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今より暑くなかった戦前は、しかし冷房が普及していなかったので、役所などでは8月は「半ドン」といって、急用がなければ午後は休みという習慣がありました。この暑さなんですから、節電のためにもみんな休みにしよう。急用はリモート対応ということで。 twitter.com/annadelveyxxx/…
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毎度のことなのでついでに書いておくと、大正末昭和初のエロ出版最盛期をさす「艶本時代」は、1冊1円でセット販売の「円本」出版が流行っていた、同時代の「円本時代」をもじったものです。岩波文庫巻末にある「読書子に寄す」には、粗製濫造気味になった円本を批判する言葉が残っています。
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それにしてもこうやって徒労感を味わうたびに、毎度毎度「小人プロレスは人権団体の横やりで潰された」というネットの定番デマを駆逐して回っている、ワッシュさんの偉大さに頭の下がる思いがします。
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表現の弾圧の歴史について、同じことを繰り返さなければならないのは残念なことです。「表現の自由」をネットで言上げする人々の多くが、歴史的な実態には関心がないのでしょうか。それは表現の自由をめぐる言説を、狭窄した視界に閉じ込めてしまってはいないでしょうか。
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我が国の歴史を振り返ると、共産党が厳しく弾圧されていた昭和初期は、同時に「艶本時代」と呼ばれるエロ出版の全盛期でもありました。共産党が潰されつくしてから、エロの取り締まりが始まるのです。政治的弾圧が先で、文化的な弾圧はそのあとに来るのが歴史的実例です。何度もツイートしてますが。 twitter.com/zkurishi/statu…
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数年積んでた賀茂道子『ウォー・ギルト・プログラム』をようやく読みました。たいへん論旨が明晰で、世に蔓延る WGIP 論なるものが全く成り立たないことを明示してくれています。
amzn.to/3nnkALX
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そして私は思うのですが、「オタク」がやりたい放題で何がしたいのかといえば、コンテンツに耽溺して深く鑑賞するのではなく、断片化した宣伝文句をネットで投げ合って盛り上がりたいだけとしか思えません。コンテンツは刹那的な盛り上がりの肴に堕してしまっているのが現今のSNSではないでしょうか。
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ただかえって良かったかもしれません。赤松・山田路線の「表現の自由」なるものが、いまや多数派となった「オタク」のやりたい放題に対する異議申し立てを圧殺する「自由」でしかなく、つまりは差別構造の固定化にしか資さないことが明らかになったという点では。
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前から分かっていましたが、さすがに呆れるよりほかありません。「過度なジェンダー平等」(「平等論」だと訂正していますが大勢が変わるわけではありません)などというものがどこにあるのでしょうか。弱者の異議申し立てを、多数派の数の力で圧殺する「自由」を求めているだけではないでしょうか。 twitter.com/KenAkamatsu/st…
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「誰でもよかった、死刑になりたい」といって人を殺傷する手合いは、小学校に押しかけることはあっても、在日米軍基地に突入して裁判の手間を省いてもらおうとすることは決してない、というのとちょっと似ているかも。 twitter.com/AtTheBlackLodg…
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この辺の話は、石毛直道先生の『文化麺類学ことはじめ』に載ってたと思います。とても面白い本なのでお勧めです。今は電子書籍化されてるみたいですね。
amzn.to/3boUcP6
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中世までは板を得るには、丸太をくさびで割って、槍鉋で丹念に削るしかありませんでした。とても手間がかかり、丸太一本から2枚の板しか取れません。板は高級品でした。それが大鋸と台鉋の普及で簡単に作れるようになり、板材が庶民にも普及したのでした。
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うどんがなぜ江戸時代まで広がらなかったのか?引っぱって延ばす素麺は、棒があれば作れるのに対し、伸ばした生地を切るうどんは、でかい俎板がないと作れません。大きな板が安く手に入るには、中世末期の大鋸の渡来を待つ必要があったのです。大鋸で丸太をスライスすることで、板が安くなったのです。
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揖保乃糸が季節柄トレンド入りしてますが、授業でやってる小ネタを一つ。そうめんとうどんだと、家庭で手作りできるうどんの方が「原始的」で、職人技の素麺が「発展的」な感じがしますが、素麺は古代の索餅以来の伝統があるのに対し、うどんは中世後半に登場し広まったのは江戸時代。
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こちらのご指摘には深く肯うところで、ちょっとずれるかもしれないけれど、「サイゼはコスパがいいから最高!」という感性は、「価格がどうあろうと俺にとってこれは最高!」というものがない、という意味での経験や教養の「貧しさ」みたいなものもあるのかなあと思います。 twitter.com/setsuna0417/st…
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「母親に対して、手と金は出さないけど口は出す社会」なるほど。だからスピリチュアルに頼る人が出るのであって、そこで「科学的に間違っている」と非難してもずれてしまい届かない。 asahi.com/articles/ASQ6K…
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いまたくさんRTしたように、たかまつななという人の唱えた「余命投票方式」は、重大な問題を含んでいます。倫理的に大きな瑕疵がある議論に対しては、「議論の俎上にあげない」ということがもっとも誠実な対応であり、うっかり取り上げてその考え方に意味があるような誤解を招くことは避けるべきです。
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「必要なのは高齢者から現役世代への再分配ではなく、富裕層から中間・貧困層への再分配である」「高齢者に優しい政治は結局は若者にも優しい政治になるだろうし、高齢者に厳しい政治は結局は若者にも厳しい政治になるだろう」げに然り。 hokusyu.hatenablog.com/entry/2022/06/…
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ヨーロッパの極右が、排外的な日本の入管や難民政策を「賞賛」しているという話は何度か聞いたことがありました。これこそ国の恥というべきことのはずなのですが。
gendai.ismedia.jp/articles/-/962…
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治安維持法の教訓については、こちらの本が分かりやすく説明してくれているので、ぜひご一読ください。
amzn.to/3xPel9J
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こちらのご指摘は大事で、戦前の悪名高い治安維持法も、制定時点ではそこまで考えてなかったような運用が、なし崩しにされていってしまい、現状を追認するように法自体が改正強化(改悪)されてしまいます。それを防ぐには、常に運用を監視して声を上げ続けないといけません。
twitter.com/t_wak/status/1…
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歴史(に限らずよろず学問)は、学べば学ぶほど「ややこしい」ものです。それが「目から鱗が落ちた!はっきり分かった!」というのは、偏見に満ちた陰謀論に落っこちた、ということがほとんどです。それはまさしく歴史的な具体例がいくらでも転がっています。 twitter.com/naruhiko_kurod…
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というわけで、「白饅頭は毒饅頭」なのです。それは万人にとって、理想を見失って冷笑の罠に陥る碌でもないものですし、とりわけ研究と教育を業務とする研究者には、職を失わせるほど有害の度が高いのです。どうか今からでも一人でも多くの人が、毒饅頭から解毒されますように――でもどうすれば?
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私はふと検索してみたことがあるのですが(我ながら意地が悪いとは思いますが)、ここ1年くらいの雁琳氏のツイッターでは、氏の専門のはずのベルクソンよりも、白饅頭の方が言及頻度がずっと高いのです。ベルクソンの思想の研究者をやめて、白饅頭的ネット評論家になるつもりなのでしょうか。
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そういえば、呉座さんの件で暴走して、北村先生への執拗な誹謗中傷で苦情が来た(訴訟まで行ったのか、詳細は存じませんが)山内雁琳氏も、白饅頭を「師匠」と呼んでました。その結末が、博論を出せず非常勤も失ってしまうという苦境なわけですが、氏もまた白饅頭の犠牲者ともいえましょう。