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翻訳であれほかの文章を書く機会であれ、以下のことばについては、ほんとうに必要かどうかを考えて、最小限まで減らすよう心がけています。
「~てしまう」「~てみる」「~ておく」「~こむ」「~という」「~くる」「~いく」「~もらう」「~くれる」「~あげる」「~こと」「~もの」「~のだ」
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翻訳の仕事をはじめる前(30年ほど前)、英文を読む速さが約半年で倍近くになった時期があります。いわゆる「速読」の技術はまったく使っていません。やや難解な1、2ページの文章を読んで、辞書を引きつつ納得するまで復習し、同じ文章を数か月後に少し速く読むということを数百本繰り返しただけです。
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文芸翻訳を勉強中の人などから、読解力の土台を強化したいけれど何をやればいいかと問われたとき、少し前までは、大学受験の参考書以外にないと答えていましたが、いまはほかに『英文解釈のテオリア』や『英文解体新書』も勧めています。『上級英単語ロゴフィリア』もそれに次ぐ武器になりそうです。
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7月中旬刊行予定『はじめて読む!海外文学ブックガイド 人気翻訳家が勧める、世界が広がる48冊』の書影が公開されました。〈14歳の世渡り術〉シリーズ最新刊。13言語の翻訳者18人による紹介文を集めたジュニア向けブックガイドです。
kawade.co.jp/np/isbn/978430…
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訳文に「暗澹」と書こうとするたびに、いまも20数年前の初訳書のゲラに編集者が書きこんでくれた「これで "暗澹"5回目」というメモが頭に浮かぶ。印象に残りやすい表現はここぞという場面でだけ使えということだ。もちろん「暗澹」だけの話ではない。「30ページ前にも "瀟洒" あり」なんてのもあった。
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エラリイ・クイーン『ダブル・ダブル』(ハヤカワ・ミステリ文庫) の書影が公開されました。『災厄の町』『フォックス家の殺人』『十日間の不思議』につづくライツヴィル・シリーズ第4弾。8月17日ごろ刊行されます。
hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000…
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語学が得意で将来翻訳の仕事をしたい高校生が、やがてAIがすべて代行してしまうのではないか、そもそも語学の勉強をする意味があるのかどうか不安だと質問し、それに対して何人もの翻訳者が真摯に回答しています。興味がある人や同じ不安をかかえている人は見てください。
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_de…
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6月にハヤカワ新書がスタートします。
第1弾の5冊のひとつとして『名作ミステリで学ぶ英文読解』が刊行されます。現在、締め切りに向けて奮闘中。 twitter.com/Hayakawashobo/…
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『てにをは辞典』(小内一 編、三省堂)は、長年校正の仕事をしてきた著者が多くの文学作品や新聞・雑誌から結合語を収集してまとめた辞典です。当初は助詞「を」のみの『逆引き頭引き日本語辞典』でしたが、ほかの助詞を介するものも加えて、この形になりました。 twitter.com/6tU911oTNZUQSS…