山本芳久(@201yos1)さんの人気ツイート(古い順)

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『ナルニア国物語1 魔術師のおい』が無料公開されています。『ナルニア国物語』の第一巻は、通常は一番最初に出版された「ライオンと魔女」ですが、光文社版は、物語の展開の年代順に並べているので、ナルニア国の誕生を取り扱った「魔術師のおい」が第一巻になります。冒頭から物語に引き込まれます twitter.com/kotensinyaku/s…
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今週末は「復活祭」ですが、世界中で、公開のミサは行われません。史上最も静かな復活祭になるかもしれません。ですが、考えてみれば、キリストが「復活」した日は、とても静かな日でした。ほとんど誰もそのことに気づかなかったからです。その意味では最も復活祭らしい復活祭になるかもしれません。
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こんな時でなければ一生手に取らないかもしれない本を読んでみようという方には、中公クラシックスの『神学大全』をお薦めしたい。訳者の山田晶先生の訳注が本当に素晴らしいので、丁寧に読んでいくと、いつのまにか、トマスだけではなく、西洋哲学史の基本概念が身についているという良書中の良書です
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新しい研究書をいくつも読んでも全くわからなかった疑問点が、半世紀以上前に書かれた書物をほんの数ページ読んだだけで、一気に解決した。実に不思議だが、こういうことは結構ある。やはり本当に一級の人の残した仕事には侮れないものがある。何気ない一文、何気ない一語の選び方に、洞察が溢れている
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実は、その本のその部分は読んだことがなかった。別の大変優れた研究者がその部分について紹介したものを読んだことがあったので、その程度の内容だと思いこんでいたが、遥かに豊かだった。書物は誰かの紹介とかではなく、そのものをきちんと読まなければいけないという基本中の基本に改めて立ち返った
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本を読めば読むほど、読むべき本が減るどころか、面白い本が更にあることが分かり、いつか読み返そうと思っていた多くの書籍を、おそらくはもう読み返す機会がないだろうということに改めて気づく。そういう思いを持ちながらもう最後と思って読み返すと、不思議なほどに全ての言葉が心に沁み渡ってくる
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「本を読んでも解決しない」ということが分かるのは、本を読むことの大きな意義の一つだ。自分が抱いている問いが、書物を読むことによって解決する問いなのか否かということ自体、書物を読まずにははっきりしない。「読書では解決しない」と思いこんでいた問題が、読書だけで解決することも意外に多い
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チャールズ・テイラー『世俗の時代(上下)』(名古屋大学出版会)を入手した。間違いなく、近年の哲学書の翻訳のなかで、最も重要なものの一つだ。この本を読まずには、宗教哲学についても神学についても、意味のある発言はできないというほどまでに重要な一冊。
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本日は、イエズス会の創立者であるイグナチオ・ロヨラ(1491-1556)の記念日です。「霊魂」を鍛える「体操」である『霊操』は、キリスト教霊性思想の一大頂点です。自伝的著作である『ある巡礼者の物語』とともに、岩波文庫で、優れた注解つきの翻訳が読めます。
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本日は聖コルベ神父(1894-1941)の記念日です。アウシュヴィッツで、餓死監房送りとなった妻子ある男性の身代わりに亡くなりました。幼年時代における「聖母マリアの出現」は彼の人生を決定づけ、汚れなき聖母の騎士信心会の創立者として日本でも6年間活動し、『聖母の騎士』の日本語版を発刊しました。
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この世界のなかには、「読むべき本」というよりは、「読んでいないともったいない本」「読まずに人生を終えるのが惜しい本」というものがあります。人間についての洞察に充ち満ちたアウグスティヌスの『告白』は、まさにそういう本の一冊です。精読の喜びをありありと味わわせてくれる古典中の古典です twitter.com/yomutokaku/sta…
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外国語の古典については、少しでも多くの翻訳を手元に揃えておくのがお薦めです。ほんの少しの日本語訳の表現の違いから新たなニュアンスを感じ取り、理解のための新たな光が差し込んでくるからです。アウグスティヌス『告白』は中公文庫の山田訳がお薦めですが、岩波文庫の服部訳もあると助かります。
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『世界は善に満ちている: トマス・アクィナス哲学講義』を一月に刊行します。「哲学者」と「学生」の対話形式で、トマス哲学の本質を解き明かします。これまでに刊行したトマス入門書の手前から、より平易に話を始めつつ、一歩先のより本格的なところまで話を展開しています。amazon.co.jp/gp/product/410…
