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依頼が一人でこなせなくなってきたので、知人をあたってアシスタントさんを探し始めた。
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解剖図を無目的に模写するよりも、 1:骨の大まかな形状を覚えること 2:体表に近い部分を把握すること を目的とすると、いろんなポーズで骨格が推測できるようになる。
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詳細に描くと間違いが目立ってくるが、大雑把に描くと要点を捉えていて正確に見えることがある。
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頭で考えているだけで描かないと上達しない。頭で考えたアイデアよりも手を動かして出てきたアイデアの方が実現しやすい。
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・頭蓋、胸郭、骨盤はボリュームと傾き ・腕や脚の骨は長さと関節の位置 注目するとプロポーションやポーズの勉強になる
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初心者に骨格図を描かせると、大まかな形を描かずに細部に入るので、骨格が歪んでいることが多い。まずは形をまとめたり、単純化した大まかな形で捉えると歪みが少なくなる。
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素早く描くのは、気持ちを楽に保つ練習でもある。
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トレースをする際に輪郭をぐるぐると囲む人が居るが、平たくなるので、右側のような内側に入るライン(青)と正中線(赤)をセットで拾うと立体的な起伏や左右差が把握しやすい。赤線は必要に応じて非表示にする。
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ポーズは立体的な構図。対角線、ジグザグ、s字カーブ、円弧、三角形など。骨格を抽出すると構成要素がよく見えてくる。
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推測した手脚の骨の長さが左右で著しく異なっていたら、見誤っている可能性がある。練習なので直してもいいし、次に行ってもいい。回数を重ねているとそのうち直ってくる。
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現場で必要な知識をまとめたもので有名なのはカプコンさんの「あやしい美術解剖図」。書籍だと『HOW TO MAKE CAPCOM FIGHTING CHARACTERS』に収録されている。 game.capcom.com/cfn/sfv/column…
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美術解剖学を勉強してしばらくすると、硬くなったりぎこちなくなる。しばらくしてその段階を抜けると柔軟に捉えられるようになる。
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練習していると、見逃していたことに気がついたり、作品制作のアイデアが湧いてくる。違和感に気づけなかったり、アイデアが湧かないなら、手を動かしてみるといい。
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上手くなることに注目しがちだが、納得できているかどうかも大事である。どんな構造を描いているか判断できるようになると、これでいいのだと納得できる部分が増えていく。
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来週月曜の歴史講座の第3回は現代編。現行で入手出来る美術解剖学の本がどういう位置付けで編集されているかも紹介します。 asahiculture.jp/course/tachika…
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指先に近づくと個人差大きくなるけど、おおよそこんな感じです。 twitter.com/utatanenap/sta…
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美術解剖学ではさまざまな表現をしている人に教えるので、教員が表現の好みについてとやかく言うのはあまりよろしくない。人間なのでついつい出てしまうが。
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耳は頭の骨(ピンク)に含まれるので、鼻と後頭部までの中央より少し後ろにある。中央あたりには顎関節がある。
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解剖用語が覚えられると、形や機能も覚えられる。私の授業では用語の範囲を色わけしていく方法を採用していた。
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制作に疲れて作りたくなったときは、いろんな作品を見てインプットすると、見ているうちにだんだん作りたくなってくる。インプットが出来ないと、創作意欲が途切れたり、次の制作の準備が億劫になる。
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初心者は上手い人を真似て、ダイナミックな姿勢や、短縮が効いたアオリ、俯瞰などの角度に挑戦しがち。難しいなと思ったら静かな姿勢や正面・側面から始めてみると良い。
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美術解剖学の知識量は、人から盗んだり共有したりできない。真似しようと思っても真似できないので、自分で自分なりに学んでいくしかない。
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絵が上手くなりたいと思っている方が多いようだが、何を伝えたいかも考えてみると良い。私の場合は解剖図を描くときに、詳細さや正確さといった上手さよりも視認性を重視している。視認性とはパッと見た時の判別しやすさのこと。