もしかすると、将来、新型コロナウイルス対策にポビドンヨードうがいがとても効果的だということが判明するかもしれない。そうだとしても、今回の大阪府の発表には問題点が多くあったことには変わらない。臨床試験は結果オーライではない。
落語会は軒並み中止なのでこの連休は暇かなと思ったら、落語の生配信がけっこうあってそうでもない。むしろ忙しい。時間を持て余している方がいらっしゃったら、これを機会に落語を聞いてみるのもよろしいのではないかと思います。
こうしたことを述べると、日本語が読めない人からよく「PCR検査否定派」なんて言われますが、検査すべきと判断されたのにPCR検査ができないのは大問題で、検査の拡充は必要です。同時に、PCR検査の有無・結果に関わらず状態悪化に伴う標準ケアを受けられる体制の拡充も必要です。
[「抗がん剤は本当に効くのか、それとも毒なのか」多くの人の疑問に内科医が出した最終結論 president.jp/articles/-/631… ]。毒っちゃ毒ですが症例を選べば効きます。効く毒のことを薬と呼びます。
池田清彦氏はまた、喫煙の害に否定的で、武田邦彦氏らと「タバコはホントに体に悪いの?」というトークイベントに参加しています。池田清彦氏による医学に関する主張を信用したい人は自由にどうぞ。私はまったく信用しません。
小森谷さやか氏は、以前も「ワクチンで感染を防げる人の割合は0.007%、10万人に7人ほど」という誤った主張をしました[ natrom.hatenablog.com/entry/2019/08/… ]。事実は、ワクチンによる子宮頸がん罹患予防は10万人あたり数百人とされています。
一般的に腫瘍マーカーは早期がんには感度が低くて早期発見には役立たたない。検査施行数を増やしても解決しない。「仮に感度50%でも5回連続で測れば感度は95%になる」という主張は誤り。これならたぶん、ほとんどの人が理解できる。
東北大学の「新型コロナウイルス感染症の急性期症状に漢方薬」の話ですが、主要評価項目も副次評価項目も対照群と比較して有意差なしです。negative studyです[ jrct.niph.go.jp/latest-detail/… ]。
新型コロナの防疫にものすごく成功している台湾が、昨日の新規感染者数が15人と増えていた[ sites.google.com/cdc.gov.tw/201… ]。数人だけど市中感染もある。何が起きたのか調べてみた。
HPVワクチンに否定的な「窓際記者の独り言」という方とのやり取りで、子宮頸がん検診の感度についての誤りについてわざわざ解説記事を書いて、窓際記者の独り言さん宛てののリプライでリンクしたにも関わらず、「卑劣な欠席裁判」と言われてしまいました。 twitter.com/fukutyonzoku/s…
ワクチンを接種するという意思決定も、接種しないという意思決定も、どちらも尊重されるべきです。しかし、その判断は正確な情報を提供された上で行われなければなりません。小森谷さやか氏がご意見を訂正し、今後は医学的に正しい情報を提供するようになることを望みます。以上。
ですが、ワクチンの効果や安全性についてアップデートしていれば、重大懸念があるという公的な報告もなく1年間以上も妊娠女性に推奨されていたワクチンを、先進国政府が突然に非推奨にするわけがないとわかるはずです。意図的にデマを流したか、デマにつられたかのどちらかです。以上です。
「PCR検査を感染症の診断に使ってはならない」というデマを信じている人が、今年のノーベル医学生理学賞「C型肝炎ウイルスの発見」を肯定的に述べていて、なかなか興味深い。
証拠が不十分な段階で特定の薬剤に掛け金を高く積み上げるべきではない。「クロロキンで90%以上の人が10日以内に回復したんだよ!」とごく一部の医師が主張したせいで、フランスではクロロキン/ヒドロキシクロロキンへの期待が高まりすぎて弊害が生じている。
どうやらデマの根源の一つは「曝露(exposue)」という言葉からの連想のようです。確かに曝露って言われると空気中になんか出てそれに触れるような感じがしますが、疫学における「曝露(exposue)」にはそういう意味はありません。
問題。日本人の死因の1位である悪性新生物(がん)が、WHOの高所得国の死亡原因のトップ3にも入らないのはなぜか。WHOの死因トップ10のソースは[ who.int/news-room/fact… ]。答えはのちほど。 twitter.com/hirorogon/stat…
[「論座」の新型コロナ感染症の記事から学べること natrom.hatenablog.com/entry/2020/04/… ]。いろいろ学べます。自費診療で楽観的・断定的に説明するのは患者満足度が簡単に上がって楽そうだということ学びました。
2019年12月の記事[何も悪いことをしていなくても人々は病気になる natrom.hatenablog.com/entry/2019/12/… ]。この記事は糖尿病やがんを念頭においていたが、感染症も同じで、きちんと感染対策をしていても感染症にかかってしまうこともある。
「ドイツの神経科のトップドクターGriesz-Brisson氏」とあるけど、これが本当なら、動画やSNSじゃなくて、論文で発表すればいいのに。話はそれから。論文を書かずに動画だけで標準的な学説を否定する主張を振りまくのは専門家のやることじゃないです。
そのうち、厚生労働省のサイトの文言も改訂されるでしょう。「海外では感染予防効果を示すデータも出てきています」とか。というか早く改定してくれないかな。
もし将来、アビガンが期待ほどじゃなかったら、「比較試験前にアビガンが効かないかもしれないなんて当り前。アビガンをどんどん投与しろなんて誰も言っていない。そんなことを言っていたやつを人を複数、まずは屏風から出せ」とか言い始める人もいるかもしれませんので、一応、記録しています。
イスラエルの新型コロナ死亡者減少はかなりの確度でワクチンのおかげだと言えますが、ワクチンを接種後に集団の死亡者が減ったという単純な時系列の観察によるものだけでそう言っているのではありません。ワクチンとは無関係の要因で死亡者が減った可能性を否定できないからです。
たまに「PCR拡大ダメ絶対派」とか「検査拡大=医療崩壊派」とかレッテルを貼って批判する人がいるので念のために言っておきますが、「これから患者数が増えることが予測されるため、検査体制の強化は必要でしょう」って書いているんですよ。
新潟大学の安保徹氏は、抗がん剤どころか、がん性疼痛に対する痛み止めすら否定していました。痛みを死ぬ気で我慢してがんが治るのならともかく、治りません。痛み止めを否定するなら相応の根拠が必要ですが、安保徹氏は根拠を提示していません。症例報告すらありません。 twitter.com/jisei0918/stat…
「腸が綺麗になれば白血病も治る」はデマです。本当にひどい話なのですが、血液は腸で作られているとする科学的根拠に乏しい学説(千島学説)に傾倒した人物が、白血病の子供とその親に働きかけ、骨髄移植どころか痛み止めの麻薬すら止めさせた事例があります[ mochimasa.hateblo.jp/entry/20101115… ]。 twitter.com/bF1Srfu5X2y7Zg…