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ガタッと僕の座っているテーブルも揺れた。『ちゃんと座れよ』と小声ながらも子供に対する目が本気だったお父さん。僕のほうを見ると『本当にすみません』と申し訳なさそうな柔らかい表情にパッと変わった。「気にしなくていいですよ」と、そのままパソコンで作業をつづけた。カランッ…今度は→
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「まさか自分が病むなんて…」1週間の休養。兆候は確かにあった。単純ミスの連続に会議予定そのものを忘れてしまったり。まるで自分じゃない感覚がした。休養ではなく実質”休職”だった。「病んでしまうなんて…僕…弱くてすみません。」上司に絞りだした言葉。そんな僕に上司はゆっくりと語りだした→
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保育士の妻が帰ってきて早々に『今日ね、子供からびっくりする話を聞いたの』どうやらその子は”いもむしぱん”が大好物らしい。「えっ?!それって”芋虫”の形をしてるの?近所にそんなパン売ってたっけ…」『形は普通のパンなの』という妻の回答に更に頭が混乱した。ま、まさか原材料に…?!→
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『みんなちがってみんないいの』
保育士の妻が大切にしてる”こどもの多様性”について学べる絵本を読んでくれました。
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→これは昔のバイト先での話。当時若かった自分がカチンと来たのは大人気なかったし、反省はしている。けど、今考えても相手の休み関係なく『店員さんでしょ』マインドはおかしいと思う。
店員さんも一人の人間です。お店意外の場所で出会ったとしてもそっとしておいてほしい…。
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→と構えていると案の定店長から呼ばれた。また状況を確認されると「大変だってね」の一言で終わり。えっ、と拍子抜けする自分に
「だってその日休みでしょ?どう考えてもおかしいじゃん。”お客様”は大事だけど”輩”は別に来てもらわなくていいからね。出禁にした」
店長ぉぅぅ!って声出そうに→
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→「今の話って本当?」『はい。』「今日って休みだったよね?」『はい。』やり取りはそれだけで電話は終わった。『お前次に出勤するときは首になるなぁ(笑)』という捨て台詞で相手はその場を後に。せっかくの休みが台無しにさせられた気分で最悪だった。次の出勤日、怒られるんだろうな…→
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→「それって勤務扱いですよね?お金くれるならやりますよ」と伝えると『はぁ?!』と逆ギレ。『クレーム出すわ』その場でスマホを取り出しお店に電話。『アイツを首にしろ!』とか『どういう教育しとんじゃ!』みたいな”輩口調”全開。突然受話器を渡されると電話の向こうは店長だった。→
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バイトが休みの日。外出先で少しクセが強い常連のお客様とバッタリ会ってしまった。こっちは制服着てない”休みモード”なのに相手は僕を”店員”として接してくる。商品の在庫を聞かれ「わかりません」という僕に『店員だろ?この場で電話して確認しろよ(笑)』と突っ込み。流石に自分もカチンと来て→
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→と、”若いモン”をディスるどころかめちゃベタ褒め。スマホを真ん中に置いて動画を見ながらきゃっきゃっと楽しそうな笑顔と声。100歳どころか200歳ぐらいまで若々しく生きられそうな二人の姿に仕事で疲れてた僕が逆に元気をもらえた。「ありがとう”お姉さん”」とマダム達へそっと心の中で呟いた
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→「最近の若い人って本当に凄い。メイクにオシャレに仕事まで何事も一生懸命よね。尊敬しちゃう」「本当に!私たちの時代なんてネイルとか許されなかったし…いつか私もやってみたい」「やればいいじゃない。手元がきっと華やかになるわ」「そういうならちょっと動画で探してみようかしら(笑)」→
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マックにて。ご高齢のマダム二人組がお茶しながら何かを見ていた。視線の先には少し派手目のメイクにネイルバッチリのJKのグループ。二人は顔を見合わせて「最近の若い人って…」と口を開く。あぁ…これって”最近の若いモンは”フレーズのやつだ…と聞こえないようにイヤホンしようとすると…→
