名取宏(なとろむ)(@NATROM)さんの人気ツイート(リツイート順)

甲状腺がんは症状が出てから治療しても予後はよいです。おおむね死にません。放置されたら死ぬかもしれませんが、無症状で治療介入されても、症状が出た時点で治療介入されても、予後が変わらないなら、検診する意義はありません。害だけあります。
二つほど、過去のブログ記事を紹介します。[近藤誠氏による乳がんの生存曲線のインチキを解説してみる  natrom.hatenablog.com/entry/20140716… ]。近藤誠氏は存在しない文献を元に視聴者を誤解させました。「公開討論」がニセ医学を主張する側に有利に働く事例でもあります。
小森谷さやか氏は、以前も「ワクチンで感染を防げる人の割合は0.007%、10万人に7人ほど」という誤った主張をしました[ natrom.hatenablog.com/entry/2019/08/… ]。事実は、ワクチンによる子宮頸がん罹患予防は10万人あたり数百人とされています。
免疫チェックポイント阻害薬やCAR-T細胞療法など、がんに対する免疫療法はもはや標準医療となってきました。一方で、以前に(あるいは現在でも)自費診療クリニックで提供されてきた「免疫療法」は高価なわりには効きません。患者の一縷の望みを悪用するビジネスだと私はみなしています。
どうやらデマの根源の一つは「曝露(exposue)」という言葉からの連想のようです。確かに曝露って言われると空気中になんか出てそれに触れるような感じがしますが、疫学における「曝露(exposue)」にはそういう意味はありません。
[裁判事例から学ぶ健康情報の読み方 natrom.hatenablog.com/entry/2021/09/… ]。ある飲料水を批判的な専門家の意見を載せたメディアが業者から訴えられた裁判がありました。業者が裁判に持ち出した研究(二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験!)を批判的吟味した解説です。結果的にはメディア側が勝訴しました。
抗老化作用があるとされるNMNサプリメントについてプレジデントオンラインに寄稿しました[ president.jp/articles/-/415… ]。
アビガンが効くならそれぐらいはまだいいけど、さらに悪いシナリオは、将来、効果が乏しいことが示されたときに、それを受け入れられない人たちが出てくること。「もっと早期に投与すれば効く」「もっと大量に使えば効く」などとゴールポストが動いていく。事実上、反証不可能。
イスラエルの新型コロナ死亡者減少はかなりの確度でワクチンのおかげだと言えますが、ワクチンを接種後に集団の死亡者が減ったという単純な時系列の観察によるものだけでそう言っているのではありません。ワクチンとは無関係の要因で死亡者が減った可能性を否定できないからです。
動物実験で催奇形性が確認されている薬を、わざわざ妊娠女性に投与して異常が起こらないか調べよう、ってならないでしょ。現時点では誤って投与された事例を集めた限定的なデータしかありません。
「日本だけがんが増えている!日本のがん治療は間違い!」と不安を煽りインチキな治療法に誘導する人もいるので、ご注意ください。そういう人は、日本の全がんの年齢調整死亡率の減少の理由について説明できません。というか、たぶん、年齢調整死亡率を理解できません。以上。
思春期に本を読まない、学校で理科の勉強しない、そのまま成人してから、仕事や付き合いで医学の話にかぶれると一瞬でニセ医学に染まる事例もさほど珍しくないと思います。
新型コロナウイルスの存在に否定的なデマは海外だけの話ではありません。[新しいニセ医学「新型コロナ否認主義」 natrom.hatenablog.com/entry/2020/06/… ]。ほかのニセ医学と緩やかに連鎖しながら日本でも見られています。
本人は論理的矛盾には気づいておらず、むしろ、「ワクチンや輸血やエイズ治療薬を売っている製薬会社は悪」という論理で一貫しているつもり。論理的な説得は通じにくい。
広く採用されている過剰診断の定義は「治療しなくても症状を起こしたり、死亡の原因になったりしない病気を診断すること」です。この定義はその後の治療方針は関係しません。すぐに治療せずに経過観察されても、症状や死亡の原因にならない病気を診断してしまえば、それは過剰診断です。
そのうち、厚生労働省のサイトの文言も改訂されるでしょう。「海外では感染予防効果を示すデータも出てきています」とか。というか早く改定してくれないかな。
逆に、ワクチンの効果は過小評価しやすいです。ワクチンのおかげで病気にならなかった人は、ワクチンなしで病気にならなかった人に紛れて可視化されません。一方でワクチンを打っても病気になった人や有害事象(因果関係を問わず)が起きた人は認識されやすいです。
新型コロナ感染症に対してアビガンは観察研究という名目で少なくとも2000例以上に投与されています。いろんな声がありますが、「確かに効いた」という患者さんの体験談や、「最前線の手応えでは、アビガンの有効性は間違いない」という臨床医の意見もありました。
「希望者全員にPCR検査なんて誰も言っていない。医師が必要だと判断したときに検査できるように検査を拡充しろと言っているだけ」という主張もよく見ます。「希望者全員にPCR検査を」と言っていた人はわりといましたが、その点を除けば賛成です。
日本のがん治療に不安を抱かせニセ医学に誘導する詐欺的手法の一つにWHOの死亡原因ランキングの悪用があります。死亡原因のトップ4(「気管・気管支・肺がん」)まで言っちゃうとインチキがバレやすいから言及は3位までにしておくのがコツです。以上。
サプリメントのリスクについてプレジデントオンラインに寄稿しました。なお、ウコンによる死亡事例は2001年の話です。新聞でも報道された事例ですが、覚えていらっしゃる方は少ないようです。 / htn.to/4gX3bLawfk
新潟大学の安保徹氏は、抗がん剤どころか、がん性疼痛に対する痛み止めすら否定していました。痛みを死ぬ気で我慢してがんが治るのならともかく、治りません。痛み止めを否定するなら相応の根拠が必要ですが、安保徹氏は根拠を提示していません。症例報告すらありません。 twitter.com/jisei0918/stat…
過剰診断は有害です。「情報が多ければ多いほどいい」のであれば、まず、過剰診断の害についての情報が不足していることを心配すべきです。 twitter.com/RyuichiYoneyam…
ワクチン接種が先行しているのも関わらず苦戦しているアラブ首長国連邦(UAE)やチリはどうなんだ、という意見もあるでしょう。他の要因が強くてワクチンの効果がまだ見えていないだけかもしれませんし、変異株のせいかもしれませんし、ワクチンの種類のせいかもしれません。
アビガンに好意的な、「効かなかったら、2000人も使われていないのでは」という意見もありましたが、論外です。「効かなかったら200年間も使われていないのでは」などと言っているホメオパシー支持者と同レベル。