51
身はたとい 煙とともに 消ゆるとも 七たび生まれ 君に尽くさん
―陸軍中尉 山本達夫(富嶽隊 S19.11.7)
52
はっきり言ふが俺は好きで死ぬんぢやない。何の心に残る所なく死ぬんぢやない。国の前途が心配でたまらない。いやそれよりも父上、母上、そして君達の前途が心配だ。心配で心配でたまらない。
―海軍少候 大塚晟夫(第三草薙隊 S20.4.28 妹達へ)
53
隣の室では酒を飲んで騒いでゐるが、それもまたよし。俺は死するまで静かな気持でゐたい。人間は死するまで精進しつづけるべきだ。ましてや大和魂を代表するわれわれ特攻隊員である。その名に恥ぢない行動を最後まで堅持したい。
―海軍少尉 市島保男(第五昭和隊 S20.4.29)
54
叔母さんに一つだけお願いがありますが、台湾にいる両親に「十二郎は子として親を思う点で人には負けぬと考えるが、しかしそれ以上に国を思っている」と、これだけ伝言してもらえれば、他に思い残すことはありません。
―海軍少尉 北村十二郎(回天轟隊 S20.7.16)
55
はっきり言ふが俺は好きで死ぬんぢやない。何の心に残る所なく死ぬんぢやない。国の前途が心配でたまらない。いやそれよりも父上、母上、そして君達の前途が心配だ。心配で心配でたまらない。
―海軍少候 大塚晟夫(第三草薙隊 S20.4.28 妹達へ)
56
「冬来りなば春遠からじ」、
厳寒の冬を過ごして桜花爛漫の春が来ると同様、あらゆる苦境を忍び、一途に光明の彼岸に邁進するところに我々日本人の生き甲斐があり、生命があるのだと思います。
―海軍大尉 上別府宣紀(回天菊水隊 S19.11.19)
57
大空の雲染む屍と散るは此の上も無い名誉であり、男子の本懐これに過ぐるものはありません。
決戦場に出たからには、生きて再び故国の地を踏まうなどとは毛頭考へません。今度皆々様と会ふ日は、必ず九段の桜花咲く下であらうと思ひます。
―海軍二飛曹 新井春男(第七建武隊 S20.4.16)
58
今春、靖国神社に詣って見て下さい。そこには幾多の戦友と共に、桜花となって微笑んで居ることでせう。私は笑って死にました。どうか笑って下さい。泣かないで私の死を意義あらしめて下さい。
―海軍一飛曹 嶋村中(第一神雷桜花隊 S20.3.21)
59
私たちは、彼らの偉業を引き継いでいかなければならないと思います。戦争のためではなく、忠誠心、愛国心、祖国への愛のためです。東洋、いや全世界の人々が、この神風特攻隊の話から何か大きなことを学べると思います。
―ダニエル・H・ディソン(フィリピン神風戦没者協会設立者)
60
君が代を 犯さんとする 夷らに 大和男子の 意気見せん
―陸軍伍長 坂本清(第六十二振武隊 S20.4.6)
61
今迄お世話になった父母上様を始めとし、上官の方々及周囲の人の御恩で胸が一杯です。
どうか大東亜戦争の勝抜く日迄達者でゐて下さい。私も体はなくなつても魂だけは残つて父母上様の元気なお顔を靖国の空より拝見させて戴きます。
―海軍二飛曹 井上信高(第三草薙隊 S20.4.28)
62
叔母さんに一つだけお願いがありますが、台湾にいる両親に「十二郎は子として親を思う点で人には負けぬと考えるが、しかしそれ以上に国を思っている」と、これだけ伝言してもらえれば、他に思い残すことはありません。
―海軍少尉 北村十二郎(回天轟隊 S20.7.16)
63
今日、母より葉書を頂く。忘れよう忘れようとして、なかなか忘れられない家のこと。このなつかしいわが家も、国家あってのわが家。国家なくして何のわが家ぞ。今正に国家危急存亡の秋、この祖国を護るのは誰か。我々をおいて他に誰があろう。
―海軍少尉 諸井国弘(第五筑波隊 S20.5.11)
64
誰がやる 彼がやるでは はじまらぬ 我さきがけて 国をまもらん
ー陸軍伍長 木谷豊二(義烈空挺隊 S20.6.15 ※戦死認定日)
65
日本の国民学校の子供達へ。
幸光は今、日本の子供たちの為に死んで行く。日本の可愛い子供たちよ!立派な国民になりなさい。
(中略)幸光が、先生と呼ばれたのは僅か半年だった。かわいいなあ、日本の子供たちよ。俺は子供達が一番好きだ。
―海軍中尉 富澤幸光(第十九金剛隊 S20.1.6)
66
神風特攻隊の隊員は、全世界そして次世代の全人類のために、彼らの人生を記録として残してくれたのです。彼らは自分の命を生きている偉業としてささげ、人間はどこまで自国を愛することができるか、ということを提示してくれました。
―ダニエル・H・ディソン(フィリピン神風戦没者協会設立者)
67
今の危機を救ふ者は私達です。この誇りをもって必らずやります。すでに戦友がやってゐます。今の今でも私の戦友は、後に続く者を信じてぶつかっているのです。
黙ってゐられるでせうか、これが黙って見てゐられるでせうか。
―陸軍少尉 富澤健児(第六十二振武隊 S20.4.6)
68
世界が正しく、良くなるために、一つの石を積み重ねるのである。なるべく大きく、据りのいい石を、先人の積んだ塔の上に重ねたいものだ。不安定な石を置いて、後から積んだ人のも、もろともに倒し、落すような石でありたくないものだと思う。
―海軍少尉 佐々木八郎(第一昭和隊 S20.4.14)
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國なくして何の人間ぞ、人間として生活は國家故にである。
―海軍大尉 若麻績隆(第一八幡護皇隊艦攻隊 S20.4.6)
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國なくして何の人間ぞ、人間として生活は國家故にである。
―海軍大尉 若麻績隆(第一八幡護皇隊艦攻隊 S20.4.6)
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私は一足先に死んでゆきますが、私が、あの弱かつた私が國に殉ずることを喜んで下さると思ひます。長い間御世話になり何一つ喜んで頂く様なことも致しませず相済まぬと思つて居ります。私の死はせめてもの恩返しと思つて下さい。
―海軍少尉 旗生良景(八幡神忠隊 S20.4.28)
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あの時、お母さんと東京を歩いた思い出は、極楽へ行ってからも、楽しいなつかしい思い出となる事でしょう。
あの大きな鳥居のあった靖国神社へ今度新平が奉られるのですよ……。手を繋いでお参りしましたね。
―陸軍曹長 佐藤新平(第七十九振武隊 S20.4.16)
73
沖縄は断じて敵にゆずらず。
生命もいらず、名誉も地位もいらず、ただ必中あるのみ。深山のさくらのごとく、人知れず咲き、散るべき時に潔く散る。何の雑念も含まず。
―海軍中尉 西田高光(第五筑波隊 S20.5.11)
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國なくして何の人間ぞ、人間として生活は國家故にである。
―海軍大尉 若麻績隆(第一八幡護皇隊艦攻隊 S20.4.6)
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勝たないまでも負けない。それが日本を亡国から救う道である。
そのためにはどうしても特攻が必要なのだ。
国民全部が特攻精神を発揮すれば、たとえ負けたとしても、日本は亡びない。そういうことなのだ。
―海軍中将 大西瀧治郎(第一連合基地航空隊司令官 S20.8.16自決)