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①命題の正しさを蓋然性で判断する。
②実証主義・経験主義である。
③機械論・唯物論である。
④ヒュームのギロチンを振るう。
Twitterでダラダラと遊びながら思いついた「科学の特徴」はこの4つです。これらの特徴は、宗教とは極めて相性が悪いとも申し添えておきたい。
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ついでに、現代科学の論理的な欠陥についても語りたいのですが……今日は力尽きました。
(A)「自然の斉一性の原理」を証明できない。
(B)蓋然性の〝強さ〟を測る手段がない。
以上2点が、現代科学の欠陥の代表的なものでしょう。他にもいくつかあるかも。
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Q. 教養はなぜ必要なのですか?
A. 怪獣が現れたときに「主が、『おまえの名は何か』とお尋ねになるとそれは答えた。『我が名はレギオン。我々は、大勢であるがゆえに』」と詠唱できるから。
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なるほどー!!国家が「自己責任」や「自助努力」を訴えて社会保障を縮小するほど、経済的・社会的に困窮した人は何らかのコミュニティにすがる=カルト宗教が商売をしやすくなる……ってわけね。騙されてお札を買わされて破産しようが家族が崩壊しようが「自己責任」だ。
なるほど、勉強になります。
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「誰かが誰かに操られていた」という陰謀論的に解釈するよりは、「利害の一致する人たちがお互いの利益を最大化しようとした結果、こういう均衡点に落ち着いた」という経済っぽい(?)解釈のほうが、より現実に即しているような気がします。
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ここ数日のTwitterで読んでなるほどなあとなったのは、フランスがカルトに厳しい理由。フランス革命で「聖職者=第一身分」を否定した歴史に国家としてのアイデンティティがあるので、新たな第一身分の誕生に繋がるカルト宗教の蔓延に厳しい監視の目を向ける文化的土壌がある…って話。
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カルトの判定をするときに「どういう教義を持っているか」で判断すると宗教弾圧になり、思想信条の自由を奪ってしまう。だから「どういうことをしているか」で判断するべきだ……みたいな話も面白かった。どんな教義だろうと人権侵害をしたらアウト判定……ってのは、分かりやすいし納得感もある。
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たとえば――あくまでも現実とは関係ない「たとえ話」だけど――何か伝染病が流行っているときに「ワクチンは怖い!」と感じるだけなら、カルトではない。でも子供や家族にワクチンを打たせないなら、かなり雲行きが怪しい。ワクチンを打たせなかった結果、子供や家族が感染症に罹患したら、完全にアウト。
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「教義」ではなく「何をしているか」で危険さを測るべきだ……って話を聞いて、「そういえばTwitterにはイスラム教の〝教義〟がいかに危険かを攻撃し続けている『研究者』の人がいたなぁ」と思い出しました。
その人のNoteを覗いてみたら、想像通りの内容が書かれていて笑っちゃった。
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浦沢直樹先生の『20世紀少年』は先見の明に満ちていて超絶面白いですよ!禁書目録に載ってしまう前に、みんな!読もう!!
(※試し読み&画像出典)
csbs.shogakukan.co.jp/book?book_grou…
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Q. なぜ国語を勉強する必要があるんですか?うちら日本人だし日本語は普通にできるんですが?
