埼玉県こども動物自然公園にある、シカのいる森(右)といない森(左)の比較展示。園内の谷をそのままシカの飼育スペースにし、谷の真ん中に移動防止柵を設置するというシンプルな展示ですが、 「野生鳥獣による森林被害の約7割は、シカによる枝葉の食害や剥皮の被害」と言うのがよくわかる。
仕事がら、腐敗していく動物の遺骸を間近にみる機会が多いのですが、少しずつ腐敗していく様子を見ていると、ふと「数十kgの肉塊である自分の体が腐敗せずに何十年も存在しているって割とすごいことだな」と当たり前のことに感動してしまうことがある。
原著の「Oh deer!」というシカのセリフ(Oh dear!のもじり)を、「まじか!」と訳した翻訳者さんのセンスに脱帽です。外国語の言葉遊びを翻訳版で残せるのって素晴らしいなぁ。
以前某大学のオムニバス講義で使用した「これまでの歩み(私がキリンの研究に至るまでの経緯)」というスライド、見るたびに笑ってしまう。
某ワイドショーにコメントを求められ、「見出しはネット記事のままでも仕方ないですが、「見つかったのは一歳くらいの子供のキリンで、元々大人の半分ほどの背丈」「小人症のような病気」ということをちゃんと伝えて下さい」と言ったのにオールカット。最後には、新種?なんて煽りも。うんざりする。
Googleストリートビューはアフリカの国立公園にも対応しているのですが、これは象の保護プロジェクトの一環として「世界中の人々に野生の象の姿を知ってもらうことが、保護活動の上でとても大事」という理念の下で始まったそうです。象に限らず沢山の野生動物を見られて感動するので、お暇な方は是非!
セイウチの論文を読んでいたら、図29で突然セイウチが目からビームを放ちはじめて、笑いが止まらないw aquaticmammalsjournal.org/share/AquaticM…
こうしてみると、英語版記事になる際にミスリーディングな表現があり、日本語版の記事になる際に「ほとんど嘘みたいな大袈裟な表現」が加わり、元記事にあった情報の多くが削除されていることがわかります。 普段見聞きしているニュースでも、同様の情報操作はいたるところにあるのでしょうね…10/11
動物園の是非に関しては様々な意見がありますが、かつて指導教官が言っていた「たった一頭のゾウが、何万頭のゾウを救う人を育てるかもしれない。その可能性に価値がある」という意見が忘れられない。 その可能性を少しでも広げることが、自分のやるべきことの一つだと思っています。まだまだだけど。
「キリンの交尾は90%はオス同士」と言われるくらい、キリンはオス同士の交尾が多い生物です。そしてキリンは、野生下での同性愛行為がしっかりと報告された初めての動物でもあります。 これを報告者した研究者は、職場の大学でレズビアンの人が差別を受けるのを見て、多くの動物の行動を(続) twitter.com/AnatomyGiraffe…
「キリンって目が可愛いですよね」という一言に対して、「目が大きくて、まつげが長いですもんね!瞬きをほとんどしない分、いつも涙目なのもポイントですね。背が高いんで、目が少し下を向いてて、伏し目がちに見えるのも良いですよね…」って早口で返した時、自分がオタクなんだと痛感しましたね。
中高生相手に講演をすると、必ず「マニアックな分野に進むことは不安じゃなかったですか?」や「不安定な仕事を選ぶのは不安じゃなかったんですか?」と質問されます。他者との関係構築能力に比べるとあまり注目されない気がしますが、「自分の不安との付き合い方」はとても大事な能力だと感じます。
数年前、古生物学者の夫が海外に発掘に行く時、「某先生のファルコンズアイみたいなカッコいい異名がつくといいね」と送り出したんですが、帰国後尋ねたら「良い化石を沢山見つけたらトリュフピッグの異名がついた」とのこと。確かに日本語でも「目が利く」と「鼻が利く」があるけど、イメージの差がw
大学1年生の4月に「キリン好きだし、キリンの研究者になろう!」と決めて、色んな研究室を訪問した結果、「キリンの解剖ならできる」と言ってくれる先生に出会い、その年のクリスマスには立派な大人のキリンを解剖していた。 あれから11年。研究者という生き方を選んで、本当に良かった。 twitter.com/AnatomyGiraffe…
学問や科目を「役に立つ/立たない」と分類して議論するのをよく見るけど、人生は、「一見して役に立ちそうなもの」ばかりで構成されてるわけじゃないよねって思う一つのきっかけだったな。「なくても支障はないものに救われる日」もある。
解剖学の知識がなくても日々の生活に特段の支障はないだろうけど、自分の体は生まれてから死ぬまで一生一緒にいる数少ない存在だから、きちんと知って、敬意と愛情をもって接していけるといいよねって思っています。その学生さんが今どうしているのかは知らないけど、楽しく笑っていてくれるといいな。
鳥の首振り行動が視覚刺激によって引き起こされるのがよくわかる良い映像〜! 首振りは、頭部の固定と突き出しの繰返しからなる運動で、眼球運動の代替動作です。周囲の景色が動いている時、鳥は首振りによって頭ごと目を固定し、網膜にうつる映像を安定させてブレの少ない視覚情報を得ています。 twitter.com/sai_no_tsuno_/…
ツキノワグマの末節骨、めっちゃ笑顔🙂
調べて見たところ、Dr.Elga自身で復元模型も作成していたようです! 彼女のプサムモレピスの復元模型。これはファンになってしまう… wikiwand.com/et/Elga_Mark-K… twitter.com/anatomygiraffe…
インドから見つかる絶滅したキリンの化石たち、それぞれブラフマー・シヴァ・ヴィシュヌというヒンドゥー教の神様に由来する名前をつけられてるの、すごく良い。画像はブラフマーにちなんだ名前をもつブラマテリウム。神々しい。
フンコロガシ「地面熱いから、冷たいウンチに避難して手冷ますわ」 フンコロガシは、地面が暑い時、地面よりも冷たいウンチの上に乗っかって休む。シリコン手袋をフンコロガシにはめると、ウンチの上に乗る時間が減る。この論文ほんと好き。(Smolka et al. 2012, doi.org/10.1016/j.cub.…
また、処理費についても、過去の例では埋設の方が安価なのですが、「海洋投棄の方がコスト削減」と思っている方も多いようでした。 「自然界の流れに沿っているように"思える"」「より安価な"気がする"」ことが、本当にそうなのかは、きちんと調べて確認する必要があるのだなと改めて感じました。8/12 twitter.com/anatomygiraffe…
これが日本語版の記事になると、まずタイトルが「背丈が平均の半分のミニキリン発見」となります。 本文でも「体高が平均の半分ほど」とあり、五年間で2頭の症例に対して「相次いで」という表現が加わります。矮小化の原因や絶滅が心配されていることなどはまるっと削除されています。8/11
新しい地図のファンの方が、ワルイコあつまれを視聴して、数十年ぶりに動物園にキリンを見に行った(しかもお一人で!)とツイートしてらっしゃるのを見て、感動に打ち震えている…。これまで興味がなかった方々に届いて初めて「アウトリーチ」だと思うので、とても嬉しいです。出演して良かったです。
多摩動物公園の昆虫館は、上空から見るとチョウとトンボの形。笠岡のカブトガニ博物館は、カブトガニの形。こういうの好き。