越前敏弥 Toshiya Echizen(@t_echizen)さんの人気ツイート(リツイート順)

「ほとんどの場面で文法が必要でない」境地に至るための膨大な量の経験を積むあいだ、まちがいなく文法は必要。翻訳者の立場で言えば、ぐちゃぐちゃに混み入った文、逆に省略だらけの文、常識はずれの内容の文などを読み解くときの最終兵器が文法。死ぬまで不要になんかならない。
「in fact、indeed は "事実" や "実際" より "それどころか" がぴったりであることが多い。これはしつこく繰り返します」と、はるか昔に伊藤和夫先生から少なくとも20回は聞かされたと思う(2浪したんで)。いまは自分がしつこく繰り返すから、長くいる翻訳クラス生は20回以上聞かされたかもしれない。
「三点リーダー症候群」がトレンド入りしているので、改めて書きますが、英文で「. . .」と「. . . .」が使い分けられている場合、後者にはピリオドが含まれています。つまり「……」と「……。」のように訳し分けるのが原則。ただし「. . .」だけ使う英文の書き手も多いです。 #三点リーダー症候群
「翻訳家BL」という、なかなか刺激的なコミックをいただきました。まあ、その手のシーンも多いんですが、主人公はメディカル翻訳の仕事をしながら児童書翻訳も少し手がけるとか、興味深い。翻訳監修が中田有紀さん。章の合間に「翻訳は大きく分けて3種類」とか「翻訳小言」とか、けっこう本格的です。
いま、クラス生の人たちにエラリー・クイーンの作品をどれか読んで感想を言ってもらっているんだけど、圧倒的に好評なのが『九尾の猫』。デマがデマを呼び、街がパニックに陥って深刻な分断が生じていくさまが、いまのコロナ禍や大統領選の混乱を生々しく思い出させるからだ。
翻訳学習の市場というのはすごくて、翻訳力を伸ばすには「大量の原文を深く読みこむ」「力のある日本語の文章に大量にふれる」「大量に翻訳して修正を繰り返す」しかないのだが、「なんとかそれをやらずにできない?」という願望により新しい学習法が生まれ続ける…のは困ったものです。
いまだと「訳注」が「ヤク中」に化けるほうがこわいんだけど。以前、ぎりぎりで歴史を書き換えずにすんだこんなのもあった。 twitter.com/t_echizen/stat…
7月中旬刊行予定『はじめて読む!海外文学ブックガイド 人気翻訳家が勧める、世界が広がる48冊』の書影が公開されました。〈14歳の世渡り術〉シリーズ最新刊。13言語の翻訳者18人による紹介文を集めたジュニア向けブックガイドです。 kawade.co.jp/np/isbn/978430…
オバマさんの鳩山さん評はA pleasant if awkward fellowだったのか。そりゃ褒めてますよ。 The coming of clocks caused a grave if gradual change in our social life. 時計の出現は、徐々にではあるが重大な変化をわたしたちの社会生活に及ぼした。 (『日本人なら必ず誤訳する英文 決定版』A-06)
これ、6年前のツイートですが、翻訳者(&作家)向けもぜひときどき開催してもらいたいものです。自分の世代だと、小林宏明さんがガンショップへ「引率」してくださったり、いろいろな機会がありましたが、最近はあまり聞きません。ミステリーの版元が開催してくださるのが一番ありがたいです。 twitter.com/Hayakawashobo/…
エラリイ・クイーン『十日間の不思議』、いよいよ明後日(17日)あたりに書店に並びます。 いまから読む人は『災厄の町』『フォックス家の殺人』『十日間の不思議』『九尾の猫』の順にお読みになることをお勧めします。 まさか自分がこんなに訳すことになるとは思いませんでした。
エラリイ・クイーン『ダブル・ダブル』(ハヤカワ・ミステリ文庫) の書影が公開されました。『災厄の町』『フォックス家の殺人』『十日間の不思議』につづくライツヴィル・シリーズ第4弾。8月17日ごろ刊行されます。 hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000…
