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ゲーム作りの講義をzoomで受けてる生徒が、ある日「ネットの世界にいるのがキツくなった。デジタルは一見複雑に見えても、所詮複雑さに限界があり、暫くすると構造が見えて飽きる。それで外に出て草木を眺めたら、草木の方が複雑で見飽きないことに気づいた」と野原から受講してきた話を誰か書いてたな
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春日武彦の「長年精神科医やって悟ったのは、人間の精神のアキレス腱は所詮「こだわり、プライド、被害者意識」の三つに過ぎない、というシンプルな事実」発言は、定期的に思い出すな。結局文学も哲学もこの「シンプルな事実」を高級な言葉(自我…疎外…)で隠すために阿呆に求められただけではないか
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俺は文章や絵が下手な作者が、明らかに自分で興奮しながら書いてる特殊性癖絵や小説が好きなんだ。下手な分「こういうものを描きたい」という作り手の心が画面や文字に映るからだろう。AI絵やAI小説が増えた結果、そういう「下手な作品」が「人間的な温かみがある」と再考される時も来るのかもしんない
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昔読んだ本に「ニーチェは実生活では付き合いにくい人だった。スピノザは賢者のように穏やかな人だった。でも、これは彼らが自分の哲学に忠実だった=自分の哲学が要請する生き方に従った結果で「性格がいい、悪い」とは全然違う」みたいなことが書いててさ。色んな出来事がある度に思い出すんですよね
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「文学(や映画)は不幸や孤独を美化しがち。その悪影響はバカにならん」という話があって、それも分かるのだけど、同時に「せめて物語の中くらい「孤独は悪じゃない。孤独には独自の魅力もある」とやってもいいのではないか、とも思う。というか物語まで「孤独?知らんよ」とやったら、もう救いがない
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「人間、40歳になると急にガタが来るよ。メーカーの保証期限が切れた感じ」という呟きを以前見たが、本当だな。急に性能が悪くなる。そのくせ修理に出しても「もうこの機種は作ってないから、部品がない。今あるやつを騙し騙し使ってください」とか言われるんだ。たまらんよ。
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「独身は40~50代でおかしくなる」「いや、趣味があれば狂わない」「人間関係が…」と盛り上がる人にぶつけたくなる、カミュさんの「ただ普通であるということのために、莫大なエネルギーを使っている人がいることを誰も理解してない」という(出典不明の)名言。俺はただ「普通」になりたいだけんだ
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なんでヒットしたのか分からん作品があるのは、自分が考えているよりも世界が豊かな証拠ですよ。多分。
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よく映画好きの間で「日本映画はやたら人物が泣くのが嫌だ」という話が話題になる。俺も嫌いなのだが、先日「親友が死んだ時は泣かなかった。歳をとると泣けなくなる。泣かない自分が悲しかった。だから映画で人が死んで泣く場面があるとホッとする」みたいな話を聞いて、そんな見方もあるのかとなった
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新しい中央公論に面白い記事が載っていた。ハードボイルドの魅力は究極の独りを生きていることであり、そのために必要なのは気取ったせりふや酒ではなく、衣食住のメンテを部下や女に頼らずこなせるスキルだった(そして橋本治という作家は実にハードボイルドな人だった、と)。
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認知症の講習。講師の人がなんとも言えない表情をしながら、「体力は衰えるでしょ?気力も衰える。でもプライドだけは絶対衰えないんですよ、人間は。どんな状態でも」と言っていたのが印象的だったな。その辺に人間の栄光も悲惨さもあるんですわ、と言わんばかりの表情をしてた。苦労したんだろうな…
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俺は「世間一般においては会話の内容より、会話をした、という事実の方が重要なのだ。マニアはすぐ(出来もしないのに)内容のある会話をしたがるからイカン。普通の人がしたいのは「ある映画を見た」という話であって、監督論や映画論の話ではないのだ」ということに、去年ようやく気付いた男なので…
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佐野史郎。昭和のゴジラ映画はどんなに子供向けの作品でも、俳優が下手でも「ゴジラだ!」と言えば、なんかただことで無い感じが出た。でも平成以降は俳優が「リアルに見せよう」と真面目にやってる分、逆に「本当はゴジラを信じてないな」と感じられて、映画が弱くなる…と言ってて、これは中々鋭いな
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「ロックは金がかかるからもう労働階級にはできない」というノエルの愚痴。数年前話題になった「労働者階級の子供は芸能人にもサッカー選手にもなれない時代」と一緒なんだろうな。そして労働者階級を演じられる俳優も消える。そしてケン・ローチのような監督が英国から消える
news.yahoo.co.jp/byline/bradymi…
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今の映画館は客が全然いないんだけど…昨日「男はつらいよ」を上映ギリギリに入ったら、唯一の先客としていた車椅子のおじさんと付き添いの女の人(夫婦?)が、座席を何席分も占領してる光景に遭遇した。俺の顔を見たら「しまった!」みたいな表情してたけど、俺は正直「そのままでいいよ」と思ったな
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前も書いことあるけど、北野武が映画の授業で学生達に「映画の撮り方」等は教えず、代わりに超高級レストランやバーへ連れて行って、「どういう人がどんな会話や動きをするか。覚えておきない」とやった話が好きなんだよ。お笑い芸人と教養の関係が話題だけど、教養ってのはこういうもんかもな、と思う
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我々は「価値観をアップデート」出来てないオッサンを笑うが、オッサンが古い価値観を今も持ってることにはそれなりの理由や合理性があるワケで(旨味も)。それを理解しないままオッサンをネタにしてると、自分がオッサンになって「古い価値観」の意外な合理性に気付いた時、急にコロッといく気がする
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稲生先生が「自主映画の審査員してるけど、主役の男女が海へ行ってボソボソ喋る映画がやたらある」とボヤいてて面白かった。それで「君達はここで何を描いてるつもりなのか?」と問い詰めると、最終的に皆「なんとなく”映画っぽい”と思って…」と白状するらしい。「洗脳されてるよ!」と苦笑してました
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この話も何度かしてるのですが、昔、特撮映画に興味を持った同級生に『ガス人間』を貸したら「3分で見るのをやめた。冒頭の拳銃の音がチャチであり得ない。なに”バキューン”ってw」と言われたことあるよ。かなりショックだったな。昔の映画は内容以前に「ちゃんと見る」までいってもらえないのですよ
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「鬼滅」で初めてアニメにハマったけど、同時に「推しキャラがどんどん死ぬ展開」に耐え切れなくなって最後はファンを辞めた後輩。今では新作アニメを見る前に必ず「主要人物が途中で死ぬか、死なないか」を調べるようになってて、少し笑った。推理小説を最後から読む人の気持ちもこんなのかもな。