『〈敵〉と呼ばれても』(ジョージ・タケイ、作品社)読了。有名俳優が子供時代に日系人強制収容所で過ごした日々をくわしく語るグラフィック・ノベル。終盤の父親とローズヴェルト夫人の「すれちがい」が圧巻。『MARCH』『マッド・ジャーマンズ』などと併せて、特に10代の人に読んでもらいたい。
翻訳者20人がお薦め本を全力で紹介する「#はじめての海外文学 スペシャル」が11月1日(日)14時からいよいよ開催(無料、予約不要)。 今年は5人ずつの4部構成とし、プレゼンテーション後にQ&Aやフリートークの時間を設ける予定。 よかったらチャンネル登録をよろしく↓ youtu.be/ch4hv_7FlpU
以前、ゲラでミスに気づいて、危うく世に出ずにすんだ恥ずかしい誤入力の例(校正者も編集者も見落とした)。 「……が放った銃弾は、肩を貫通して血染めの男根を残し……」 銃弾のきわめてアクロバティックな動きで読者を翻弄するところだった。
そう、電子書籍は絶版にならないと思ってる人がけっこういるんだけど、紙と同じで、原著者との契約が切れたら絶版です(すでに購入済みのものは変わらず読めます)。だから、気に入った本はなるべく早く買ってください。 twitter.com/futami_romance…
「ほとんどの場面で文法が必要でない」境地に至るための膨大な量の経験を積むあいだ、まちがいなく文法は必要。翻訳者の立場で言えば、ぐちゃぐちゃに混み入った文、逆に省略だらけの文、常識はずれの内容の文などを読み解くときの最終兵器が文法。死ぬまで不要になんかならない。
もし軽症状でホテル療養の立場になったら、『失われた時を求めて』と『源氏物語』を読破するか、なんて考えてるけど、かつてクモ膜下出血での手術後療養中、同じ目標を立てたにもかかわらず、読破したのは『美味しんぼ』と『ブラックジャック』だけだったから、今回も似たようなことになるだろう。
だれか、読書がコロナに効くという学説を発表してくれないものか
仮面ライダーセイバーの本業は小説家かつ書店主だそうだが、これを見ると、担当編集者も登場するし、本の守護者とか、本の魔神(物語のジャンルを司る)とか、うじゃうじゃ出てくる。これは本気で観たほうがよさそうだ。 tv-asahi.co.jp/saber/#/%E4%B8…
「in fact、indeed は "事実" や "実際" より "それどころか" がぴったりであることが多い。これはしつこく繰り返します」と、はるか昔に伊藤和夫先生から少なくとも20回は聞かされたと思う(2浪したんで)。いまは自分がしつこく繰り返すから、長くいる翻訳クラス生は20回以上聞かされたかもしれない。
なんか大騒ぎになってしまったので、補足すると、これは1970年代のサンリオ文庫の巻末目録で、伝説の誤植とされているものです。川本さんの Wikipedia でも少し言及されています。
翻訳者としては、もし自分がこれを食らったら一生立ちなおれなかったかもしれません。
いまだと「訳注」が「ヤク中」に化けるほうがこわいんだけど。以前、ぎりぎりで歴史を書き換えずにすんだこんなのもあった。 twitter.com/t_echizen/stat…
1960年ごろの翻訳書から。なぜ彼は14ほど「ああ」と言ったのか。原文は about ten times だった。当時はこの種の誤植がどのくらい生き残ったんだろうか。
いま辞書サイトがどの程度使えるかを @baldhatter さんが無料・有料に分けてまとめてくれました。翻訳関係者必読。 無料 baldhatter.txt-nifty.com/misc/2020/06/p… 有料 baldhatter.txt-nifty.com/misc/2020/06/p… 現状ではまだ「メインはこれで決まり!」というものはなく、個々の判断で適宜組み合わせるしかないのかな、と感じました。
「新文化」最新号にあった、書店員のかたの近況と読者の皆さんへのメッセージ。ふだんは記事の全部を載せることはしないんだけど、これは多くの人に最後まで読んでもらいたいから載せます。
こんな状況で書くのもなんだけど、きのう観たテレビで計3人が「~ざる・おえない」と発音していた。ネットの書きこみでは「~ざるおえない」だけでなく、「~ざる終えない」「~ざる負えない」まで見かける。めまいがしそうだ。
『小説 アナと雪の女王』が「中身が字ばっかり!」だと怒っている書き込みを見かけて困っている。すんません、小説だから字ばっかりなんです。でも、『思い出のマーニー』原作のとき「勝手に舞台を北海道からイギリスに変えるな!」と怒られたのよりはずっとましかも。