201
無理はしない
人にもさせない
無理すると
どこかに歪みが出る
歪みという字は
不正と書く
202
物事をテキパキできる子は、親の指導がよかったからでも本人が特にがんばっているからでもありません。だらしがない子も、本人のせいでも親のせいでもありません。これらは全て生まれつきです。その証拠に同じ兄弟で同じように育てても全く違ってきます。なので、親は子供も自分も責めてはいけません。
203
キレて叩いたり駄々をこねたりする子は、叱るより『抱っこ。マッサージ・タッチケア・スキンシップ。親子じゃれつき遊び。笑いヨガ。くすぐりっこ。話を共感的に聞く。趣味に没頭させる。好きな食べ物を出す。ワガママを聞いてあげる』等で、十分甘えさせ心を満たしてあげた方が改善します。
204
子供が失敗して落ち込んでいる時、親はつい傷口に塩を塗るような言葉で責めてしまいがち。でも、たいていの場合、子供は子供なりに反省していますので、正論を言うより本人の気持ちに寄り添って共感する言葉を贈った方がいいです。その方が親への信頼が高まります。
205
親が「比べる病」と「ないものねだり病」から抜け出さないと、たとえ子供がどんなにがんばっても、どんなに成長しても、結局は同じ小言を言い続けることになります。サングラスをかけていると全てのものが白黒に見えるのと同じです。ですから、親は不退転の決意をしてこの2つの病気を直しましょう。
206
「早くしないと間に合わないよ」より「7時に出るよ」の方が伝わります。「散らかしちゃダメ」より「ゴミを5個拾おう」。「こぼすな」より「ゆっくりでいいよ」。「ぐずぐずしない」より「3分でやろう」。子供には否定的かつ曖昧な言葉より、肯定的かつ明確な言葉の方が伝わります。
207
子育てとは、子供に同じことを何万回も言う生活です。誰がやってもそうなります。元々そういうものなので、諦めて、どうせ言うなら明るく楽しく言いましょう。すると、子供はその度に親の愛情を感じます。毎回、嫌みで否定的で攻撃的な言い方だと、弊害が大きいです。言う方も自分の言葉で疲弊します。
208
「人は聞き方が9割」「人は見た目が9割」「仕事は準備が8割」等いろいろな説があります。私は「人生は思い込みが10割」と言いたいです。「自分はダメだ」と思えばダメになり、「できる」と思えばできるようになります。子供がよい思い込みができるようにしてあげるのが子育て・教育の要です。
209
洗濯物をたたんでくれた子に、Yさんが「ズボンは端と端を合わせなきゃ」と否定的なひと言。で、子供は「もうやらない」と。まず「ありがとう。助かるよ」。次に「タオルがきれいにたためたね」とよい部分をほめ、その後で「ズボンは端と端を合わせると楽だよ」と言えばよかったかも。言葉は順番が大事
210
休日にダラダラしている子は、休み方を知っている賢い子です。見習って親もダラダラしましょう。休日とは休む日のことですから。でも、日本人は休むのが下手ですね。
211
「子供をしつけよう。教えよう。これを直そう」と思いすぎていると、叱ることが増えます。「この子と楽しく過ごそう。人間同士として付き合おう。二度とない今を味わおう」くらいの気持ちでいた方が、心が楽になってゆとりが出てきます。子供と日々向き合う上で、ゆとりほど大切なものはありません。
212
親が「9時だから寝よう」と言い、子どもが「もうちょっと」と言える親子関係が丁度いい。子どもは、交渉次第で願いが叶うことや、自分には願いを叶える力があるということを知ります。厳格過ぎて交渉の余地のない親だと、子どもは無力感にとらわれます。ぶれない親は危ない。ぶれ過ぎもいけないけど…
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Mさんが夕飯にカレーを出すと、夫が「餃子がよかった」と言い、子供が真似して「ラーメンがよかった」と言いました。無神経は連鎖します。この時、まず「カレー美味しい。ありがとう」と言い、次に「明日は餃子をリクエスト」と言えばよい見本になれたはず。「明日は僕が作るよ」ならベストですね。
214
中学の数学の先生曰く。「小学生が通信教材や問題集をやるとき、答を見るなと教え込まれている。中学生になって自分で勉強するときは、できない問題は「答を見て、理解して、頭に入れる」パターンを身につけないと自分で勉強する力がつかない。一律に「答を見るな」と指導するのはやめてほしい」
