一昨日の静岡での「ゲームとコミュニケーション」の講演で、場面緘黙の中学生とTRPGを遊んだ事例を紹介した際、後で「喋らない子がどうやって参加できたのですか?」という質問を受けたのですが、その時のTRPGでは画像のようなシートを指さしでキャラクターの行動を宣言して貰っていました。
以前「みんなゲーム好きな子ばかりです!」と先生に言われて出前TRPGに行った中高生グループが「ネトゲ大好き男子」「ツムツム以外のゲーム知らない女子」「将棋大好き&RPG興味ない男子」だった。 最初は「どうしたもんだが」と弱ったが、実際には役割分担がうまくはまり予想以上に皆楽しんでいた。
海外の研究では、#ASD(自閉スペクトラム症)やその傾向を持つ人たちは、定型発達に比べて、外発的動機よりも内発的動機によって興味を持つ、という知見もあるらしい。流行りだから・役立つからではなく「面白い」と思ったから興味を持ち没頭するのがASDの特性のようである。 #発達障害 #余暇支援
#TRPG 体験会に参加した、めっちゃ賢い自閉スペクトラム症の小6男子が、終了後に「今日はTRPGという素晴らしいゲームに出会えて良かったですね。もっと多くの人たちがTRPGのことを知るべきですよ」と、横向いてメガネをクイッと挙げて淡々と呟いたのが、ここ数年トップクラスの感想&メガネしぐさ。
初めてTRPGを遊んでくれたASDのある小学生たちが、セッションが終了した後に「すげーおもしろかった!これって何でこんなに面白いの?」と質問してきたことがある。なんで面白かったかって? それはね、君たちのすげーおもしろい想像力のおかげだよ。 #TRPG #発達障害 #余暇支援
相手の認知特性に合わせて「こちらの言葉をそのまま復唱する」という伝え方を思い付いた、この漫画家さん、すごいです。認知の仕方が個々に違うことを踏まえた上での対応。学校の先生や、療育・就労の現場の支援者の人たちが、こういう視点を持ってくれると嬉しい。 twitter.com/hifumix_0123/s…
本日「日本発達心理学会第33回大会」でTRPG研究について発表しました。 演題は「学校教育現場におけるTRPGを通じたASD児の支援」。小学校の自閉症・情緒障害特別支援学級の自立活動の授業にTRPGを導入し児童らのコミュニケーション等にポジティブな変化がみられたという実践報告です。 #発達障害 #TRPG
これまで出会った発達障害の子たちの中には、視覚・聴覚の過敏があると同時に、自分の怪我に気付かない、疲れに気付かず電池が切れたように倒れてしまう等の特徴も持つ子もいました。「感覚過敏」という言葉だけが強調されるのではなく、感覚過敏と感覚鈍麻が併存していることはもっと広まって欲しい。 twitter.com/IDEmRes/status…
ASDやASCの子にとって、学校で必要なのは「友だち100人できるかな」よりも「1人で過ごせる場所あるかな」だと思う。 最近、休み時間にクラスメイトと一緒に遊ぶスキルを発達障害の子に教えるプログラムも出てきていて、少し懸念している。 (そういうスキルを学びたいASDの子もいるかもしれないけど)
昨年某所でお会いした、長年自閉症に関わる心理の先生の言葉。「子どものアセスメントにおいては、その子に障害があるか、または診断が付くかよりも、その子の『特性』が障害となる要因とは何かを見定めることのほうが重要である」。自閉症のある子の支援における根幹的な心得ではないかと思っている。
何度でも言うけど、余暇は「余った暇」じゃねぇ。学びの時間や家族との時間と同じぐらい大切な「第3の場」で、時として余暇が、遊びが、その子の人生を豊かにすることもあるんだ。
先日の講演会で「喋らない子をTRPGで喋らせるにはどうしたらいいですか?」という質問がありました。無理に参加させる&喋らせる必要はないと思いますが、その子がTRPGに参加したいけど喋るのが苦手という場合、過去に画像のようなシート用意し、その子には指さしで行動宣言して貰ったことがあります。
以前TRPGに参加したASD中学生は「やってみたいことを何でも“試みる”ことができる」ことを、TRPGの魅力として挙げていました。確かに彼は、洞窟の入口で焚火してミノタウロスを燻し出そうとしたり、ゴブリンを泥団子で手懐けようとしたり、寝ているオーガの顔に落書きしたり…色々と“試みて”いたな😅
