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「"服装の乱れは心の乱れ"だから、服装が乱れてる人がいたらちょっと話を聞いてみよう」が正しい問題解決のプロセスだと思うの
何あの、怖い風の先生が野太い声で「服装の乱れは心の乱れ」って言って服を直させるだけの時間。めちゃくちゃ嫌だった。服しか見てない。心がなさすぎ
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「服装の乱れは心の乱れ」って標語、本来コアであるはずの「心の乱れ」を直すことではなく、目に見える兆候の方の「服装の乱れ」を直せって意味のみで使われてるの、手段と目的が入れ替わり過ぎててマジで浅はかだなって思う
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「ペースを握るのが下手だからマルチにハマるんじゃないか」という反応があった。はっとした。それはそうだ、確かに
でも一方で、もうちょい訓練されたマルチだと「ペースを握らせてる感じだけ出して、頭のキレに自信過剰な奴を踊らせながら騙し込む」とかの手法もあるから、結局みんな気をつけような
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ずっと「深い」という言葉がなんか嫌だなと思ってきたけれど、最近理由がわかった
あれ、会話の中で「深くなりそう」くらいの感触があるときに、「この辺で深いってことにしておきましょう」みたいな線引きをするために用いられる言葉なんだ
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その「まあ...」のあと、僕は「でもテイラースウィフトは流行り方が違うよね」と言った。彼は「そう!そう!」と頷いた。彼はマルチやってるくせにペースを握るのが下手だった
僕は友達をやめることにした。連絡先も消した。マルチどうこうより、マルチのくせにペース握るのが下手なのが許せなかった
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なんかたまに「揚げ足を取ること」が「ツッコミ」だと思ってそうな人いるけど、揚げ足を取るって会話を破綻させるための動きで、ツッコミって会話を成立させるための動きだから、ベクトルでいうと真逆なんだよな。揚げ足を取るのはボケ
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勧誘の途中、テンプレの「アメリカではとっくに流行ってて」も言われた。めっちゃマルチだった
「アメリカで人気あるのに日本で人気ないなら問題あるんじゃないの、テイラースウィフトどっちでも流行ったよ」と言ったら「まあ...」と言われた。マルチやってる友人が「まあ...」って言うの面白かった
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こないだ、久々に会った友達が案の定マルチの勧誘をしてきた。本人はマルチじゃないと言い張っていたが、絶対にマルチだった。断ったら案外あっさり解放してくれた
勧誘が終わったことに驚いて「さっぱりしてるね」と言ったら「あんまりやると業務停止命令出ちゃうから」と言われた。じゃあマルチだよ
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「更生した不良が褒められるのはおかしく、ずっと真面目だった奴の方が偉い」という言説があんまりピンと来ない
不良=マイナスだとして真面目=善(=称賛されるべき)とは限らないというか。向こう岸にいる人間が悪人なのを見て、その対岸にいる自分たちは善人だと安心するのは単純な誤認だと思う
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「しあわせなら態度でしめそうよ」って言葉、全身黒スーツの松重豊が、猿轡を咬まされた裏切り者のこめかみに銃口を当てながら囁いたらめちゃくちゃかっこいいと思う
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「おすすめの洗濯機10選」みたいなサイトってマジで誰がどうやってどんな気持ちで書いてるんだろう。一人の人間が経験できる洗濯機の個数を超えすぎてる。一生でもどうかと思う。なのに同時代同世代の洗濯機を10個も比べてる。メーカーが書くなら分かる。個人で使用感まで書いてる奴なんやねん
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でも最近考え方が少し変わった。数学できる奴が場合分けを忘れるくらい、塾で缶詰って大変だったんだろうなって。
そういう塾では「ここで学ぶ君たちは恵まれてるから頑張れ」とか習うらしい。きっと遊びたかったのにな。抑圧を肯定するには「選んだ努力だった」と捉えるしかない節があるんだろう
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「自分の学歴は努力によるものだ/学歴ない奴は努力してない」系の発言を聞くたび、なんだかなと思ってきた
聞けば大抵、塾で缶詰になり頑張った系の話になる。でも缶詰になれる時点で環境が特殊だ。あいつら俺より数学できるだろうに、あの話のときだけ場合分けの概念をなくす
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これに「所詮高校生の感性だから大したことない」って反応が来てるんだけど、その受け取り方は大人すぎるぞ!
高校生のある種しょうもない感性を、リアルタイムで言語化してるからえらいんだよ。正しいとか間違ってるとか深いとか浅いとかじゃねえんだよ!この大人め!
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小中学生の頃、俺は「親戚に一人いる得体の知れない人」に憧れた。いつかそれになりたいと思った。夢は叶ったが、ここまでぶっちぎるつもりはなかった
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こないだ高校生と話したとき「流行りって追うには短過ぎるし、追わないには長過ぎて辛くないですか」と言われたんだけど、俺その表現にマジで感動しちゃった
マジの高校生の感覚だもん。俺もそう感じた日はあったけど、そんな正確に言語化できなかった。「ありがとう」と言った。「うっす」と言われた
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つまりそこには「折り紙やる奴は陰気」「サッカー部の奴は陽気」「友達は陽気かつ折り紙」「陰気なだけの奴を想像しないで」みたいな大量の行間があったのよ
行間って多ければ多いほど豊かだと思っていたから、行間が貧しく卑しいのがなんか妙に面白く感じられて、僕はめっちゃ笑ってしまった
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去年の暮れに友達が言ってた「折り紙好きな友達いるんですよ、あ、サッカー部なんですけど」という一文が美しかった。大して内容のない、導入に過ぎない一文なのに、折り紙にもサッカー部にも偏見を持っていることがビンビンに分かる
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京都で家庭教師してた頃の最大の思い出は、生徒に「ここの"just"はどういう意味?」と聞いたら「少なめ」と返ってきたこと
justにそんな意味ないけどな、どういう間違いなのかなと疑問に思ったけど、一瞬遅れてピンと来た。僕は授業を一旦中断して「王将って美味しいよな」と言った
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高時給の講師バイトは、大阪まで行かないとなかった。大阪に行けば、時給が2〜3倍以上になった
要するに京都から出ないと京大生ブーストが発生しないのだ。倍率は高いけど通ればでかい。感覚は出稼ぎにも近い。僕の学力も指導力も、何ならモチベーションも据え置きなのに、不思議だなと思った
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まして時給1500円-1800円で働く京大生の塾講師バイトは、慢性的に供給過多だった。供給過多のためコマ数もそんな入れない。面接で落ちるときは落ちる
したがって入学早々「金が欲しいならいっぱい入れるコンビニが一番良いよ」という言説をよく聞いた。「ああ、そういう感じなのね」となる瞬間である
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パッと出てくる塾講バイトの平均/中央値は時給1500-1800円くらいだった。ガッポガポできない。
そもそも「勉強くらいお金貰わなくても教えるよ〜」ってトーンの人が多かった。教育機会の格差に問題意識を持つ人も多かった。それらに付け込む、やりがい搾取タイプの講師バイトが跋扈する縮図だった
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京大に入った当時、僕は田舎凡助だったので「よっしゃ〜!塾講師バイトで4年間ガッポガッポだ〜!!」と期待した
でも京大周辺には「金に困っておらず・勉強が好きで・なんらかの使命感で安く働く奴」が多いせいで塾講・家庭教師の時給相場が別にそこそこ安かった。早々に現実を見て結構がっかりした