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立香は将来何がしたいの?
「俺実は看護師になりたいんだよなあ」
「私は手に職つけたくてそっちの進路にした」
「わたしは〇〇大行きたくて猛勉強中!」
「俺は就職しよっかなーとか思ってる」
「「「「とりあえず、献血いくか!」」」」
『バイバイ、藤丸立香の日常』
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「ごめんねえ、こんなおばあちゃんとずっといてくれて」
「何を言う!余はマスターを看取るのだ!それまでは絶対絶対一緒にいるぞ!」
「ごめんね毎日来てくれて
でもいいのよ自分の生きたいようにして」
「これが余のつとめである!」
「あり、がと」
「うむ、臣下よ、長い間ご苦労であったな」
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「お父さん…あのミサンガ千切れてから皆変なんだ…」
「そうか、お父さん少し話してくるから」
そう言い向こうの部屋に
…
「虐められてました」
「全員傀儡化はやりすぎ
十分だろ?息子も怖がってる」
「仕方ありませんなあ」
…
「もう大丈夫だから」
「誰と話してたの?」
「んーミサンガ、かな」
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「でもマシュの姿をしてたのに躊躇わず撃てるなんて、流石だねナイチンゲール」
「…目も治療した方がよろしいのでしょうか、『アレ』がマシュに見えたのですか?」
『バーサーカーの目にうつるもの』
(本当は何だったんだろう…でも真実が怖くて聞けない!)
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「傷を塞ぎ、この建物の者を皆殺しにしてどこへなりとも行きましょう!」
「私との契約は終わったのに、どうして来てくれたの?」
「拙僧は忠臣ですからな、令呪?契約?必要ございません」
「そうだよマスター」
「そうですわ」
「来たぜマスター」
サーヴァントが集う
「また旅の始まりですな!」
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道満の他にも候補はいたが
ナイチンゲールはバーサーカーのため魔力消費の観点から無理
アスクレピオスはすでにキャスターが召喚されていたため無理
道満は宝具が今回のキャスターと似ており、解決策や立ち回りが上手いのでは
またエクストラクラスのため自分の記憶や記録を有してる可能性に賭けた
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起きるとマイルームがめちゃくちゃ
皆に貰ったぬいぐるみ達は裂け、中身が見えてた
「誰がこんな事…」
しかしそれらをくれたサーヴァント達はひと目見ると
「ごめんマスター」
「すまなかった」
「えっ?皆のせいじゃ」
「念を込めすぎたみたい
嫉妬して殺しあったんだ」
人形の目がグルリと動いた
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「道満は凄いんだ!」
藤丸立香はマシュに語る
「父さん母さんを式神に降ろしてってお願いしたら本当にやってくれた!
言動も行動も間違いない!本当の霊を降ろしてくれたんだ!」
マシュは道満に尋ねた
「あぁ、マスターのご両親?降ろすなど、勿論不可能
あれは拙僧がそれらしく操ってるだけです」
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「ほら、クロワッサンが焼けたしカルボナーラは出来たぞ!食べるだ!」
「凍ってたから熱々がしみるなあ〜」
「…罪悪感が凄い」
「あっ、撃たれた穴から出てきた」
「うう…」
…
「さあ、行こうぜ新所長!」
「君達と同じ所には行けん」
「いや、来て毎日料理を作るんだ!」
「…フフ、仕方ない」
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「ええ、母ですよ?」
そう笑う頼光はあまりにもあの人に似ていて
……
「娘に手をあげるなんてっ!」
ズシャ
「私の娘をよくも!」
グシャ
「はぁっ、はあっ、あの子は私が守ります
絶対カルデアに来られるように
邪魔な者は、いりません
…父親に疎まれ追いやられるのは私だけで充分」
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「他の所も読んでみますか」
「清少納言
チェケラ!行くぜーフルドライブ!服がイケてる、メイクがうまい、エモの塊、マンボちゃんを脱がす」
「…うーん頭痛がしてきましたな」
「あーマンボちゃんも喚ばれたんだ!」
「幻覚が見えますな」
「召喚記念に取っとくかーはいチーズ!」
「おやめなされ」
