#水星の魔女 は「感情」の誘導の仕方も巧みですよね。最初まず視聴者はスレッタ(転校生。学園のことを何も知らないので情報レベルが同じ)に肩入れしてお話を楽しむ。スレッタに敵意や好意や関心を示す人物が次々出てきて乙女ゲー化、視聴者はスレッタに肩入れして心配したり喜んだり悲しんだりする。
正当防衛の口実あれば、グエルは殴り合い強いだろうからなあ。「うっかり水をかけてしまって」「そしたら弁解の余地もなく殴られました、ぼくたちわるくありませーん」みたいな言い抜けの余地を残してるあたり、絡んでた男子四人は「言い訳が立つ」ラインが見えてた感。 twitter.com/yomooog/status…
その上でちゃんと有能な女性をそばに置いて実務上の側近化してるの、遊び人っぽい振る舞いしててそれが嫌いでもないんだろうけど、たぶん本質的にはそういうタイプじゃねーだろオメーってなるやつ。一途なロマンチストが、遊び人のリアリストの皮を被ってる感。器用。
シャディクがハーレム状態なの、あれ女好きの自由人のペルソナをかぶることで、「ミオリネ? 執着してないよ」「婚約者ができたら遊べないじゃないか、グエルはストイックだよね」的な外面を取り繕ってる感があって湿度たかい……
シャディクはなんていうか、学生たちのなかでいちばん計算高く現実路線で、人当たりよく振る舞えて実務経験もあるのに、根底にあるのがミオリネへの執着なの、ベタだけど美しいキャラ造形だなあ。
あと物語開始前のパワーバランス、「エラン(n号)は本気の戦闘回数に制限があるから挑戦を受ける立場には不都合」「シャディクはグエルの性格を理解して、ミオリネを任せて決闘を避けた」みたいな形での御三家がスリートップ、グエルがホルダーの形だったんですねえ。なるほど。
シャディクのムーブは実利込みっぽいんだけど、明らかにミオリネに対する執着が見える。グエルに対して「任せられると思った」とか、温室の中(ミオリネの聖域)に踏み入らないムーブとか、理解度の高さがすごい。
水星の魔女、シャディクが想像以上にミオリネに対してウェットな感情を抱いてましたねえ! そしてシャディクの養父であるサリウスが、対ガンダムでいちばん強硬なスタンスなのか。なるほど。
つまり斬り合いのシーンを書くときにキャラクターにダウンジャケット着せとけば、羽が舞う決着ができるのか! twitter.com/49_kame/status…
身長程度の短槍でイノシシを仕留めたとは… twitter.com/fortune0514/st…
AIにコマンド入れるのが「呪文」で定着して、有用な呪文群をまとめたものが「魔導書」扱いになってるの、なんだか見てて楽しいですね。まさに「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない」のそれ。
デリング総裁が口では頑固なことを言いつつ、娘を使って上手く軟着陸させて、生命倫理に配慮したガンドアーム研究を解禁するとどうなるか。現状のともすれば膠着した、御三家優位が崩れかねない。シン・セーはその尖兵か……? みたいなのがサリウス・ゼネリの読みでしょうか?
ただ、サリウス視点だと、これ仕込みを疑う余地もあるんですよね。エアリアルが「ガンダムだ」って言われた時、デリングが「廃棄だ」って言って、ミオリネが反対し、廃棄が流れるの、前の会議とあわせてこれで二度目。娘と示し合わせてるとも考えられる。
もちろんスレッタとエアリアルをかばうミオリネの介入は、ミオリネが自発的に行ったものです。ここに企業間政治は関係ないでしょう。だからミオリネが勝ち取った今回の「株式会社ガンダム」は、ミオリネの成果でありデリングはそこにひと押しぶん手を添えただけ。
デリングが「旗色が悪い。損切りだ、見捨てよう」という択をとれば、手駒を一つ潰した形になる。単に総裁とシン・セーが無関係でもサリウスに損はない。そしてデリングがここで「かばう」択を選ぶ場合、それだけ大きな手を準備してるわけです。まさに冒頭の「手を読む」という発言に繋がる。
ジェターク社を使ってプロスペラをおさえ、ペイル社を使ってスレッタとエアリアルを槍玉にあげる。サリウス視点、デリング総裁はここで「駒が潰されるのを見過ごす」か「駒を強引にかばう」かの択を迫られる。サリウスにとっては損がない択の押し付けです。
たぶんヒントは、「“やはり”認めたな、ガンダムを…」ですよね。……サリウス・ゼネリ視点ではこれ、デリングとプロスペラの間に密約や協調なりがあると疑って、それを炙り出そうとしてる?
本編でとっさにミオリネがスレッタを守ろうと動き、状況を変えるわけですが、これはあの場の誰にとっても不測の事態ですよね。では、グラスレー社のサリウス・ゼネリが本来、想定していたシナリオって何なんだろう、とさっきから考えてるので思考整理がてらメモします。
#水星の魔女 グラスレー社は「デリングの手を読むため」に、ペイル社とジェターク社を抱き込んで、魔女狩り騒動を演出。ジェタークがプロスペラを誘引している間に、ペイルがファラクとの一件を損切りしつつスレッタを魔女にして狩ろうとしましたが、この陰謀の想定シナリオが気になる。
視聴者視点では本物エランの微妙な四号演技(声優さんの素晴らしい演じ分け)だけど、登場人物視点じゃ「ああいうこともあったし」「こういう場所だし」で納得できる範囲の変化。
本物エランが四号じゃないと見抜かれない状況の造り方、上手いなあ。決闘で劇的な決着して色々思い出し、かつパーティという華やかかつ社交的な振る舞いを求められる非日常での再会。ちょっと人が変わっててもそこまで不自然じゃない。
草津のまちには各方面ガッツリ訴訟してほしいですね。風評加害に対する対処の先鞭をつけてほしい。
何でもいいから現実の類似した、あるいは参考にできそうな事例について幾つか浅くかじってみる。リアルの船の構造や運航手順、船員組織についてまったく無知でも宇宙船で冒険するスペオペは書けるけど、知ってると雰囲気出す材料が増えるので便利。 #ファンタジー・SF世界観構築ノウハウ
ところで「祝福/呪い」が反転する構造になっててバースデーソングが象徴ってことは、次の「ハッピバースデートゥーユー」が地獄になるの、たぶんミオリネの誕生日ですよね……デリングの吊るした「総裁の娘婿になってグループ掌握」ってニンジンが期限切れして、各企業なにやらかすか分からない。
「暗殺」「影武者」とか、使う手口がかなり中世ノリなんですよね。騎士か武士の世界っぽい。角を折ったら勝ちの決闘とか、エアリアルの盾エスカッシャンの命名とかも騎士感。そんな中世乱世に辺境から謎めいた女騎士スレッタが愛馬と共にやってきて……と考えると換骨奪胎して騎士道物語もいけそう。