意外に知られていませんが、学会の公式サイトにある一般向け情報集はとても便利に利用できます。ぜひ知っていただきたいので、いくつか紹介します。 まずは消化器病学会。「患者さんとご家族のためのガイド」として、多くの疾患のガイドブックが無料でダウンロードできます。 jsge.or.jp/guideline/dise…
何か希望を問われた時に、「自分が何をしたいか」を考えるより先に、まず「相手がどういう答えを求めているか」を考えるタイプの人は、割と人間関係に疲れやすいと思う。 そして、希望を問われた以上は「相手の期待に応えようとする必要はない」と勇気を持っていいと思う。
以前ある歴史家の先生が言っていたこと。 専門家として優れた人ほど専門外の領域には安易に踏み込まないし、まだ不確かなことを決して「断言」しないものだが、そうすると「専門家が言わないなら私が言う」という(善意の)非専門家が現れるので悩ましいと。 難しい問題だと思った。
科学的根拠のないがんの民間療法や陰謀論を完全に信じ込んでしまい、標準治療に嫌悪感を持つほどに至った方と対話するのは極めて難しい。 一方で、その少し手前にいる多くの「情報に溺れそうな人たち」に発信することはきっと意味があると信じているし、丁寧に慎重にやらねばならないと思う。
『ビワの種について「食べるとがんに効果がある」という情報がSNSなどで広がっています』 『ビワの種には有害物質が含まれ、粉末にした食品などを多く摂取すると健康を害するおそれがあるとして食べないよう呼びかけ』 医療デマは病気の不安に付け込んできます。平時から有事に備えておくことが大切。 twitter.com/nhk_seikatsu/s…
医療ドラマでは、救命に成功した「その後」のリアルはあまり描かれない。 手術後、回復までの長い道のり、通院治療の継続、長きに渡るリハビリ、その中での家族との苦難の日々は、盛大にカットされることが多い。 ドラマ特有の「あっという間に社会復帰」には割と注意が必要だと思っている。
心がしんどい時は趣味を楽しんでリラックスしよう、みたいな話はよく言われるけど、「趣味を楽しむ」ためにはむしろ心にそれなりの余裕が必要だと思う。 心にゆとりがある時に、その時間の質を高めてくれるのが趣味である気がする。
消費者庁は今年も「豆やナッツ類は5歳以下にはNG」と注意喚起しています。 松江市の保育園で4歳の男児が節分の豆をのどに詰まらせ、窒息死した事故はまだ記憶に新しいです。 伝統行事を楽しむことと健康リスクの回避、その両立を目指して大人が工夫をこらしたいものです。 news.yahoo.co.jp/byline/yamamot…
70代の方から「30代の頃は70代なんて遥か先のことに思えたけど、本当にあっという間でした。人生は信じられないほど短い」と言われ、毎日大切に生きようと決心したことがある。 歳をとり、あっという間に過ぎ去った人生を振り返った時、「毎日大切に生きてきた」という自覚がきっと救いになると思う。
「好かれよう」と努力した結果、「好かれた(攻撃をまぬがれた)」という成功体験があって、それが自分をさらに弱くするのではないかと思ったりもする。 「好かれよう」と努力しなくても自分を好いてくれる人が本当に大切な人。
人間関係に疲れやすい人は、相手が攻撃的な人であるほど「好かれよう」と努力してしまう側面があると思っていて、これは攻撃の矛先が自分に向かないための自己防衛なのだけど、おそらく本当に自分を守るには、「十分な距離をとる」「相手に一切の関心を抱かない」が正解なのだろうと思う。
この資料とても興味深い。 大正9年の平均寿命は男性42歳、女性43歳と今の約半分。1世帯当たりの人員は約2倍、合計特殊出生率は約4倍。 とてつもない変化…。 stat.go.jp/info/anotoki/p…
おせちにも入っていることのある銀杏。一度にたくさん食べすぎると、嘔吐やけいれんなどの中毒を起こします。この毒性は加熱してもなくなりません。 中毒の報告は子どもに多いですが、大人でも起こるため食べすぎないよう注意が必要です。 j-poison-ic.jp/wordpress/wp-c…
