426
人権を制約するような改憲は、普通の民主主義国なら野党に転落した時に自分たちの手足を縛ることになるから、絶対に行えないのだ。緊急事態条項を入れたとして、政権交代が起きてその内閣が自民党の活動を禁止すると決めたらどうするのだろう、などということは彼らは考えてもいない。
427
日本の政治社会というのは強者のみが自由と権利を享受し、弱者は強者に恭順の意を示し慈悲にすがれ、それが嫌ならどうなろうと関知しないという、中世社会そのままの原理原則から今も抜け出すことができない。強者ばかりか弱者の意識を変えることも容易ではない。「心の市民革命」はどうしても必要だ。
428
政府が「私権制限」をためらうのは、憲法があるからでも、まして国民の自由や権利を奪うなんてそんな畏れ多いことはできないと思っているからでもなく、単に補償をしたくないだけに決まってるじゃないか。
429
近代民主主義国家で、ここまで国民の生命と生活に冷淡で無関心な政府って、そうそうないと思う。
430
あるにしても、そもそも雨の日に傘を差さずに外出するという選択肢がないように、PCR検査をしなくてよいという選択肢はない。もしそれを貫くなら、雨のなかずぶ濡れになって外出することを甘受するか、さもなくは家に籠って雨が止むのを待つしかない。
431
共産との連携で失ったものはあるだろうが、逆に得たものもあるはずだ。客観的に見れば得たものの方が大きいのではないか。特に安倍菅政権で疲弊し辟易している少なからぬ国民にれいわ社民を加えた4党の連携は希望であった。この希望の灯を連合ごときの横槍で自ら消そうというのか。
432
「死にたくなるなら学校に行くな」はその通りであるとしても、学校を「死にたくなる」ような場所にしていることが問題なのだ。学校は子どもたちの自由な学びと生活の場であるべきであり、成績や偏差値や偏った教育観で縛り付けるところから、学校は「死にたくなる」ような場所になってしまうのだ。
433
客観的にはもはやオリンピック・パラリンピックを開催できる状況ではなくなった。少なくとも「人類がコロナに打ち勝った証」にはもうならない。これまでにも色々みっともないことが続いたけれど、自ら中止を言い出せない政府や組織委員会が一番見苦しい。
434
よく言われることだけれど、スポーツとはそもそも「気晴らし」という意味であり、労働に倦み疲れた心と体をリフレッシュして健康を維持する行為だったはずなのに、「競技スポーツ」というものが生まれ、国家と経済の一部に組み込まれることで、健康を犠牲にしても取り組むべきアートになってしまった。
435
もう日本人には何が正しく何が間違ったことなのかが分からなくなっているように思う。その中で極めて幼稚な、自分を快にするものは善であり正しく、不快にするものは悪であり不正だという感覚は確実に広がっているように見える。この快/不快原則を克服することが人間の精神の成長であるはずなのだが。
436
警察官、検察官、刑務官などには「特別公務員暴行陵虐罪」という罪を適用できるが、入管職員には適用できない。しかし、実態は入管は刑務所や留置場と同じなのに、入館職員の暴行に対する加重規定がないのはおかしい。
437
教育の本質に立ち返り、自立した、自ら主体的に考える力のある、高い倫理観を持った、創造的な人々を一人でも多く育てていかないと、本当に日本は終わってしまうと思う。自民党政権下の教育・社会政策は一貫してその真逆の方へ向かっているのであり、政権交代がない限り、日本が浮上することはない。
438
中学や高校に「憲法」という授業を設けるべきだろう。憲法に対して賛否はあってよいが、その前に国民が憲法を知らなさすぎる。
439
科学性も合理性もない「緊急事態宣言」だから感染抑制の効果もないばかりか、一層の社会的混乱を招くだけだろう。5月11日以降が本当に恐ろしい。
440
PCR検査の抑制や、オリンピック・パラリンピックの開催については、感染拡大の原因を意図的に作ったとして、いずれコロナ死者の遺族、重症や後遺症で苦しむ患者から、日本政府及びその関係者に対して刑事告発を含む訴訟が提起されるだろう。泣き寝入りしてよい問題ではない。
441
政府というのは主権者国民からの「常時監視団体」なのだが。
442
日本の問題は端的に言って市民社会が未成熟だということだ。一人一人が自己と社会の利益を図りながら、政治においても経済においても私生活においても、時には単独で時には連帯して合理的行動を選択する社会。その基礎は自立した個人だがここが絶望的に弱い。そこが変われば世の中は全て変わるだろう。
443
昭和の頃の自民党の国会議員は、本当は賢いのだけれど、賢さを出すと賢さを嫌う有権者にそっぽを向かれるからアホなふりをしていたのが、いつの間にかそれがデフォルトになって本当のアホになったという説に一票。
444
今さら「社民主要打撃論」でもあるまいし、共産党自体が事実上の社会民主主義政党であるのに、いまだに共産党排除を言う連合というのはどれだけ周回遅れなのか。
445
デジタル庁ができたんだから、選挙なんか電子化すればいい。投開票に掛かる経費をほとんどゼロにできる。
446
尾身「最大の危機は危機感が共有されていないことだ」
いや、まともな国民は共有している。共有していないのは政府とマスコミと逆張り言論人とそれらに流されている国民の方。
447
日本を自民党とその支持者が望む社会にしようとすればするほど、日本は世界から引き離され、個人の自由は奪われ、イノベーションは起こらず、社会は活気を失い、経済は凋落し、国民生活はどんどん苦しくなるだけなのに、それが誰の目にも明らかになるまで変わろうとしないのは愚かなことだ。
448
結局、「深い教養を持ち、冷静で論理的な思考と判断ができ、人を説得する言葉の力を持った」人というのは、多数派の日本人にとってはさほど魅力のある人間ではないのだろうな。
449
マイナンバーカードも、それぞれの考えで、持ちたい人は持てばよいし、持ちたくない人は持たなければよい。任意なのだから。健康保険料を納めている以上は、カードがあろうとなかろうと、保健医療を受ける権利がある。その権利は当然行使する。
450
「私は安倍元首相の国葬に欠席します」ということを公表することは単なる事実の摘示ではなく、一つの政治的意見の表示であって、これは道徳的非難を超えて、最も保護されるべき表現の自由に属する。