山本芳久(@201yos1)さんの人気ツイート(新しい順)

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すぐには読めそうにない本ほど、すぐに読む必要がある。とにかく読んでみないと、なぜ今の自分にその本が解読できないのか、その原因をつかむことができない。読めない原因が分かれば、その原因を克服することが可能になる。敬遠して触れないでいると、いつまでも読めるようになる手がかりをつかめない
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我々は、しばしば、本格的な書物を読むことを恐れ、わかりやすそうな入門書や解説を読み始め、こんなに噛み砕いた説明でもわからないのであればもとの書物はどれだけ難解なのだろうと思う。だが、もとの書物を読んでみると、中途半端に噛み砕かれた解説書よりもよほど明快で分かりやすいことが多い。
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解説を書いたリチャード・E・ルーベンスタイン『中世の覚醒:アリストテレス再発見から知の革命へ』(ちくま学芸文庫)の見本が届きました。500頁を超える大著ですが、初学者でも読める分かりやすい筆致と優れた翻訳で紹介される西洋中世思想の物語的叙述は、あっという間に読み終わることと思います。
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キリスト教の入門書として、群を抜いて優れているのは、『ナルニア国物語』の作者C.S.ルイスによる『キリスト教の精髄』です。9月29日(土)の13時から開講の「キリスト教入門 基礎の基礎」の一回目は、『キリスト教の精髄』を手がかりに、極めて基本的なところからキリスト教の本質に迫っていきます twitter.com/201yos1/status…
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『中世思想原典集成精選』全7巻が刊行されるのは、今年度最大の快挙の一つ。古代末期から初期近世までという網羅範囲の広大さ、翻訳の正確さ、解説の充実。このシリーズが平凡社ライブラリーに入ることは、文庫の翻訳の少ない西洋中世思想の魅力が多くの読者に伝わる大きな機会となること、間違いない twitter.com/nekonoizumi/st…
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聖書のラテン語訳(ウルガタ)から日本語に翻訳された聖書をダウンロードできるサイトがあります。重訳には意味がないと思う人がいるかも知れませんが、そんな事はありません。トマス・アクィナスなど、中世の神学者たちが触れていたラテン語聖書のニュアンスが分かるからです bit.ly/2P4FnRf
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10月に刊行される。リチャード・E・ルーベンスタイン『中世の覚醒  アリストテレス再発見から知の革命へ』(ちくま学芸文庫)の解説を書きました。西洋中世思想の全体像に興味があるが、難解そうな専門書や無味乾燥な教科書は避けたいという読者にうってつけの、ストーリーとして楽しめる概説書です。 twitter.com/nekonoizumi/st…
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キリストが死刑になった事がキリスト教の原点にある以上、キリスト教が死刑に反対する事には、かなり大きな神学的問題が含まれている。キリストが死刑になった事が死刑反対の根拠になるとも言えるし、死刑がなかったらキリスト教が今のような仕方では生まれなかったとも言えるbit.ly/2OTz9o7
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アウグスティヌス『神の国』全五巻は、この機会に入手しておかないと、当分手に入りにくくなるかもしれません。キリスト教神学の古典中の古典というだけではなく、歴史哲学という分野を確立した画期的な著作です。 twitter.com/iwabun1927/sta…
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「古典」とは、その分野で最も優れた書物のことを言うのではない。たとえ後の時代にどれだけ優れた書物が出ようとも代替することが不可能な仕方で、人類の思考に一定の形を与えた書物群、それをこそ我々は「古典」と読んでいる。誤りや不完全性をも含めて、代替不可能な画期を為す書物群なのだ。
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「キリスト教は世界宗教だ」ということを逆の観点から言えば、「キリスト教はいつどこにおいても外来の宗教だ」となる。それは、常に、人々が当たり前のものとして受け止めている文化や文明、世界観や人間観を根源から問い直させる、「世界の外」からの教えだからこそ、「世界的」たりえてきたのだ。
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読書の醍醐味の一つは、繋がるはずのないと思っていた二つの書物が読者の心の中で繋がることによって、作者も思っていなかったような新たな言語宇宙が誕生することのうちにある。無数の読者の心の中で無数に日々誕生するこうした無限の言語宇宙の連鎖こそ、この世界に意味を与えているものに他ならない
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「神」を持ち出してこの世の様々な事象を都合よく説明しようとするのが「神学」ではありません。反対に、この世界の様々な事象に対する的確な理解を積み重ねることを通じて、この世界の「創造者」とされる「神」の在り方を、限られた人間理性に可能な範囲でなんとか知ろうとするのが神学という学問です