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「友人さんでしたか?」
「まさか!腐れ縁だよ」
「身寄りが無いんです、どうすれば」
「それなら後は俺がやる」
藤丸立香の遺体は男と共に消えた
……
「ありがとうね」
(痛い、苦しい)
「いつも嬉しいよ」
(楽になりたい)
……
「もっと早く、殺せばよかったかもな」
オベロンは独り、呟いた
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「ごめん、ごめんね、痛いよね」
(なんでサーヴァントに謝るんだ?このマスターは、変なの)
…………
「私の指示が悪いせいで、ごめんね」
(こんな顔、見たくない
いや、私がさせない
マスターには笑顔が似合うんだから)
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ニトクリスがマスターに重傷を負わせた
「確かに私は同盟者のことを…いえもう同盟者と呼ぶべきでは…危害を加えたのですから
…でも本当に不敬で無礼だったのです、先程召喚にオジマンディアス様が応え、カルデアにお越しになった時、何と言ったと思います?」
「チッ すり抜けだ!ほんとゴミ」
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ママにお兄さんの話をするとアルバムを
「お兄さんってこの人?」
「そう!髪が白と黒のくるくるの人!」
「そっか…」
「誰?」
「友達かな」
「しんじゃったの?」
「何で言えばいいかな
難しいね、色々助けてくれたんだよ」
「わたしのことも!」
「そうだね、ああ見えて面倒見よかったからなあ」
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「ゴッホは全部覚えてますよ
深海から引き上げてくれたこと
つぎはぎだらけの霊基でもそれがゴッホだと言ってくれたこと
一緒のベッドに、入ったこと、エヘヘ…
バレンタインに贈り物をしたこと
沢山沢山覚えています
だから、この耳は
2度と使われないようにそして
ゴッホがいただきます、ウフフ…」
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道満に想いを寄せていた職員
「拙僧、もっとリソースがほしゅうございますぅ」
その人は道満のため、規則を破りそれを盗んだ
次の日その職員は晒し首で発見された
「拙僧ごときの言葉で安易にマスターを裏切り、貴重なリソースを盗む者など
このカルデアベースには必要ございませんでしょう?」
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「えーんごくそつたちをあくりょうさふしてよー!」
「この間やったばかりでしょう」
「また行きたいの!!」
(どっかの遊園地のことなのかな?)
…
「ぐすん」
「今度また連れてってあげますよ、ただ紅閻魔殿からあまり来ると私の舌を切ると…」
「えーーん!!」
「ああ今度連れてきますから!」
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マシュと藤丸立香の甘酸っぱい話が聞けると期待したサーヴァント達は大いに後悔し、反省した
「人理修復は2人の子どもの命を脅かし、あったかもしれない青春を根こそぎ奪い取っていったのか」
「でもカルデアは楽しいよね、マシュ?」
「はい、とても楽しいです!」
「……違う、違うのだ2人とも」
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「そうだー死んだんだった!」
「やっと気づきましたか!全く、あのままでは永遠に彷徨う所でしたぞ」
「でも地獄やだなあ」
「なんの!全て蘆屋道満にお任せあれ!」
「…令呪なくてもついて来てくれるんだね、ありがとう」
「ええ、お約束ですからな
拙僧こう見えて生真面目ですので」
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「軽くなりましたなぁ」
「うふふ、そうかもねえ」
「戦闘で負傷されておぶった時を思い出しますなあ」
「今思えば懐かしいな」
光が見える
「さあ、ここまでです
少し歩くだけでございますよ」
「道満は?」
「拙僧はここまで、それではごきげんよう、マイマスター」
『あなたは安らかにいて』
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訪れた村で石を投げられた
「よそ者!鬼!」
武装しなかったマシュも私も怪我を
「うちはほんまの鬼やからええけど かわいそやねぇ」
ケタケタと酒呑童子
明日また行こう…
次の朝村は滅んでた
所々血溜りと肉
笑い声が響く
「あんな鬼、鬼いわれたら
そら鬼らしいとこ少しは見せなあかんよねぇ?」