10年以上前、よく発達障害のある子たちの支援をしている施設やNPOから「サンタ役」をお願いされることがあった。つまらなそうにそっぽ向いてる男子がいたので、傍に寄り、ドスの効いた声色で「よう少年、ナマのサンタは初めてか?」と超近距離で言ったら、その子は椅子から転げ落ちて爆笑していた。
昔、ある発達障害当事者の人の講演に参加したとき、「社会に何を求めるか」という話題で、壇上の当事者の一人が「支援や制度も大事だけど、何より景気が良くなって欲しい。社会に余裕があれば、私たち(発達障害のある人たち)への理解や支援も進み易いから」と言っていたのが今も印象に残っている。
今日のTRPG体験会。参加者(小6)のお母様に来るなり「すみません、息子は長く座ってられないので迷惑かけると思います!」と謝られて面食らう。もしかしたら学校でも色々言われているのかも… なお、その子は(トイレ休憩を除き)最後まで座っていて、雷を操るウィザードとして大活躍してくれました。
単にプレゼントを渡すだけでは間がもたないと思ったし(一応「次の出し物の準備があるので10分位何かやって下さい」と丸投げされてた)、暗い顔の子には笑顔になって欲しくて少し頑張った。 子どもには好評だったが、支援者の方には「あれじゃサンタじゃなくてナマハゲです」と辛い評価を頂いた。
その後は、他の子たちも混ざってサンタが鬼になって鬼ごっこのようなことをしていた。こっちも調子に乗って「ウラー!」などと叫んで追いかけたので、子どもの中には笑い転げて走れない(もともと室内余興なので走っていなかったけど)子もいた。ふてくされていた子も「サンタこえー!」と笑っていた。
「何度言ったらわかるの」系の叱り方が、ASDをはじめとする発達障害のある子には効果が非常に薄いということは、学校の教員や支援支援機関の先生方には、何度言ったら分かっていただけるのだろう。
10年以上にわたってASDなど発達障害のある子どもたちとTRPGを遊んできて、暴言を吐かれたり、ダイスを投げ捨てられたり、床にひっくり返って泣かれたり、腕を引っかかれたり…などなど色々ありましたが、ただ「キャラクターシート」が破られたことは一度もありません。 #TRPG #発達障害 #余暇支援
この前の小学校高学年グループとのTRPG。正体不明のボスとの最終バトルで、こちらが「貴様ラ何者ダ?名ヲ名乗レ!」と声色使って言ったら、PLの小5女子(戦士)に「人に名前を聞く時は、まず自分から名乗りなさい!」と返され、思わず「あ、すみません。ゴブリンキングです」と、即座に正体がばれた。
以前取材した小学校で、ある通常学級の担任の先生が「うちのクラスには多動の子やASDの子がいて、協調性がなくて本当に困ってます。何でみんなと一緒にできないんでしょう!?」と仰っていたのだが、その先生の背後の教室の黒板の上には「みんなちがって、みんないい」と書かれた紙が貼られていた。
某学会でTRPGについて発表したとき「子どもたちがゲームを楽しむのは結構だが、パチンコとかにハマったらどうするのか?」と指定討論者の某大教授に言われた時は「はぁ?」という声が出かけた。 子どもたちが好きなものがどんなものか、知ろうという発想がない専門家って本当にいるところにはいる。
今日の体験会は6名の小中学生が参加してくれました。事前情報では「集団が苦手」「家や学校で笑うことがない」「普段は空気を読み過ぎて逆に話せない」等々…という子たちが、TRPG中は本当によく喋ってたし笑っていました。終了後もお互いにキャラクターシートを見せ合って、ずっと語り合ってました。
終了後の子どもたちの雑談の様子を見て「わが子のこんな姿は見たことがない」と仰って、動画や写真を撮られている親御さんもいました。涙ぐんでいるお母さんもいました。「子どもたちがこれだけ楽しく話せることを学校の先生たちに知って欲しい。TRPGの研究をぜひ続けて欲しい」とも言われました。
沢山のいいねとリツイートを有難うございます。 私の専門はサンタの営業ではなく😅平素は研究員として発達障害や発達凸凹のある子たちを対象に、TRPGを用いたコミュニケーション支援&余暇活動支援の研究・実践をしてます。 ※詳細は以下サイトをご覧いただけると幸いです。 sunpro8.wixsite.com/sunpro
