東畑 開人(@ktowhata)さんの人気ツイート(いいね順)

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「人間は、なんとおかしな、へそまがりな動物なのだろう。自分自身を知らないうちに、宇宙のことを知りたがる。自分のこころを知ることよりも、むしろ、他人のこころを知りたがる」 なだいなだの「心の底をのぞいたら」の一文。この本、子供向けなのだけど、名文に溢れてる、素晴らしい。
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「アスペルガー医師とナチス」とても面白い。フロイトを含めて精神分析家が国外に脱出したあと、ナチスは心理療法家たちを組織し直すのだけど、彼らは心理療法の目的を体制の価値観に順応することに置いたので、精神分析とは違って過去ではなく現在に焦点を当てたとのこと。
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カルトの人が思考停止と非難されることがあるが、実際には「教祖・教団は正しい」という部分については思考停止していても、その他の部分はむしろ活発に思考が動いているとの指摘は考えさせられる。カルトでなくても、なんらかの共同体に適応するとは、思考停止する一点をもつことなのかもしれない。
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「カルトという問題を考えるときに最も大事なのは、自分が「正しい」と思った道を貫き通すことではなく、立ち止まって考え、しっかりとブレることのできる勇気を持つということである」(なぜ人はカルトに惹かれるのか p114) 「正しさ」の複数性を維持することがいかに大変で、そして貴重か。
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読了。ナチスが政権をとって以降、社会への同調圧力が極端に高まる中で、社会に同化できない人を選別する役割を精神医学が担っていて、そこにアスペルガー氏の仕事があったという話。精神医学と社会がいかに密接に絡まりあってるか、発達障害が注目される社会とはいかなるものかを考えさせられました。 twitter.com/ktowhata/statu…
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以前、多くの人にWebで協力していただいた「大学で学んだ心理学が社会に出てからどう役立ってるか」の調査結果を学生達がまとめている。ケアの職業の人も、そうじゃない人も「セルフコントロール」に多く役立てている。実は心理学は非常に個人的なところで受け止められ、活かされているという話。
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グロスマン「戦争における「人殺し」の心理学」、敵に向かって発砲できる兵士が15%しかいないことから始まり、人は殺人に非常に深い抵抗があること、そしてスキナーやパブロフの行動療法的な技術が兵士の訓練に使われて発砲率が大幅に上がったことなどが書かれていて、心理学と社会を考えさせられる。
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この本、ゲームによって子どもの暴力性が引き起こされることはあまりなく、むしろ家族が「力づくで」ゲームをやめさせようとすることで、家族への反抗心が強まり、孤立や暴力に至ると書かれている。ゲームそのものではなく、ゲームをめぐる人間関係に暴力が宿っている。 twitter.com/ktowhata/statu…
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会計の知の恐ろしいところは、不足なところを自前でやりくりする苦労が「不足でもやれるんじゃん」となって、不足がそのまま肯定されてしまうこと。というのも、現場の苦労や疲弊は、会計表には記載するところがないから。会計を見て判断する人はご満悦になり、それを前提としてさらなる経費削減に進む
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辛くなったことの上位  1.外出しづらいorできない 2.人とコミュニケーションがとりにくい 3.アルバイト先が休業で収入が減少または失業で金欠 4.バイト先や家族間での感染不安 5.接触を避けた行動がストレス 6.家族と過ごす時間が増えてストレス 遠すぎる関係性と近すぎる関係性の辛さ twitter.com/ktowhata/statu…
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「鉄槌を持っていたら、あらゆるものが釘に見えてくる」 アンドリュー・リー「RCT大全」で引用されていることわざなのだけど、大変深い。効果的な武器を手に入れるとは、壊す対象を見つけやすくなる眼鏡を装着することであること。
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この本、高齢者の万引きについて、お金がないという生活困窮よりも、一人暮らしのような人間関係の貧困による影響の方が大きいと書かれている。盗みというものが、大変不器用なやり方ではあるにせよ、他者との繋がりを求める行為であることを考えさせられて大変興味深い。
