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たとえばsighはよく「ため息をつく」と訳されるけど、「ため息」はふつうマイナスの感情を表すから、状況に応じて「深く息をつく」「ほっと息をつく」などと訳し分ける。感情を見定めるには、原文の隅々まで手がかりを求めて読みこむしかない。訳出によって深い読解力がつくのはそういうからくりです。
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文芸翻訳を勉強中の人などから、読解力の土台を強化したいけれど何をやればいいかと問われたとき、少し前までは、大学受験の参考書以外にないと答えていましたが、いまはほかに『英文解釈のテオリア』や『英文解体新書』も勧めています。『上級英単語ロゴフィリア』もそれに次ぐ武器になりそうです。
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7月中旬刊行予定『はじめて読む!海外文学ブックガイド 人気翻訳家が勧める、世界が広がる48冊』の書影が公開されました。〈14歳の世渡り術〉シリーズ最新刊。13言語の翻訳者18人による紹介文を集めたジュニア向けブックガイドです。
kawade.co.jp/np/isbn/978430…
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翻訳の仕事をはじめる前(30年ほど前)、英文を読む速さが約半年で倍近くになった時期があります。いわゆる「速読」の技術はまったく使っていません。やや難解な1、2ページの文章を読んで、辞書を引きつつ納得するまで復習し、同じ文章を数か月後に少し速く読むということを数百本繰り返しただけです。
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翻訳であれほかの文章を書く機会であれ、以下のことばについては、ほんとうに必要かどうかを考えて、最小限まで減らすよう心がけています。
「~てしまう」「~てみる」「~ておく」「~こむ」「~という」「~くる」「~いく」「~もらう」「~くれる」「~あげる」「~こと」「~もの」「~のだ」
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なんか大騒ぎになってしまったので、補足すると、これは1970年代のサンリオ文庫の巻末目録で、伝説の誤植とされているものです。川本さんの Wikipedia でも少し言及されています。
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鬼滅の入手困難とは別次元で恐縮ですが、翻訳書のシリーズ作品も、完結してからとか、つぎが出てからまとめてとかではなく、好きなシリーズであれば発売後数か月以内に購入して読んでいただけるとありがたいです。翻訳刊行がいったん打ち切りになったものを復活させるのは、きわめてむずかしいので。
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オバマさんの鳩山さん評はA pleasant if awkward fellowだったのか。そりゃ褒めてますよ。
The coming of clocks caused a grave if gradual change in our social life.
時計の出現は、徐々にではあるが重大な変化をわたしたちの社会生活に及ぼした。
(『日本人なら必ず誤訳する英文 決定版』A-06)
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前にもちょっと書きましたが、電子書籍だって紙の本と同じで、版権が切れれば絶版になります(数年で版権が切れるケースが少なくありません)。一度絶版になったものが復活する可能性はきわめて低いです。読みたい作品はぜひ早めに購入してください。 twitter.com/futami_honyaku…
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読点の打ち方について、参考になる記事です。本多勝一さんの2大原則と飯間浩明さんの2か条、どちらも役に立ちます。わたしは「打たないことによって文の意味が2通り以上考えられるときは打つ」と決めていますが、それは本多さんと飯間さんのルールでほぼ解決する気がします。
bunshun.jp/articles/-/465…
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「三点リーダー症候群」がトレンド入りしているので、改めて書きますが、英文で「. . .」と「. . . .」が使い分けられている場合、後者にはピリオドが含まれています。つまり「……」と「……。」のように訳し分けるのが原則。ただし「. . .」だけ使う英文の書き手も多いです。
#三点リーダー症候群
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読んでいる本に「目の前の人物の心の中の風景」という表現が出てきた。「の」が5つ続いているが、ストレスを感じない。1通りの意味にしか読めないからだ。
一方、「きみの写真」は「の」が1つしかないが、意味が2通りある。
大事なのは「の」の数ではなく、誤読される可能性を減らすことだ。
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エラリイ・クイーン『ダブル・ダブル』(ハヤカワ・ミステリ文庫) の書影が公開されました。『災厄の町』『フォックス家の殺人』『十日間の不思議』につづくライツヴィル・シリーズ第4弾。8月17日ごろ刊行されます。
hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000…
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『てにをは辞典』(小内一 編、三省堂)は、長年校正の仕事をしてきた著者が多くの文学作品や新聞・雑誌から結合語を収集してまとめた辞典です。当初は助詞「を」のみの『逆引き頭引き日本語辞典』でしたが、ほかの助詞を介するものも加えて、この形になりました。 twitter.com/6tU911oTNZUQSS…
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6月にハヤカワ新書がスタートします。
第1弾の5冊のひとつとして『名作ミステリで学ぶ英文読解』が刊行されます。現在、締め切りに向けて奮闘中。 twitter.com/Hayakawashobo/…
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これ、6年前のツイートですが、翻訳者(&作家)向けもぜひときどき開催してもらいたいものです。自分の世代だと、小林宏明さんがガンショップへ「引率」してくださったり、いろいろな機会がありましたが、最近はあまり聞きません。ミステリーの版元が開催してくださるのが一番ありがたいです。 twitter.com/Hayakawashobo/…
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「重箱の隅をつつく」は翻訳では使えないよな、と思いつつ、これに似た英語表現はなんだろうかと調べたら、comma-counter というのがあった。なるほど、カンマを数える人か。comma-hound(カンマの猟犬)とも言うらしい。ランダムハウス英和大辞典には「(特に)うるさい校正[編集]者」という語義もある。