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娘が目の前に探しものがあるのに見えず「どこ?どこ?」って言ったら夫が「よく見ろ!」と怒鳴った。娘は大泣き。だから娘の両手を握り「娘は何を探してるか頭の中にちゃんと思い出せなかったら見えないでしょ?」と言えば「そう」と。「わかる、ママも同じだから」と言えば「そうなの?」と。
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娘がズボンやスカートを履かずにタイツだけで出かけようとしたと夫から聞いたので、娘へ「実はな、タイツって靴下の仲間やねん。ズボンの仲間と違うんよ」と言えば娘はめちゃくちゃ驚いてた。
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夕飯時、夫がささっと食べて頭の薬を飲んでから「頭が痛くて機嫌が悪いからあっちに行って1人でいとくな。すまんけど頼むな」と言ってくれた。
嬉しい。八つ当たりする前に自分でどうするか決めてくれたのが嬉しい。自分の体や気持ちと私や娘を大切にしてくれたのが嬉しい。
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夫の趣味がスケートボードなので、娘も夫の影響を受け「スケートボードが欲しい」と言うので、夫が娘へスケートボードを買った。
夫はすごく嬉しくてね、ご飯を先にさっさと食べ終え、「俺がスケートボードをかっこよくしてやろ」と言ってステッカーとかを貼ろうとしたんよ。
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だから「待って。娘の物なんだから娘と一緒にやって」と言った。でも「大丈夫、大丈夫」と話を聞かないので「私、昔ね、すごくカメラが欲しくて父親と買いに行ったの。私が全部自分でお金を出したのに…出したのにね、カメラを選ぶのも何から何まで全て父親がやったから、それへ一切興味がなくなった」
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と言えば、夫は冷静になったらしく「うん、後で娘とやるわ」と言ってくれた。「うん、娘にも娘のしたい事があるんだから、夫はそれを手伝ってあげて」と言えば夫は頷いてた。
その後、娘と夫は二人で娘のスケートボードをかっこよくしてたよ。
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トイレのホワイトボードに絵を描いてたら夫が「本当に娘はいいなぁ。俺、こんなんしてもらったことないで」と言った。「してもらったことないよねー。私もないわ」と言えば、「なんで娘はしてもらえるんや?かわいいからか?」と夫は言った。「たぶん、娘の周りには良くも悪くも今までたくさん
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傷付いてきた人が多いからだろうね」と言えば夫は「あぁ…」と。「自分が傷付いてきたからこそ、どうすればいいかわかるからねー」と言えば「あぁ」と。「娘は自分がかわいいからしてもらえると思ってるよー」と言えば「そっか」と夫は笑ってたよ。
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夫がイライラしてると機嫌を直してもらおうとあれこれする娘。仕方ない。幼くてまだ自他の境界線が曖昧だし、自分の感情より周りの感情を感じる方が得意な娘はどうしても周りの感情に流される。でも、このままではダメなので話をした。
私「パパが怒ってても、知らんがなって放っておいていいんだよ」
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娘「えっ…なんで…」
私「パパがイライラしてると、イライラをなくしてもらおうといろいろしてるよね」
娘「うん」
私「でも、イライラもパパの大切な気持ちなんだから、パパに任せておけばいい。知らんがなって放っておいていいんよ」
娘「えっ…」
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私「ママはパパがイライラしてても、知らんがなって放っておいてない?」
娘「うん、してる。ダメだと思ってた」
私「いいんだよ。ママはパパが自分で自分の気持ちをなんとかできるって信用してるから待つ事にしてんの」
娘「うん…」
私「もちろん、パパが『イライラが自分で抑えられないから助けて』
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って言えば全力で助けるよ。でも、言われなければパパがどう考えてるかわからないからね。もしかしたら、イライラしたいかもしれないよ?言ってくれなきゃわからない。だから、ママは何もせず待つの」
娘「うん…」
私「でも、何かしたくなるよね」
娘「うん…」
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私「それならね、ママが不安な娘へ言うみたいに、パパがイライラしたら『落ち着いたらパパのイライラの気持ちを娘ちゃんに少し分けてください』って言ってごらん」