A. インターネッツを使ってみると、日本語の難しさが分かりますよ😊「書いてあることが読めない人」「書いてないことを読み取ってしまう人」が驚くほどたくさんいます😇😇😇
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「核家族・シングルインカムの孤独な主婦」がカルト宗教や霊感商法の主要なターゲットで、女性に自立(自律)されたり、同性婚のような〝新しい家族の形〟が広まると商売がやりにくくなる……って話を聞いて、なるほどぉーッ!ってハラオチしている。選択式夫婦別姓に反対するのも商売の都合だそうだ。
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すでに5000兆回は言及されている既出情報だけど、日本で庶民が姓を名乗るようになったのは明治以降だ。核家族が一般化したのは、高度経済成長以降だ。にもかかわらず「日本古来の伝統!」と主張する人の中には、商売上の都合でそう主張している人もいるのかもしれない。
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世間に溢れる〝謝ったら死ぬ病〟の人々が典型的な例ですが、人間は「自分は間違っていた」と認めることに苦痛を覚えます。詐欺師たちは、その心理をハックします。「自分は騙されていた」と気づくよりも、「自分は騙されていないし正しい」と信じたくなる気持ちを、上手くくすぐるわけです。
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生物学における「ティンバーゲンの4つの〝なぜ〟」によれば、1つの〝なぜ〟という問いには少なくとも4つの正しい答えがありうる。ぶQさんの回答は「メカニズム的な答え(※至近要因)」、対して、教師が答えさせたかったのは究極要因。どちらも間違いではありません。 twitter.com/minawa_t/statu…
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リン・ハント『人権を創造する』、めちゃくちゃ面白かった。「人権という概念はなぜ生まれたのか?」という問いに答えるためには「18世紀半ばになぜ身体刑や拷問が急減したのか?」という疑問に向き合わなければならず、ミシェル・フーコー『監獄の誕生』のアナザー・ストーリーみたいな感じになる。
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ハントは倫理学者ではなく歴史学者なので、「人権」の自明性を宇宙の法則のようには捉えていない。歴史上のある時期を境に、私たち人類はそれを「自明のものだ」と感じるようになった。1776年の独立宣言でジェファソンは「我々は以下のことを〝自明の真理〟であると信じる」と書くに至った。
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ハントは、人々が身体を(社会や共同体ではなく)個人に属するものだと考えるようになり、各個人を自律・自立した存在だと捉えるようになり、それまで共感を向けなかった違う社会階層の人々に対しても共感を向けるようになったからだ……と、議論を進めていく。
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では、なぜヒトには「共感」の能力があるのか?という生物学的な疑問には、ハントは答えていない。読者である俺の脳内では、つい最近読んだブライアン・ヘア『ヒトは〈家畜化〉して進化した』が共鳴していた。機械論的に言えば、それはオキシトシンの作用だ……ということになる。
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一般には「愛情のホルモン」という通称で知られるオキシトシンを、ヘアは「お母さん熊のホルモン」と再定義している。オキシトシンは家族や仲間への愛着を強める作用を持つと同時に、それを傷つける〝敵〟に対してとことん攻撃的にさせる作用もある……とヘアは論じている。
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ハントやフーコーが指摘する通り、18世紀後半の数十年間という歴史的には「一瞬」と呼んでいい短期間に身体刑や拷問は(少なくとも国家の制度からは)消え去った。人類は「仲間/敵」の線を引き直すことに成功し、オキシトシンのもたらす「共感」の能力を良い方向で使えるようになったのかもしれない。
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同時にハントは「普遍的な人権」の概念が、新たな差別の理論を生み出したことも指摘している。普遍的な人権と、差別的な制度・文化とを共存させるためには、「あいつらは〝人間〟ではない」少なくとも「俺たちとは〝別の生き物〟だ」という論理が必要になってしまうわけだ。
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普遍的な人権が新たな差別の理論を生み出したというハントの指摘は、俺の見方(=オキシトシンによる「仲間/敵」の線引きを変えたのだ)を裏付けているように感じる。ヒトは「自分たち」と「あいつら」の間に線を引きたくて仕方ない動物である。
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ピンカーは(例としてイギリスにおける)書籍の出版点数が増大し、識字率(とくに男性の識字率)が50%を超えた時期が、ちょうど18世紀半ばだったことを指摘している。人道主義革命と時期が一致しているのだ。「小説を読んで他人の気持ちを理解した」というハントの主張を裏付けるようなデータである。
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「なぜ環境保護は大切なの?」って疑問に、倫理観や道徳に訴える回答をするのは非科学的で好きじゃない。この話題でいつも思い出すのは、(通信販売じゃないほうの)アマゾンでウレタンを分解するキノコが発見されたってニュース。18世紀には何の役にも立たないキノコだった。
karapaia.com/archives/52065…