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→妻が担当している2歳児クラスは国が定めている”配置基準”に当てると6人に一人。つまり妻ひとりで6人の2歳児を見ている状態だ。3歳児になると15人を一人で見る。そんな中でそれぞれの子供の性格や場面に合わせて言い換える…保育士の”求められているレベル”の高さと給与のギャップにいつも白目剥く。
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保育士の妻は園児が転んだ時「泣かないなんて偉いね!」「痛かったよね…大丈夫?」と、子供の性格や場面に合わせて言い換えている。理由を尋ねると『かけてもらいたい言葉はみんなその時々で違うの。そこを保育士が適当にすると”虐待”扱いになるんだよ』とピシャリ。素晴らしい心掛けなんだけど→
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「もう二度と迷惑かけないので…少しだけこの子を預かってください」それは、高校生の時に妊娠をして家を飛び出した娘からの”最後のお願い”だった。心震えるストーリーを是非最後まで見てほしい。
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保育士の妻がいつも語っている『大人から子供への声かけがどれだけ大切なのか』がわかる動画。
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保育士の妻は「~なさい」ワードを子供に使わないようにしている。子供がご飯中に立ち上がってしまう時「座りなさい!」と言うのではなく『おしりを椅子にくっつけられるかな?』からの『えぇ!?できるの?!すごい!!!』とほめ殺しまでがワンセット。→
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妻を駅まで送ったあと、マンションの出入り口に人の影。今朝出した空き缶を手で潰し、せっせと袋に詰めている男性の姿が見えた。「すみません、やめて頂けますか」と、壁に貼られた”勝手に資源ごみ回収禁止”の看板を指さした。すると相手は→
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「周りが話を聞いてくれなくて、アドバイスがほしい」という相談を持ちかけられた。ふむふむ、なるほど。と、話を聞いた上で『〇〇するといいんじゃないかな』と伝える。すると「でも、〇〇なんです」と”後だし”の情報が追加された。『じゃあこうしたほうがいい』と伝えると「でも、〇〇なんです」→
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この前スキーに行ったとき、電車の中で男性二人が楽しそうに「大物釣るぞ!」とルアーに”釣り針”をつけていた。ガタッ!と電車が揺れたのと同時に「ヤベッ!」の声。どうやら釣り針を落としたらしい。2,3分探すともう一人が「大丈夫っしょ(笑)」と探すのを諦めてた。それ、大丈夫じゃないです
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妻とのおでかけ。「今日のメイクどうかな?」保育士の妻はメイクする機会が少なく”メイク迷子”になる事がある。僕はこう聞かれた時は座ったまま『いいんじゃない?』みたいな適当に返事せずに部屋を明るくしたり立ち上がった上で色んな角度から見て『アイラインをもう少し濃くしたらもっと可愛い』→
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超怖い話。「あっ!花子さん!」店員さんが血相を変え猛ダッシュ。誰が来たんだ?様子を見てると、厨房に戻るや否や手に何か持っている。店内を右往左往する店員さん。今度はこちらのテーブルへ慌てて走る。よく見ると目線は常に下向き。そしてこちら向かってきた”花子さん”を見て僕は白目を剥いた…
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上司は新しい部署に配属になった時は必ず部下全員を焼肉に連れていくらしい。本人曰く一緒に焼肉に行けば”人となり”がわかるとのこと。自分が食べたいものしか注文しないのは自己中心的、ずっと迷っていて選べないのは決断力がない、他の人の焼き方にケチばかりつける人は口先だけ、多く焼きすぎて→
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→あれから子供たちの声が公園から聞こえなくなった。子育ては”周りの環境”だけじゃなく”周りの人”も大事なのを改めて理解した。
その方へ…
うるさいのはあなたのほうですし、モラルなってないのもあなたのほうです。ここは”公共の場”ですよ。
と伝えたい。