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今の日本で、例えば、恵まれた環境で育ち学歴も職もある男性が、みんな違ってみんないい、と言って自分の事だけ考える。これは多様性の肯定ではなく、否定です。私はこういった層の無理解さの蔓延、社会への無関心さが、差別や格差が全くなくならない日本の現状をもたらす主要因の一つだと思います。
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今の野党じゃ与党とあまり変わらないから、今の与党が嫌でもNoと言う意味がない、という意見を聞きますが、野党との比較でなく、与党にNoと言うことそのものに大きな意味があることを忘れてはいけません。悪い政治をすれば国民にNoと言われる。その事実が大切です。
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コロナ以前から欧米などアジア圏外に住んでいるとアジア人差別を日常的に受けます。そんな中、生まれ育った日本を見ると、日本も当事者ど真ん中であるのに世界で起こるそんな事態も他人事で、他のアジア諸国を差別し、国内でも性差別や障害者差別も含め差別的な側面を放置する傾向が感じられ、さらに、
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抗議もその点についてのものです。番組側も見る側も吃音に対する理解が足りないのは明らかです。抗議を受けたり見たりして、なぜじゃあもう吃音には触れられないとなってしまうのか。なぜ吃音障害への理解も進み芸人さんもそのままでいられるような理解ある社会に向かおうとならないのか。
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経済や時間的に恵まれた環境で育った人達に偏ってしまっており、結果、日本の高学歴者達は、性差別による不条理を感じることの少ない男性は特にですが、学校の内外で社会構造について学ぶ機会が少なく、自身のいる環境の外側への想像力を持たないまま育つ傾向にあります。
これらの要因により、
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女性や障害者など被差別側の人たちが積極的に決定層など重要なポストに就く流れに批判的な人が少なくないですが、今の決定層が多様性を重視していない以上、まずは決定層の分布を変える事が、多様性を受容する社会に変わる為には必要不可欠である事は明らかだと思います。
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この構造を作ったのは、今のシニア世代だと思いますが、様々な差別や経済格差に加えて、超少子高齢化により若者や子供達が世代ごと社会的に弱い立場になっていっている日本をこの社会構造のまま持続させていくことが不可能なのは明らかです。高学歴者達の無邪気さを前に、私は危機感しかありません。
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でも私は思います。分からなくても間違ってもいいじゃん。私たちはみんな不完全で未熟な人間です。いい研究をすることと同様に、分からなくても間違っててもそれを認めて人間らしく生きることが、いいと感じる人生を送ることへの鍵であって、結局は1番の近道なのではないでしょうか。
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女性が男性を選別するような差別的な発言をした時と、男性が女性に同様の発言をした時の反応の大きさの違い。これは多くの男性の中に、自分は選ぶ立場、立ててもらう立場という差別的な思想があり、それを逆にやられた事への抵抗感があるのかなと思います。
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日本では、これを理想論や綺麗事とし、現実は、「うまくやったもん勝ち」とされがちですが、そんな事はまったくありません。世界はそんなふうには出来ていない、と特に若い世代や子供達には伝えていきたいと思います。
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まともなコロナ対策をせず、その責任を憲法に押しつけようとすらする政府。もしそんな論理性のかけらもない政府を許すなら、それはもう民主主義の放棄です。民主主義の放棄は個人の自由の放棄を意味するという事をどれだけの人が理解しているでしょうか。日本社会は今、重要な局面にいると思います。
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記事を書きました。日本の研究業界は、若い世代が搾取される構造が強固で、世代循環が危機的です。さらに、短期的に不利益を感じないからか、その構造を作る国やシニア達が改善に動かず、結果、業界は衰退の一途です。この問題は日本全体の問題であり危機だと感じています。
gendai.ismedia.jp/articles/-/821…
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何か問題が起こりその原因として鬱病を後から告白するなんて卑怯。後出しジャンケンだ。日本のネットで信じがたい文言が飛び交っています。何か病や障害など抱え悩み苦しんでいる事を告白する事は、ゲームの一手とは違います。こんな当たり前の事が理解されない社会。私ははっきりとNOです。