長年発達障害の世界に関わる中京大学の辻井先生は、発達障害は「~ができない」「~が困難」という類の障害ではなく、自然にはできないが本人の特性に合った形で方法を学べば本人なりのやり方できていくようになる障害、述べています。TRPGを通じて子ども達と関わっていると、そのことを常に感じます。
以前、TRPGに参加したADHD+ASDの中学生。母親からは「すみません、15分と座ってられないと思います…」と先に謝られたが、結果として2時間座ってTRPGを楽しんでいた。後日「座ったままで辛くなかった?」と聞いたら「全然!面白い映画なら2,3時間座ってられるでしょ?それと同じです!」と言われた。
以前TRPGで関わったASDの小学生。判定に失敗するとダイスを放り捨てたり癇癪を起したり泣いたりしていた。それでも何度かの活動を経たあるとき、判定に失敗した彼は、暫く黙ったのち「ダイスが良くない、他のに代えたい」と言って別のダイスに代えた。その後は最後まで癇癪を起さずにプレイできた。
TRPGに参加する発達障害の子たちの話を聞くと、学校の勉強や友人関係に疲れている子が多い。ただ「TRPGでの仲間との冒険が楽しい」「TRPGが楽しいから明日からまた頑張れる」と言う子もいて、TRPGが仲間との居場所&心のエネルギー充電の場になっているようだ。疲れたらいつでも冒険をしに来て欲しい。
不登校の原因を子どもにだけ押し付ける風潮を変えたい。以前取材した不登校研究者の某大学教授は「不登校児を学校に"適応させる"」と疑いもなく仰っていた。適応しなければならないのは子どもの側だけだろうか。学校というシステムを変えていく視点が研究の側にも不足しているように思う時がある。 twitter.com/yukichildpsy/s…
以前、見学先の学校の校長が「発達障害と思われる児童が何人もいるが、未診断なので特別支援教育ができない」と言っていたので「いや、診断がなくたって特別支援はできますよ」と伝えたらキョトンとされてしまった。子どもの周囲の教員(管理職)が「知らない」ために配慮を受けられないケースもある。 twitter.com/strawberry_mg6…
以前講演で #TRPG について紹介したら聴講者の先生が「TRPGいいですね!うちの学校もグループで集まって何してるか分からない生徒達がいるので、TRPGを教えたいと思います!」と仰るので、その子らがどんな事してるか詳しく聴いた所「先生、その子達がやってるそれがTRPGです…」ということがあった。
発達障害のある子へのコミュニケーション支援は、「いったい誰がそれを求めて支援を行っているのか、ニーズはどこにあるのか」を常に考えて進める必要があると思っている。気づいたら教師や支援者側のニーズから出てきた(子どものニーズを無視した)集団適応のための一方的な指導だったりもする訳で。
多くの方にいいねとリツイートを頂いたので、自分の宣伝など… 書籍『発達障害のある子の社会性とコミュニケーションの支援』(藤野 博 編著)の中の、「TRPGを活用した社会的コミュニケーションの支援」という論考で、自分の実践や研究について紹介しています。 amazon.co.jp/dp/4760895477
発達障害のある子どもたちに関わる専門家である自分の目的として、子どもたちの「好きなもの」を、周囲の大人が軽んじたり否定したりする風潮を無くしたいというのもある。子どもの「好き」を否定することは、その子の発達の可能性の芽を潰すこととイコールだと思っている。 #発達障害 #余暇支援 twitter.com/comgame2014/st…
何かをやる前から「発達障害の子には無理」「ASDの子にはできない」と周囲の大人(教師や支援者)が先回りして決めつけるのではなく、ASDのある子どもたちがもつ「強み」や「持ち味」「可能性」にも目を向けて欲しいし、私自身は、それらを積極的に言語化して発信したいと思っています。
以前見学した特別支援学級で、男子児童とじゃれ合いになり、その子が肩を揉もうとしたら、ガチガチに硬かった。本人は「痛くないよ」とキョトンとした顔。 その子に限らず、肩が板のように硬直してたり、常に身体が強張っているASDの子は結構多い。昔に比べれば知られるようになってきてはいるが…。