娘「うん」
私「パパの大切な気持ちはパパに任せたらいいよ」
娘「うん」
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こんな話をした。
難しいんだけどね。イライラしてる人を和ませようと何かするのって一見良い事っぽいんだけど、「そのイライラをなくしたいのは誰?」ってのを考えるとイライラする人に反応しすぎるのはなぁと思うんよね。実際、私が知らんがなをできなくて苦労したし。
何か娘に伝わったらいいなぁ。
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このコメントを見ながら、やっぱりASDの当事者や関係者じゃないとこの感覚はわからないのかなと思った。
ASDの人と暮らすと、自分が物のように扱われてると感じる事がある。ASDは、物も人も同じように扱う時があるんよね。テレビやおもちゃやロボットのように扱う。物のように思い通りに動かないと twitter.com/OKAMATI1/statu…
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夫は食事の事で娘へ厳しい。お箸の使い方とか、器の持ち方とか、肘つくなとか、遊ぶなとか言う。でも、残さず食べろ、好き嫌いするなは言った事がない。ただ娘が「まずーい」って大げさにベーってした時は注意してた。「これを作った人がいて、これをおいしいと思って食べてる人もいるんや。
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その人らが嫌な気持ちになる言い方はするな。一口食べて口に合わなければそれは残しておけばいい。それで十分相手に伝わる」と伝えてた。だから娘は今、嫌いなものやまずいと思ったものは、食べさそうとしたら手を前に出して首を横に振り「いい」とだけ言う。
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夫は厳しい。でも、ちゃんと一番大切にしなければいけないところは大切にしてくれてるなと改めて思った。気付けて嬉しい。
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娘へは、「ごめんなさいはした事への謝罪であって許してもらうための言葉ではない」「娘が何をしても何をやっても、娘が大好きだって気持ちは変わらないし、娘が宝物ってのも変わらない」と伝えてる。そんな娘と話をした。
「許してもらうためのごめんなさいはわかるんだよ」って言ったら
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娘が「知らないおじさんに話しかけられて連れ去られたらどうしよう…」って言うから少し話をした。
私「知らない人に『道を教えて』とか言われても無視をしていいよ。普通の人は子どもに聞かないからね。例えば、ママね、道に迷ったり困ったりした時に知らない子に聞く?」
娘「聞かない」
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私「だよね。聞くなら大人の人に聞くよね?」
娘「うん」
私「普通の感覚なら大人に聞くの。子どもに聞く人は変な人だから無視していい」
娘「逃げてコンビニへ行く?」
私「そう。スーパーとかコンビニとかお店に入ってレジの人へ『助けてください。知らない人に絡まれてます』って言えばいいよ。
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レジにいる人はお店の人だからね。助けてくれるよ」
娘「うん」
私「お店の人に『お家の人に連絡しようか?』って言われて連絡先がわからなければ、通ってる保育園や小学校の名前を言って『〜組みです。聞いてください』って言えばいいよ。じゃあ、お店の人が連絡してくれるからね」
娘「うん」
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私「知らない人が『お菓子買ってあげようか』とか『おもちゃ買ってあげようか』って声をかけた時も逃げていいからね。ママは知らない子にそんなことを言わないでしょ?」
娘「うん」
私「顔を知ってる近所の人に『お菓子あげようか。お家へおいで』って言われた時も逃げていいよ。ママならね、子どもに
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言わないから。絶対に親に確認をするから。物をあげる時も親が心配しないように、まず親に確認をするからね」
娘「うん」
私「知らない人とかに話しかけられたら『ママやパパなら知らない子にこんなことをするかな?』って考えてね。しないと思ったら逃げたらいい」
娘「うん」
私「それとママとパパは
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お友達がいないからね。ママやパパのお友達だと言う人がいても逃げていいからね」
娘「うん。助けてーって叫ぶ?」
私「それでもいいけどね。親といる時でも子どもが『助けて』って叫ぶ時があるからね。娘も叫んだことあるし。だから、大人はね、子どもが叫んだら隣にいる大人の反応を見て助けるかを