215
あるお母さんは、イライラしてきたとき、子供に避難警報を出すそうです。「お母さんは今イライラしているから、あんた、ここにいないほうがいいよ」と言うと、子供はマンガや玩具を持って別の部屋に避難します。これはいい方法ですね。子供にイライラをぶつけずに済みます。
216
プライドが高いだけの子は謝れません。真に自己肯定感が高い子は謝れます。前者は既に自己評価が低いので、自分の非を認めることでそれがさらに下がるのが怖いのです。後者は自己評価が高いので、謝っても自分が揺らぐことはありません。謝れない子には、真の自己肯定感を育ててあげる必要があります。
217
学校では「一人だけ勝手なことをするな。みんなと同じことをしなさい」と言われて育ちます。大人になって仕事を始めると、「みんなと同じじゃダメだ。他がやってない企画を考えろ。オリジナリティーを出せ」と言われます。でも、急に言われても無理。日本の学校教育が時代遅れなのは明らかです。
218
あるママさんが「もうトーマスは卒業!トーマスなんてテストに出ないよ」と叱っていました。確かにトーマスはテストに出ませんが、大好きなことに熱中しているときシナプスが増えて地頭がよくなるのです。地頭がよくなっていれば勉強もスイスイ入ります。地頭をよくするという発想がない親が多いです。
219
以前は「叩かれる痛みをわからせるために叩くのはアリ」「お尻ならいい」等、叩くことを容認する説がありましたが、心理学や脳科学の研究で完全否定されました。叩かれて育った子は、モデリング効果により叩く人になることが心理学で判明。体罰や暴言を受けた子は、脳自体が萎縮することが脳科学で判明
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面談で「お子さん学校でがんばってますよ」と言うと、親から「家ではだらだらして困る」という反応が返ってくることがほとんど。でも、家でだらだらするのは極めて健全なことです。子供も外では色々大変なのですから。大人もみんな外でがんばって家ではだらだらしていますよね。
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子供は親の言うことは聞かないけど、することは真似します。親が叱ってばかりいると、子供は「うまくいかない時は、それを理由に相手を責めればいいんだ」と学んで真似します。これが裏の教育です。うまくいかないことに対して、親が工夫・改善する姿を見せていると、子供も「工夫が大事だ」と学びます
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親が過干渉、しつけ優先、細かすぎ、強権的、暴力的だと、子供は常に親の顔色をうかがって行動するようになります。それで手がかからなくなったのを見て、「成長した」と満足する人もいます。でも、学校とか友達同士でいるときなど、親のいない状況で反動が出ます。非常に自己中かつ衝動的になるなど。
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子供を叱って育てた某60代男性が、成人したわが子から完全拒否されています。彼は、自分の子育てを振り返って「叱りすぎた。もう一度息子が0才の時からやり直せたら」と嘆いています。本当は、親子だったら最高によい人間関係になれたはず。でも、他人以上に冷え切った関係になってしまいました。
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日本では、子育てを妻に任せきりで、自分は仕事しかやらないという夫が未だに多いです。「仕事は家族のためにがんばっているのだ」が夫の言い分。そして、「子供が巣立ったら夫婦で旅行しよう」などと思っていたりします。一方、妻は「子供が巣立ったら離婚しよう」と思っていたりします。
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20代女性Eさん曰く「私の母の自慢は、私の幼稚園の弁当で手を抜いたことはなく、授業参観や学校行事にも皆出席。夏休みの自由研究でよく賞を取らせたことなど。でも私はそんなことより、もっと話を聞いて欲しかっだし、あんなに叱らないでニコニコしていて欲しかった」。これが子供の正直な気持ち。