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「公立で学費の安い専門学校」というのがもう少し増えるだけで勉強ができるが学問より手に職をつけて早く社会に出たい子の現実的な選択肢は増えると思う。
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「恵まれている」というのはいつから他人を責める言葉になったのか。
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いまユーミンの件で「政治的立場と音楽は関係ない」と言ってる人の中に坂本龍一やキョンキョンの政治的発言で「失望した」人はいねか〜。
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「脳の病気で性格が変わる」事例の多くで,病気になる前の性格はそれぞれ違うのに,病気になると「怒りっぽい」「攻撃的」「猜疑心」「利己的」などある狭い範囲に性格が収斂するのは興味深いことラジよね。
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「わからないのは作品が悪いのではなく自分のほうになにかが足りないのだと思って勉強したり経験を積もうとする態度」が拡げてくれた世界ってあったと思うのラジよねえ。
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ネットに記録が残るようになって発言の妥当性より一貫性のほうが重視された結果「もとはおかしかったのがまともになった人」より「ずっとおかしいままの人」のほうが信頼されるようになった。
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「なんでパン屋の店員がこんな美男美女ぞろいでなくちゃいけないの、それじゃ顔のよくない人はどこで働けばいいの」みたいな驚きって「年寄り」だけが感じてるのかなあ。
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いま東京在住で子どもを大学にやってる人で「大学に通わせ続けるために毎月もう10万円ずつ余計にお金がかかる」ようになっても維持できる人がどれだけいるか。地方に生まれるというのはそういうことになっている。
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自分はSNSは「ラジオ」だと思ってますね。勝手に放送して届いたハガキから気に入ったのを読む。
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対面授業を求める学生や保護者の多くは「対面授業」そのものより「対面授業に付随する大学生活のあれこれ」の回復を求めていたわけで、その人たちに「オンライン授業の教育効果や学生満足度は対面授業と大きくは変わらない」とか言ってもしょうがないのである。
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サラダ油に火をつけても燃えないのにツナ缶ランプは燃えるのはなぜ?と聞かれて説明できる人がどれだけいるか。
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「自粛を要請する」という時点ですでにおかしかったのが「自粛を要請されてもいないのに自主的に自粛している人」に「自主自粛」という名前がついて,自粛は要請されてするものということになっているという。
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いまの試験監督体制が「ずさん」だと言われたらもう「大学で共通テストの実施は不可能です,プロの監督者を養成して実施してください」としか言いようがないラジよねえ。
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大学に2回行く人は少ないので,みんな自分が行った時代の,自分が行った学部の,自分が学んだ研究室やゼミが「大学というもの」だと思っている。たとえば卒論のある学部で学んだ人は「卒論のない学部や学科」が存在することを知らなかったり想像できなかったりする。
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100年くらいかけてコツコツなくしてきた「よそ者排除の心理」「画一化の心理」がコロナ禍で一気に復活というのには心理学者ならみんないろいろ思うところがあるラジよね。
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「逃げ恥」の主人公は心理学の院生という設定だったと思うが学会のポスター発表のシーンがあってその内容がリアルにいかにも「心理の院生がやりそうなダメっぽい研究」だったので「これは専門家が関わってるな」と感心した。
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この学費免除制度が去年から「高等教育無償化」政策で大きく変わったことも大事なことです。すごく雑にいうと「とても貧しい人は無償で大学に行けるようになったが,ほどほどに貧しい人のかなりの部分がこれまで受けていた減免を受けられなくなった」ということです。
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「ベストヒットUSA」が毎週放送されていた頃の高校生や大学生の「みんなが洋楽を聴いている」という感じ,「若者の興味のトップにくるのが音楽,それも洋楽」という感じというのは今はもう想像もできないだろうと思う。
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「赤旗」のスクープで明るみに出た問題を報じているのだけど「赤旗」と言えなくて「あるメディアのスクープで」とか言っているテレビニュース。
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大学というのは「世の中には自分よりずっと頭のいい人たちがいてその人たちに追いつくには自分が余計に努力するしかない」ということを学ぶ場所でもあるので,それを「あの人たちはズルい」「不公平だ」で済ませてしまうのはよくないと思うのラジよね。
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「家が田舎で貧乏でも学者になれた稀有な時代」が終わったんだと思うラジね。よくも悪くもそういう経験をバックグラウンドにした言説が受け入れられなくなっている。
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ひろゆきの「データあるんですか」みたいなことが普通の考え方になって、倫理や道徳も「科学によって下支えされるもの」でないと影響力を持てなくなると思う。科学の側がそれを望まなくてもそうなっていく。それ以外の選択肢は「宗教」しかない。
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この「自分にはとくに損にならなくても、得をしてる人がいると許せない」という感覚というのは根強いラジね。進化心理学か行動経済学で研究がありそう。
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「盗んだバイク」の話に限って言えば,1983年には盗む人も盗まれる人も「同じカルチャー」の中にいたのに対して今は「バイクを盗むカルチャー」と「盗まれるカルチャー」が分断されて「盗まれるカルチャー」にいる人は「自分が盗むこと」など想像もできなくなっているんだと思った。
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ただ「学校の先生が偉いというのは教育を円滑にやるための方便だ」というのはまず誰よりも学校の先生が意識していないといけないことで、学校の先生が自分はほんとに偉いと思い始めちゃうとどこかで怒られることになる。