376
自分はもともと不適切な比喩で更迭されるという流れには賛同しないのだけど、もはや不適切な比喩を使ったら更迭するものという慣例が成立してしまい、それ自体が力を持って後続の例を作り続けてしまっている。また、言葉から内心を推し量った上でその内心を裁く、というやり方も恐ろしいものに思える。
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「母と息子のお泊まりデート」「息子はママの小さな彼氏」は冗談だからセーフでも「父と娘のお泊まりデート」「娘はパパの小さな彼女」は冗談でもアウトになるのだろうな。
しかし息子を小さな彼氏に仕立てたがる女性ほど、異性としてのマザコン男に対する攻撃性が高そうな気がするのは偏見だろうか。
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言葉ではなく行動を見るならば、人々が追放したがっているのは「女児の性被害」ではなく、「成人女性の誰からも選ばれなさそうな男」なのだよな。実際の女児の被害も問題にはするし、近接した問題ではあるが、あくまで別の問題なのだ。それを自覚できないまま一緒くたに扱うから議論が空転し続ける。
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そしてあのCMには、例えば「スポーツできる子とできない子の格差」「卓越した身体能力のエリート主義」「海外に移住するような意識の高さと能力のある親世代」「日本人同士のいじめ」みたいなものは描かれないわけです。NIKEはスポーツ用品を扱う国際企業なので。
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複数の方々が「同化政策を取らずに(取れずに)移民・難民だけのコミュニティを膨れ上がらせてはいけない」と警告しているけれど、いま川口なんかで起きていることはまさにその通りのことなんじゃないのかな。そして彼らが同化政策を拒否するというなら、それはもう「入れてはいけない」人々だろう。 twitter.com/azukiglg/statu…
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これ男性向け風俗が舞台で、女性スタッフと男性マネージャーが
「私たちの人権は…」 「ない!お前たちは大事な商品!」
なんて描いたら炎上どころでは済まないし一瞬で連載中止になりそうなんだが、男に向かって言う分には風俗のスタッフに「(お前たちに人権は)ない!」が許されるのね。 twitter.com/kurage_news/st…
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「私たちの目の前から・社会からいなくなるか、思想を矯正されて別人のようにならなければ許さない」というわけで、つまりはシベリア送りにするか、再教育施設へ収監しなければ納得しないということだ。反革命分子への扱いは、時代や場所を超えて共通なのだとわかる。
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しかしこう、リベラルな方々の「我々は我々と同じ価値観の持ち主であるかどうかに基づいて人間を評価するが、これは人間として当然の普遍的な価値観に基づく評価であるから党派性などというものではない」という態度、党派性でありながらそれを自覚する契機がない、という点で非常にたちが悪いよなあ。
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「自分にとって必要の無い命は僕にとって軽いんで」「もともと人間は(中略)全体の利益にそぐわない人間を処刑して生きている」という発言からして、現実の厳しさを認識しているかのような態度でありつつ、その実自分がジャッジする側であり続けられることを疑わないむしろ甘えた認識ではあるにせよ。
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要は「私が評価されたいと思っている人々から、あなた方の作ったものによって私が評価されたいので、そのようにできるものを作れ」という注文なのだろうが、まあ創作のできる人に纏わりついて「私の思い付いたものを作って欲しい。いや作るべきだ」と言い募るのは十代のうちだけにしておきたいな。
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だけどもし本当に、こうした権威に指摘されるまで問題点に自力で気付けなかったのだとしたら、そのような人に己をリベラリストだと考えて欲しくない、と考えてしまうな。そのような自己点検ができない、批判的な目線を自分たちの側に向けられない人々の「リベラル」は、端的に言って危険だと感じる。 twitter.com/aruto250/statu…
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「私が不誠実なことをしても、ならば学者同士で不誠実を暴きあえば全体としての誠実さは保たれるではないか」という考え方は、研究それ自体を目的とする学者には論外だろうが、「学問研究の枠組みを利用して自分の望む結果を得ること」を目的とする人間としては当然の考え方ではある。
