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私の動画を持ち出してきた人物は、スペイン人やイタリア人の人質解放交渉に関わったが、日本政府に連絡を入れても完全無視され、私の家族に「どうなってんの?」というメールをしてきたが、要求は何もなく連絡先が書かれていただけ。外務省に伝えたが日本政府は最後までこの人物とは接触しなかった。
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日本政府はスペインやイタリアとすぐに情報交換をしていたので、この人物を通せば解放交渉ができることは当然知っていたが、この人物を通すと金の話になるので最後まで相手にしなかった。政府の方針が「交渉しない、払わない」なのだから当然だろう。
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「息子に似ている」と通報したそうだし、つらいだろうにやるべきことはやったのでは。本来なら親がコメントする必要も、親の職場まで晒される必要もないが、メディアは自らが他人に家族連帯責任を求めて晒してきた以上、自らも同じものを負わざるを得ないという事情でしょう。
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190617-…
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直接だろうと他の国の肩代わりだろうと、一度も生存証明を取らずに金を払うなんてあり得ないということは、人質解放交渉の専門家に聞けば分かることだし、解放された他の国の人質事例を見ても分かる。この話を繰り返し続けているのは、日本人全体を危険に晒すデマは潰さなければならないからです。
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何度でも繰り返します。04年の拘束はただのスパイ容疑で何ら要求すらなく3日で解放されており、日本政府も本当に拘束されたのかを従来からの情報源に聞いてみるくらいしかやりようがなかった事例が、「人質だった」というデマが拡散されたことで「日本は金を払う」というさらなるデマに拡大した。
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いくらこれを説明しても、「態度が悪い」という話にすり替わり、ジャーナリストとかいう肩書の人間まで面白がっていつまでも「人質人質」言い続け、面倒になって放置していた結果、さらにひどいデマになってSNSに乗って拡散してしまった。デマには抵抗しないと雪だるま式に酷いことになっていく。
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2015年の拘束直後から、仲介役になって日本政府から金を取ろうとした外国人「コンサルタント」が勝手に日本政府関係者を名乗って拘束者側とやり取りを始めたために、拘束者らが「金を取れる」と勘違いして長引く結果になった。こういう人が出てくるのも、元はと言えば「人質」デマの拡散定着が要因。
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最速で日本に着く便で帰らせたいと外務省が言うので、チケットの手配は外務省が行い、代金は後で請求してもらうということも同意して進めてもらったが、トルコ航空が好意で無料にしてくれて、「好意で免除してくれるそうなのでお受けましょう」と外務省から連絡来てそのとおりにしてもらいました。
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日本に着くまでの間ずっとカメラを向けられていましたが、トルコ航空の客室乗務員がずっとかばってくれて、記者たちを追い払おうとしてくれました。取材攻勢で一睡もできませんでしたが、トルコ航空は本当に親切でありがたかったです。
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シリアの最前線で撮った映像の超短い抜粋です。こうした映像や写真などを見ながら、内戦初期からその後のシリアについて話をします。
6月30日(日)18時20分開場、中野区なかのZERO小ホールです。
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トルコで宿泊していたホテルから旅券のコピーを入手したメディアが本名を隠して報じたために「在日認定」、質の悪いコピーで特殊印刷部分が写っていないので「旅券偽造」というデマがいまだに流されていますが、そもそも人の身分証明書を世界中に晒す報道の意義がどこにあるのか理解できません。 twitter.com/KOJIHARADA/sta…
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国籍詐称とか旅券偽造とかいまだに言っている人々は、私じゃなくて日本の外務省や警察をけなすことになっていると気づいていないのか、実はそっちが狙いなのか。
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母が、何もしないでいるといろいろ考えてしまうのでひたすら鶴を折り、1万羽になったので気分を変えて、「星に願いを」と星を折り始めたところで取材が来て、星を映して「千羽鶴」と報じたところ、今度は「星を折るのは韓国人」という話がネットに出回りました。
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そして、中国出身ウイグル人の施設に移る際に「これからは韓国人のイスラム名ウマルを名乗れ」と命じられ、動画を撮られる際も要求どおりに言うしかなかったわけですが、それを見た人々が「それみろやっぱり在日だ」と言い出す展開でした。
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拘束者が流す動画や画像、言葉は狙いがあってやっているわけで、そのままメディアが流すなんて絶対にやってはいけないことだし、その内容をそのまま信じるというのは、よほど拘束者を信頼しているのか、共感しているのか、実は一味なのか?
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私の件に限らず、動画の中で言っていることは100%拘束者が言わせていることであり、拘束者がなぜそれを言わせているのかを考えるべきものです。精神科医に動画を見せて私の精神鑑定をさせた番組もあったようで、精神科医も断ればいいのに、バラエティ番組として盛り上げようと思ったのでしょうか。
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ちなみに、海外に家族旅行をしようと考えたのは、帰国した頃から「死ね」とかいう匿名メールやメッセージがときどき来るので、家族が心配で気が休まらないから、周囲を警戒しなくてよさそうな海外でのんびりしようと思ったためです。
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彼らは「謝りも感謝もしない」と今でも言いますが、解放翌日に来た日本大使館員に第一声で謝意を伝えています。しかし、40カ月ぶりに一般人の前に初めて出た飛行機の中で、通路を塞いでいきなりカメラを向けてきた記者に対してそれを言わなければ「謝りも感謝もしないクズ」と言われ続けるわけです。
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「国民に謝れ」ということのようですが、「謝ってほしくない」という人もいるわけで、国民を代表しているというその自信はどこから来ているのでしょうか。記者を「国民の代表」ととらえているということですかね。日頃は「記者は国民の代表じゃない」と言っていそうな人たちですが。
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「国民に」「みんなに」という人たちは「自分に」とは言いません。自分が「国民」「みんな」の側で、大樹の側に寄っていると思ったほうが安心できるという心情は理解できます。そうではないかもと考えるところから思考が深まるのですが、つかまるものがないと自分で立たないといけなくて不安ですから。
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そして最後は必ず「心配してたのに何だその態度は」という話になります。デマや誹謗中傷を拡散するのが「心配」の表れだとは、さすがにそれは難解です。デマや誹謗中傷に反論すると「心配して損した」になるというのが「心配の裏返し」だとは、それもなかなか理解が難しいです。
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多くの皆さんに気を使っていただいていることは実感していますし、本当に感謝しています。04年からのデマの拡散をもっと真剣に止めて潰していくことをしていればよかったという反省もあって、繰り返し同じことを言われていただいています。ありがとうございます。
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BSフジサンデースペシャル
ザ・ノンフィクション特別編
「デマと身代金 〜安田純平・3年4ヶ月の獄中日記〜」
6月30日(日) 18:00〜19:55 です。
地上波のときの倍以上の時間を使い、日記部分が大幅に増えました。
よろしくお願いいたします。
bsfuji.tv/thenonfictions…
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映画「新聞記者」で自分がいなかった間の日本の気配はなんとなく分かったが、後藤さん湯川さんを救けず「蛮勇」とか言っていた人たちが突然態度を変えて身代金払ってまで救けたのだと、NGOのデマ満載のネタを信じて報道して、デマの検証もしないでそれっきりですか、と考え始めて入り込めなかった。
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「やっぱり政府は最終的には金払ってまで個人を救けるんだ」と宗教のように信じている記者なんて、憲法がどう変わろうと、どこに自衛隊を送ろうと、どこに火薬を保管しようと、老後の生活費が足りなかろうと「政府は最終的には国民を守ってくださる」と信じてるんじゃないですかね。