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受験における親子関係の難しさは、受験というものが社会秩序の根幹で機能しているので、親も直接間接に受験によって傷ついたり、プライドを得たりしていることによる。そのことで、受験をめぐっては、生々しい感情が立ち現れやすい。そのあたりが、運動会とか部活の勝ち負けと受験の勝ち負けは異なる。
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いいブログ。臨床心理学は社会学や経済学、組織論、政治学などと再編されて、より包括的に人間の病理や健康、回復や治療、成長や停滞を取り扱う学になることはできないものか。様々な社会的施策、事業の基礎学としての臨床心理学は必要とされているはずなのだが。 note.mu/piyoketa/n/n91…
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ああ、でも「嘆き」ということは、お世話してるのだけど、何もできないということでもありうるのか。辛い人を前にして、なんかできそうだと“cure”で、なんもできない人だと“care”なのか。
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多くの職業が次善の策として選ばれる。幼き頃の夢の大半は破れるものだし、破れるからいい。その上である種の代替物として選びとられた仕事というのは現実的であるから、きちんと職業となりうる。よき妥協がなされ、夢と現実が水割りくらいの分量で混ざってるのが天職というやつなのかもしれないです。
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「失敗の本質ー日本軍の組織論的研究」合理性を突き詰めざるを得ない戦争において、日本軍においては「本質にかかわりのない庶務的仕事に没頭する」ことが起きたとのこと。パワポの細部やエクセルのセルの調整などがそうだけど、我々がいかに庶務に癒されるかをよく示すエピソードである。
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そうか、スクールカウンセラーが学校に居るのがどれほどの時間か、世間でほとんど知られていないのか。この連ツイにあるように週に4時間のところも多いし、もっと少ない学校もたくさんある。毎日居ること、そうやって学校の一部になっていることが、どれだけ子どもの心を支える力になることか。 twitter.com/cdp_kokkai/sta…
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オルデンバーグの「サードプレイス」で、常連ばかりのお店に新参者が馴染むための方法が書いてあった。曰く、通い続けて、常連に不快感を与えないようにすること。そのために基本自分の話をするより、人の話を聴くこと。サードプレイス、柔らかい名前とは裏腹に、ハイレベルなコミュ力が必要で辛そう。
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インタビューを受けた記事が公開されています。よろしければご覧ください。 twitter.com/dybe_web/statu…
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これ、僕も大学に入学して一番最初に教えてもらったことです。百科事典には、その分野についての権威が信頼できる情報を集約して書いているから、まずそれで全体像を見渡せ、その次に語源辞典を引いて、問題の広がり深まりをイメージするのだ、と。 twitter.com/morinoshita03/…
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北中淳子先生のエッセイ。とても興味深い。 「前世紀に求められたような重く、実存的な問いが影を潜めたかわりに、現在はストレスレベルを自己監視することで、より軽やかに、しなやかに自己管理をこなす「レジリエント」な主体が希求されている。」 gendai.ismedia.jp/articles/-/655…
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バズフィードさんに取材をしてもらいました。葛藤を抱えることや依存の価値について、そのより広い文脈を記事にしてくれました。お時間あるときにでもご覧ください。 だから、あえて「居るのはつらいよ」と言葉にする。葛藤を抱きながら生きるために buzzfeed.com/jp/yutochiba/i…
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インタビューの記事が出ていました。「「意味がないこと」に意味はないのか?」的な話です。 なにもしていない人はダメ"という人の苦しさ(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース headlines.yahoo.co.jp/article?a=2019…
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この貞子氏のモデルになった高橋貞子の透視能力を心理学実験で実証しようとしたのが、日本最初の臨床心理学者で、東大助教授だった福来友吉。この実験が大スキャンダルになって、福来は東大を追われ、臨床心理学は出発の瞬間に座礁することになりました。まさに大正の小保方事件で、とても大事な歴史。 twitter.com/sadako3d/statu…