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ただ、これは読む前から心配しても仕方ない話なのだけど、「能力主義と言いつつ実際には能力でない要素が大きいものを事後的に能力差ということにしているだけじゃないか」という批判を受けた人々が「能力の評価方法が間違っているのだ。評価をもっと正確にすべきだ」という方へ行かないといいのだが。
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トランプ大統領がデモに怯えて地下壕に退避、というのはかなり情けない話ではあるし、まあその他にも問題のあるエピソードは多い人ではあるのだろう。が、そういう人でもなければ製造業の国内回帰だとか中間層の復興みたいな施策は取ろうともしないという、その構造が一番問題だと自分には思える。
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怠け者のように見えても、結局誰しもその人の資質に応じたできる範囲で頑張ってはいるのだよな。だから自分の食い扶持だけでも稼げていれば立派なものだと認めれば良いものを、勤勉さが足りないと言って尊厳を取り上げたりするから、彼らも不満をため自分より劣った存在を求めて攻撃的になってしまう。
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キャンセルカルチャー全般に感じるのが、この動物みたいな興奮状態なんだよな。何をどこまでやると何処にどの程度影響が出るか、みたいな思慮が感じられず、ただ問題の見つかった人間をそのつど追放していけばいつか社会が変わるんだと、性交のチャンスを目前にした男子のように知能が低下してしまう。
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「謝る」ということを無意味にしてしまった結果がいまの日本政治の「意図的に見当違いの答弁で押し通す」手法の蔓延とそれによる停滞や専横だと思うのだが(考えてみれば本邦の政治は30年前にキャンセルカルチャーが吹き荒れていた)、学問も政治と同じ道を辿ってしまうのかね。
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「ウイグル問題は日本人にはどうしようもない話でそんなことをいくら言っても何程も現実を変えないですよね」という話を見ても、やはりリベラル活動家には自己効力感を求めて主流の側、正しい側を渡り歩く(そして道徳的に優位な立場から他人を殴る)タイプの人間が一定数いるのだろうなと思わされるな。
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「オタクはなろうとしてなるものではなく、止めようとして止められるものではない」という話と一体の「オタクは続けようとして続けられるものではない」という話。男女問わず、若いうちは「この熱狂があるから一人でも平気」と思えども、その熱狂が死ぬまで続くとは限らない。
togetter.com/li/1631469
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社会学について「研究とその社会実装の先端にいる若手研究者」という物言いを見たが、なるほどなあ、そうした特権的地位を勝手に自分達に任じ、その崇高な使命感に陶酔しているわけだ。かつての学生運動の一番始末の悪い意識の核と同じものが、21世紀的なお行儀のよさの上で再演されているわけだな。
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従前言われていた傾向を確認する上でもかなり興味深いデータだ。スポーツ系の部活動でもまずメジャーであることが最も重要で、次に競技のスタイルが 1対1 < 1対多 < 多対多 の順で恋人を獲得しやすい。集団の中で自分を位置付けていくことが好き/得意/身についていることが大きな要因となるのだろう。 twitter.com/sumomodane/sta…
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「中間層は没落して当たり前」「肉体労働から脱出する才覚のない人間が生活苦に陥るのは自業自得」で、「そういう人間に肩入れしないのが良識ある指導者の態度」になってしまった。「良識や胆力を具え、中間層や肉体労働者をエンパワメントする指導者」というのがもはや矛盾した存在と化してしまった。
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そういう「オタクいじり」を安全圏から余裕をもって眺めていられたかどうかがオタクとサブカルの違いなんだろうな。どこかで見た「オタクとサブカルの違いとは異性からのモテを手放さない、失っていないこと」みたいな分類を考えれば。
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「手当をいくら出しても子どもの教育費につぎ込まれるだけで少子化・少数精鋭化は解消しない」とは言われるが、少数精鋭化される方にかかる圧でこういったことが起こるわけですよ。
昨年の子どもの自殺、過去最悪の512人…4割が男子高校生 : 読売新聞オンライン yomiuri.co.jp/national/20230…