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神があるのであれば、なぜパンデミックが生じるのか。昨年はこの問題を扱った三冊の書物が刊行されました。N.T.ライト『神とパンデミック』、ジョン・レノックス『コロナウイルス禍の世界で、神はどこにいるのか』、ジョン・パイパー『コロナウイルスとキリスト』です。悪の問題に関心のある人はぜひ。
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バイデン大統領は、就任演説で、アウグスティヌスの言葉を引用しました。「私が属する教会の聖人である聖アウグスティヌスは、人々は愛を注ぐ共通の対象によって特徴づけられると説いた」と(読売新聞)。この言葉は、アウグスティヌスの『神の国』第19巻第24章からの引用です。
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「結論の出ない無意味な議論」という意味で「神学論争」という言葉が使われることが多いが、実は「神学論争」ほど明確な結論を生み出してきたものはない。神が三位一体であることやキリストが「神性」と「人性」を有することなど、古代末期の「神学論争」を経てほぼ不可逆的な仕方で決定的に確定した。
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自分がいま読みたいなと思う本を読むよりも、何らかの外的事情で読まざるをえなくなった本を読むことによってこそ、新たな視界が開けることが多い。そうした本こそが、自分が本当に読みたかった本だとも言える。自分にとっての盲点を教えてくれる本こそが、自分が真に読みたい本であるはずだからだ。
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拙著『世界は善に満ちている:トマス・アクィナス哲学講義』(新潮選書)の「まえがき」全文が、ネット上で読めるようになりました。一冊の書物との出会いが与えてくれる「ほんの少しの変化」が人生全体において持ちうる大きな意味について述べています。 kangaeruhito.jp/trial/43956
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「自己啓発本を読んでも自己肯定感が高まらない根本原因」というタイトルを見て、まさかトマス・アクィナス(1225頃-1274)の話だと思う人は殆どいないだろう。だが、まさに、思いもかけないところから意外な洞察が得られるというところにこそ、読書の醍醐味はあるので、ぜひトマスの考えに触れてほしい twitter.com/ld_blogos/stat…
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イエスは「宗教」を語らない。彼が語るのは「神」のことだ。そしてイエスは「神」についての手垢のついた「概念」を語りはしない。彼が語るのは、そうした「概念」の手前にあり向う側にある、むき出しのままの「神」のリアリティーだ。聖書を読むとは、そうした神のリアリティーに触れることだ。
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トマス・アクィナス『神学大全』日本語訳の全巻が再び入手可能になったことは、実に大きなニュースだ。半世紀にわたる翻訳刊行が無事終了したとたんに創文社が解散したさいには、どうなることかと思ったが、講談社からのオンデマンド版の刊行は、文化の継続性という意味で、本当に意義深い偉業だ。 twitter.com/kodansha_g/sta…
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私は、新しい発想が必要な時こそ、読み慣れた本を読み直すことにしている。歩み慣れた散歩道においてこそ新たな発見や驚きが見出されるように、馴染みの書物だからこそ与えてくれる新たな気づきがあるからだ。馴染むことそのものが、状況に応じた新たな気づきを生んでくれると言ってもいいかもしれない
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「締切が原稿を完成させる」とよく言われるが、実は、似たことは「読む」ことにもあてはまる。読まなければならない期限が決まっていると、自ずと読みにメリハリと集中力が出てくるし、結びつけて読むべき他の本なども念頭に浮かんできて、漫然と読んでいるよりも遥かに深い「読み」につながりやすい。
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今年のクリスマスも、宗教詩人シレジウスの素晴らしい言葉をお贈りします。「キリストが千回ベツレヘムに生まれても、あなたの中に生まれなければ、永遠に無意味である。」千言万語の説明を超えてクリスマスの本質を解き明かした稀有な言葉であり、信仰の有無を超えて静かな感銘を与えてくれます。
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リーゼンフーバー先生がお亡くなりになりました。信じることと哲学することの双方を極限まで突き詰めて統合し、たたずまいそのものによって信仰と知恵の光を周囲へと分かち与えてくださる本当に稀有な存在でした。先生が与えてくださった実に多くのものに感謝しつつ、その永遠の安息をお祈り致します。 twitter.com/JesuitsJapan/s…