山本芳久(@201yos1)さんの人気ツイート(リツイート順)

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クリスマスに贈りたい言葉は、「キリストが千回ベツレヘムに生まれても、あなたの中に生まれなければ、永遠に無意味である」という、ドイツの宗教詩人シレジウスの言葉です。この言葉以上に美しくかつ単純にクリスマスの本質を語り明かした言葉は、おそらく他に存在しないと言っても過言ではありません
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少し紛らわしいタイトルが付いていますが、いわゆる「死海文書」の全点が偽造と判明したという意味ではありません。アメリカの「聖書博物館」に「死海文書の断片」として所蔵されているものが、全点、現代において偽造されたものだということが判明したという意味です。 twitter.com/bbcnewsjapan/s…
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トマス・アクィナス『神学大全』の初の文庫化(岩波文庫)が正式に決まりました。来年刊行開始です。全4巻で、稲垣良典先生の訳した「徳論」と「法論」が最初の2つの巻になります。残りの2巻は、私が『神学大全』全体の中から重要な箇所を抜粋して翻訳します。多くの方の手に届くことを願っています。
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我々は、しばしば、本格的な書物を読むことを恐れ、わかりやすそうな入門書や解説を読み始め、こんなに噛み砕いた説明でもわからないのであればもとの書物はどれだけ難解なのだろうと思う。だが、もとの書物を読んでみると、中途半端に噛み砕かれた解説書よりもよほど明快で分かりやすいことが多い。
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創文社が来年解散すると、1960年から半世紀かけて翻訳されたトマス・アクィナス『神学大全』全45巻を入手することは大変困難になることが予想されます。『神学大全』は、冒頭から順番に通読しなければならない本ではありません。興味のある部分だけでも早めに入手しておくことを強くおすすめします。
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新しい研究書をいくつも読んでも全くわからなかった疑問点が、半世紀以上前に書かれた書物をほんの数ページ読んだだけで、一気に解決した。実に不思議だが、こういうことは結構ある。やはり本当に一級の人の残した仕事には侮れないものがある。何気ない一文、何気ない一語の選び方に、洞察が溢れている
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嫉妬とは「他人の善を悲しむこと」とトマス・アクィナスは定義する。この短い定義よりも的確な定義は、なかなか見つからないだろう。他人の持っている善いものを共に喜ばず、それを否定したり見ないようにしたりしているうちに、この世界に豊かに存在する「善」に対する感覚そのものが歪んでしまうのだ
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「自己啓発本を読んでも自己肯定感が高まらない根本原因」というタイトルを見て、まさかトマス・アクィナス(1225頃-1274)の話だと思う人は殆どいないだろう。だが、まさに、思いもかけないところから意外な洞察が得られるというところにこそ、読書の醍醐味はあるので、ぜひトマスの考えに触れてほしい twitter.com/ld_blogos/stat…
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アウグスティヌス『神の国』によると、最も悪しき人間とは、「神」の存在を認めない人間ではなく、「この世を享受するために神を利用する」人間、「神を軽蔑するに至る自己愛」を生きる人間のことである。歴史哲学の原点と言われるこの著作を軸に現代の精神的状況を読み解く本を書いてみたい。
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いよいよ創文社解散まで秒読み段階に入りました。『神学大全』は今後、一部分が文庫などで手に入ることはあっても、現在の創文社版以外の形で全体が入手可能になることは、今世紀中にはないかもしれません。古書でもさほど流通していないので、今月中に入手しておくことを強くおすすめしたいと思います twitter.com/junkuike_jinbu…
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明日から来日する教皇フランシスコの思想について、クーリエ・ジャポンから受けたインタビューが公開されました。明日から始まる一連の出来事を理解するための補助線としてお読みください。日本語では他にあまりない、教皇の思想についての本格的な紹介になっています。 bit.ly/2O7rBQ2
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悪魔論に関心のある人に第一におすすめなのは、C.S.ルイス『悪魔の手紙』です。老練な悪魔が若き悪魔に人間を誘惑する手練手管を教示するという形式をとった悪魔論であり、人間論であり、キリスト教論です。『ナルニア国物語』の著者ならではの文学的洞察と神学的知見が統合された名著中の名著です。