自分のできることなど、本当に狭いですし、本当に小さいですが、もし自分の研究が、ほんの少しでも、発達障害のある子どもたちの可能性を示すお手伝いになるのであれば、自分のできる範囲で、全力でこの研究を続けたいと思いました。
「ASDの子は自他境界が発達してない」と言われることが多いけど、一般の人たちが口にすることも「俺も頑張っているから、お前も頑張れ」とか「みんなが困っている」「みんながやってる」と「主語」が大きいかったりとか、ASDのある子たちよりも、無自覚に(ある意味で)自他境界が曖昧な大人は多い。
サイコロの判定に失敗してかんしゃくを起こし、思わずキャラクターシートをグチャッ、としそうになる子もいましたが、だいたい寸前で手を止めていました。その背景には「自分が作ったキャラクター」という自分の分身とも言える存在への特別な気持ちもあると思っています。 #TRPG #発達障害 #余暇支援
なお、TRPGを続ける中で自分のキャラクターの行動が失敗しても「今日はダイス目が悪い」「サイコロを変えよう」など言い、かんしゃくを起こさなくなっていきます。「(ダイスは)自分が振ったから自分の責任。だから結果にも納得している」と言うようになった子もいました。 #TRPG #発達障害 #余暇支援
そしてダイス判定でキャラクターの行動が成功した時の子どもたちの喜び方も面白いです。素直に喜ぶ子もいれば、周りから褒められて照れる男子がいたり、最初は黙って俯いてたの女の子がいつの間にか隣の子とハイタッチをしていたり。その変化にいつも嬉しく驚かされます。 #TRPG #発達障害 #余暇支援
以前NHKのある番組で、児童精神科医の吉川先生が『発達障害の子には「できる」と「できない」の間に「できるけど疲れる」がある』とコメントしていたが、確かに学校で頑張り続けて疲れている子は多いと思う。それが「やればできるじゃん」と周囲に評価される場合があるので、なお大変なのではと思う。 twitter.com/comgame2014/st…
思わず「志村ー、後ろ後ろ!」と言いたくなった案件ではあるのですが、その当時(5年以上前か)から、現場の先生たちは多忙で疲弊していて、その矛盾に気づけない程に余裕がなかったのかも…とも思ったりする。 「みんなちがって、たいへんだ」というほうが現場の先生たちの本音に近いかもしれない。
一般的に「自閉スペクトラム症(#ASD)のある子は他者の気持ちが理解できない」ということが言われますが、関わる我々大人の側も、ASDのある子たちの気持ちが分かっていない、または勝手に分かったつもりになっていることが、非常に多いと思っています。
小学校でのTRPG活動、通級や情緒固定級など場所を変えつつやり方も変えつつですが、気付けばかれこれ6,7年ほどやっています。 昔は某大学の先生方から「こんなゲーム(TRPG)は発達障害の子どもには難しすぎて無理だ!加藤は無理矢理やらせてる」と、学会や勉強会で批難されたこともありましたが(続)
昨日、女子大で行なった #発達障害 のある子の #余暇支援 についての講義で、#TRPG 活動について紹介したところ、受講生の一人から「喋らない子がTRPGに参加した場合はどうしますか?」という質問があった。 これまで実施した、子ども達とのTRPGの中には、選択制緘黙の子が参加した事もある。(⇒続)
学校の授業中、知っていることや気づいたことがあると、先生にさされなくても喋ってしまう中1男子。彼がTRPGに参加したとき、保護者と先生からは「迷惑をかけると思います」と言われました。でも実際にTRPGを始めると、迷惑どころか仲間をサポートするアドバイザー役になってくれました。
約10年以上にわたって、発達障害のある子どもたちとTRPGを遊んできて、プレイ中に暴言を吐かれたり、ダイスを投げつけられたり、床にひっくり返って泣かれたり、腕を引っかかれたり…色々ありましたが、「キャラクターシート」が破られたことは、これまで一度もありません。 #TRPG #発達障害 #余暇支援