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差別のない未来に向かうのなら、未来に向かう動きをしなければその未来に近づく事ができないのは明白です。また仮にその未来を目指さないのなら、世界の流れと反してどんな未来を目指すのか、具体的なビジョンが必要です。そのどちらもないのが今の日本という現実は最低限受け止めるべきだと思います。
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吃音障害者として今の日本で感じる辛さは「冷たさ」です。必死にカミングアウトしても、自分には分からないからと誰も近づいて来ない。結局、苦しむ目の前の他者より、どう思われるか、下手したくない、という「自分」。社会的弱者に誰も寄り添わないで、どうやって不平等な社会を変えるんでしょうか。
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(同じアジア人なのに)日本だけ優れていて他国は力もなく性格も悪い、このよく見るロジックは単純に意味が分かりません。同様に、(学校で机を並べていて能力に差はなかったのに)大人の世界では女性は男性に劣る、このよく見るロジックも意味不明です。日本は、意味が分からない差別に溢れすぎです。
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そもそも吃音を持った人がテレビに出られない背景には、私含め吃音を持った人が吃音に対する無理解な社会で生きてきた中で人前で話す仕事を選ぶことが難しいという現実があり、そのようなマジョリティの問題が前提にある中で、仮に今回の一件でテレビから吃音を持った人がいなくなったとして、
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これを不平等だと感じるという事は、既に今の状態が平等だと誤解しているか、今ある差別は撤廃する必要がないと考えていると言う事、つまり多様性を受容する社会をそもそも目指していないという事であり、まさに今の決定層の発想と同じ種類の考え方だと思います。
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「男として」。これを「自立して仕事のできる人として」という意味で使う人が未だに多く、影響力のある立場の人もこういう極めて古く差別的な表現を公の場で疑いなく使ってしまう。日本の現在地です。いい加減、変わらないといけません。
nikkansports.com/entertainment/… nikkansports.com/entertainment/…
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「差別に対しては優しく訴えるべき。じゃないと聞いてもらえない。対立を強めるだけ。」
これらは、被差別者の訴えに対して、反発するか無関心かのどちらかで受け止めることすらができない人がマジョリティだからこそ出る意見であり、日本社会の抱えるあまりに悲しい現実を示していると思います。
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吃音障害とはただ最初の音の発声に難がある障害ではありません。正確には、そこから様々な問題が重なっていきます。例えば私の場合は、ある単語を話そうとしてもその最初の音の発声が難しいと感じた場合に、話の途中で急遽別の単語を探します。その結果、話したくない単語を咄嗟に出してしまい、
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これはネットに限らず、大学院のゼミなど現実でも見てきましたが、自分から先頭は切らず叩いていい空気を感じたらなだれ込むように叩く、日本はこの傾向が強い。ここには、卑怯という言葉で片付けてはならない他者への尊重の欠如、責任からの逃避、独立性の欠如など日本の様々な問題が含まれています。
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私の周りにいる、周りからは「成功」と思われる立場にある人は、研究者も芸術家もビジネスでも、ただ真面目に自分の道を歩いており、お金や地位など一般に「成功」の指標となるようなものに主眼を起いたりそれらを求めて行動していない人達ばかりです。これは理想論でも綺麗事でもなくリアルです。
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私が博士を取った学科の学科長だった著名な男性教授は愛人の存在を公言しており、妻がハラスメントを受けた研究室の教授は愛人の元に公然と通い、私がアメリカに渡る前にいた研究所には教え子の複数の女性にアプローチする既婚の教授が知る限り2人いました。2人ともその後、高い役職に出世しました。
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そしてそれは最終的にいい社会を作る鍵でもあり1番の近道でもあると思います。分からないことや間違いを無視していい研究ができる訳ないのと同様に、社会は分からないことだらけで間違えばかりの人間の集合なのだから、この本質を見ないでいい社会なんてできる訳ありません。