両親のもとに接種券が届き、何百回電話をかけてもつながらないとのことだったので、必要事項を教わってこちらでネット予約を試みたところ、どうにか30分ぐらいで申込完了。しかし、これ、高齢者だと、よほどネットに慣れてる人以外は最後までたどり着けないと思う。この仕組み、なんとかならないのか。
翻訳の仕事をするための資質として、わたしが「英語が好き」をあげないのは、英語を正確に読めなくてもいいということではなく、「なんとなく英語が好き」というレベルでは話にならないという意味です。正確に読めるという当然の条件を満たした上で、日本語や読書や調べ物が大好きな人が向いています。
締切守の裏には、「〆」の列と「TIME LIMIT」の文字が配されています。
読点の打ち方について、参考になる記事です。本多勝一さんの2大原則と飯間浩明さんの2か条、どちらも役に立ちます。わたしは「打たないことによって文の意味が2通り以上考えられるときは打つ」と決めていますが、それは本多さんと飯間さんのルールでほぼ解決する気がします。 bunshun.jp/articles/-/465…
6月にハヤカワ新書がスタートします。 第1弾の5冊のひとつとして『名作ミステリで学ぶ英文読解』が刊行されます。現在、締め切りに向けて奮闘中。 twitter.com/Hayakawashobo/…
仮面ライダーセイバーの本業は小説家かつ書店主だそうだが、これを見ると、担当編集者も登場するし、本の守護者とか、本の魔神(物語のジャンルを司る)とか、うじゃうじゃ出てくる。これは本気で観たほうがよさそうだ。 tv-asahi.co.jp/saber/#/%E4%B8…
平田牧場東京ミッドタウン店で、金華豚厚切りロースかつ膳。「選挙割り」期間なので、投票済証を見せると2,300円のところが半額になります。11月7日まで、ほぼ全店舗で実施中だそうです。ご飯、味噌汁、キャベツおかわり自由。 #選挙に行こう
エラリー・クイーンの訳書がついに20冊となりました。一読者だった半世紀前の自分が知ったらびっくり仰天するでしょう。こんなに出せたのは、新訳版を購入してくださった皆さん、話題にしてくださった皆さんのおかげです。あらためてお礼を申しあげます。
「重箱の隅をつつく」は翻訳では使えないよな、と思いつつ、これに似た英語表現はなんだろうかと調べたら、comma-counter というのがあった。なるほど、カンマを数える人か。comma-hound(カンマの猟犬)とも言うらしい。ランダムハウス英和大辞典には「(特に)うるさい校正[編集]者」という語義もある。
エラリイ・クイーン『フォックス家の殺人[新訳版]』の書影が公開されました。12月17日ごろ発売。 これにつづく『十日間の不思議[新訳版]』は来年2月中旬刊行予定。 はじめて読む方は、可能なら『災厄の町』『フォックス家の殺人』『十日間の不思議』『九尾の猫』の順に読んでもらえるとうれしいです。
語学が得意で将来翻訳の仕事をしたい高校生が、やがてAIがすべて代行してしまうのではないか、そもそも語学の勉強をする意味があるのかどうか不安だと質問し、それに対して何人もの翻訳者が真摯に回答しています。興味がある人や同じ不安をかかえている人は見てください。 detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_de…
機械翻訳、AI翻訳を過信してはいけない理由が、ここからの一連のツイートにとてもよくまとまっています。とりわけ、「わからないときはすっ飛ばして滑らかにしてごまかす」タイプの機械翻訳は、すぐには誤りに気づきにくいので、さらに要注意だと言えます。 twitter.com/bumicchu/statu…
たとえばsighはよく「ため息をつく」と訳されるけど、「ため息」はふつうマイナスの感情を表すから、状況に応じて「深く息をつく」「ほっと息をつく」などと訳し分ける。感情を見定めるには、原文の隅々まで手がかりを求めて読みこむしかない。訳出によって深い読解力がつくのはそういうからくりです。