がん情報サービスをはじめ、便利で信頼できる医療情報サイトを集めて作ったリンク集です。 各領域別、診療科別に分類しています。 ぜひ「ググる前に」アクセスしてみてください。 keiyouwhite.com/guideline-for-…
自分や家族ががんと診断された時、真面目な人ほど本やネットで何時間も調べ尽くし、「調べすぎ」た結果、怪しげな情報に行き着くという皮肉な現実があります。 がんになったらまず「がん情報サービス」→ここで解決しない疑問はがんの専門家に相談。これがオススメです。 ganjoho.jp/public/index.h…
連休中の救急外来は、確かに信じられないほど軽症のコンビニ受診が多いのだが、これを控えてほしいという医療者側の発信が強すぎると、遠慮がちな人ばかりに刺さり、本当に救急受診が必要な人が受診を控えてしまう。 なので私は「受診するかどうか悩む」くらいの人は受診していいと思っています。
お酒に弱い人が訓練して「強くなる」ことはない、という事実は知られてほしい。 お酒に強い人と弱い人がいるのは、アルコール代謝の効率(アセトアルデヒド分解酵素の活性)が異なるからで、これは「遺伝子によって決まる性質」です。 飲めない人に無理に飲ませるのは厳禁。 diamond.jp/articles/-/314…
自分や家族ががんになり、何とかしたい一心で「金に糸目をつけない」と強く決意し、科学的根拠のない治療に次々とのめり込んで高額を費やす人は多い。 国民皆保険のある日本では「効果の確かな治療ほど安い」という事実は大切。 貴重なお金と時間は、真に心身を豊かにするものに注いでほしいと思う。
生田斗真さん主演のドラマ「幸運なひと」、来春放送です。 これまでのドラマでは、誤解を招くような凝り固まったがん治療のイメージが描かれることも多かったように思います。 こうしたイメージを払拭し、アップデートするのが目標、と聞いています。 本当にすごいプロジェクトです。 twitter.com/nhk_kurogen/st…
今日は坂本史衣先生にご講演いただきました。 ご紹介いただいた重要な情報サイトのリンクを6つ、このツリーに貼ります。ぜひご参照ください。 そして、ご家族やご友人の皆様と共有していただけばありがたいです。 twitter.com/SNS41010441/st…
『すばらしい人体』が漫画になりました。 今回は、「肛門は”実弾”と”空砲”を瞬時に区別できるすごい機能を持っている」というテーマが漫画化されています。 面白いのでぜひご覧ください。 diamond.jp/articles/-/311…
医療の進歩によって、病気を抱えながら日常生活を送る患者さんのつらさや努力が見えにくくなっている、という皮肉な側面があります。 外見からは分からなくても援助や配慮を必要としている方々のためのヘルプマークは、正しく知られてほしい。 fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shouga…
「専門的知識はないが言葉は巧みな人」が専門家と論争すると、明らかに専門家が正しくても傍目から見ると「喧嘩両成敗」的に見える現象、本当に注意しなければと思う。 自分の主張を広めたい人にとっては、「喧嘩両成敗」でも十分目標が達成できてしまう。 見る人のリテラシーが試される。
リスク管理の観点では、「ミスが起きないよう気をつける」とか「問題が起きないよう注視する」は「対策」にならないんですよね。ヒューマンエラーはゼロにできないので。 人命に関わる場合などは特に、「エラーが起きても有害なトラブルにはつながらない仕組み」が必要。
講演している最中に「うんうん」と頷いてくれる聴衆の方、ものすごくありがたいんです。こちらも安心して話せるし、何ならその方に向けて話しています。たぶん人前で話す機会の多い方は同意してくださると思います。 なので自分も聴衆として参加する時は、頷くなどして動的に聞くようにしています。