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こんな時でなければ一生手に取らないかもしれない本を読んでみようという方には、中公クラシックスの『神学大全』をお薦めしたい。訳者の山田晶先生の訳注が本当に素晴らしいので、丁寧に読んでいくと、いつのまにか、トマスだけではなく、西洋哲学史の基本概念が身についているという良書中の良書です
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創文社の解散が間近に迫った今、ぜひ見て頂きたい動画がある。1960年から2012年まで、半世紀をかけて完成したトマス・アクィナスの『神学大全』の日本語訳の歩みについての実に貴重な映像が満載で、一冊の書物の翻訳に生涯を捧げた人々の情熱が実にしみじみと伝わってくる。 bit.ly/2tE455z
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坂口ふみ先生の『<個>の誕生:キリスト教教理をつくった人びと』の文庫化(岩波現代文庫)にあたり、解説を書きました。間違いなく、我が国におけるキリスト教思想・古代中世哲学研究の最高の達成の一つです。この機会にぜひ多くの読者の手に届けばと強く願っています。amzn.to/3jSK84Z
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「古典」とは、その分野で最も優れた書物のことを言うのではない。たとえ後の時代にどれだけ優れた書物が出ようとも代替することが不可能な仕方で、人類の思考に一定の形を与えた書物群、それをこそ我々は「古典」と読んでいる。誤りや不完全性をも含めて、代替不可能な画期を為す書物群なのだ。
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我々は、「理解」するから「感動」するのではなく、「感動」するからこそ真に「理解」することができる。これがトマス・アクィナスの「親和性による認識」だ。対象の魅力によって魂が深く揺り動かされることによって、はじめて、我々は物事を深く受け止め真に理解するための出発点に立つことができる。
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今年のクリスマスも、シレジウスの素晴らしい言葉をお贈りします。「キリストが千回ベツレヘムに生まれても、あなたの中に生まれなければ、永遠に無意味である。」余計な要素をすべて捨て去って、キリスト教の本質が、これ以上は不可能と言ってもいいほどまでに凝縮して美しく表現された一文です。
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「100分de名著」のアリストテレス『ニコマコス倫理学』の第一回は、明日の月曜日の22時25分からです。「倫理学とは何か」というタイトルで、全4回の基盤となる話をしますので、ご覧いただけますと幸いです。『ニコマコス倫理学』の冒頭部分を詳しく解読していきます。bit.ly/3MIGOT4
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「アウグスティヌス著作集」(教文館)がついに完結しました。トマス・アクィナス『神学大全』の完訳に並ぶ、半世紀をかけた偉業です。キリスト教や西洋哲学史を理解するための最重要著作が多数含まれています。この機会にぜひ手に取っていただければと思います。私も推薦文を書いています。
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ハロウィンは古代ケルトに由来する祭儀で、もともとキリスト教のものではないので、多くのキリスト教事典には項目自体が存在しません。その中で、『岩波キリスト教辞典』には「ハローウィーン」という項目があります。四方田犬彦による『デビルマン』という項目さえ含んでいる辞典だけのことはあります
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チャールズ・テイラー『世俗の時代(上下)』(名古屋大学出版会)を入手した。間違いなく、近年の哲学書の翻訳のなかで、最も重要なものの一つだ。この本を読まずには、宗教哲学についても神学についても、意味のある発言はできないというほどまでに重要な一冊。
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解説を書いたリチャード・E・ルーベンスタイン『中世の覚醒:アリストテレス再発見から知の革命へ』(ちくま学芸文庫)の見本が届きました。500頁を超える大著ですが、初学者でも読める分かりやすい筆致と優れた翻訳で紹介される西洋中世思想の物語的叙述は、あっという間に読み終わることと思います。
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5月の100分de名著に出演し、アリストテレス『ニコマコス倫理学』について語ります。テキストの書影が出たので、リンクを貼っておきます。「倫理学とは何か」(第1回)、「幸福とは何か」(第2回)、「徳と悪徳」(第3回)「友愛とは何か」(第4回)という構成で読み解きます。amzn.to/3rxpRTp
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今年のクリスマスも、宗教詩人シレジウスの素晴らしい言葉をお贈りします。「キリストが千回ベツレヘムに生まれても、あなたの中に生まれなければ、永遠に無意味である。」千言万語の説明を超えてクリスマスの本質を解き明かした稀有な言葉であり、信仰の有無を超えて静かな感銘を与えてくれます。