RPGゲームでは、戦いや魔法が重要ですが、実際の戦闘では、まず相手を拘束する事すなわち、眠らせたり、マヒさせたりして動きを止めるのが先決です。 ・移動、再編成の阻止 ・速度変更の阻止 ・方向変更の阻止 これらを行い、敵の行動の自由を奪い、自らの望む時期と場所に釘づけにするのが大事です
人間の群集心理として、攻撃は人の心を中心に集中させる作用(求心)を持ち、防御は人の心を人の心を中心から離散させる作用(離心)を持ちます。ビジネスでも経営者が旗を掲げて、将来の展望を明らかにすれば人の心はとりあえずは収束し、何もせず消極策だと不信を招き、離心作用が表れ始めます。
勝ち続ける事が出来る者はどこにもいません。ダメージをくらうのは仕方がないですが、大事なのは致命的な攻撃をくらわないことであり、逆にいくら戦術的勝利を積み重ねても、相手にトドメをさせなければ、最後には戦略的に敗北してしまう事もありえます。
戦いでは、頭が良くて、強くて、雄々しい者が勝つと思われがちですが、優れた者は、しばしば周囲を顧みずに反発を食らう事があります。逆に、弱くても愛嬌があれば周囲からの協力を得、味方が増える事にもつながります。警戒すべきは愛嬌のあるものであり、敵にこれがいる時は何としても排除しましょう
「弱者は常に不決断である」と言われます。戦いとは自分の意思を相手に従わせる事であり、意思がそもそも無い者は戦う以前に敗北しているのと同じになります。日常生活でも安易に譲らず、自分の地位における立場を明確にし、ふさわしい権限を主張しないと、長期的に見てますます不利となります。
戦わずして勝つ場合、こちらが相手より正当であることや、立場が上でありことを他者に思わせる必要があります。そのためには、時に謀略が駆使される事があります。
三国時代、蜀の諸葛孔明は念願途中で陣地で没したといわれますが、有能すぎたため、彼一人でほとんどの仕事を行ってしまい、過労にて亡くなったと言われています。どんなに優秀な将でも、他人に任せず、一人で雑事雑用までこなしていたら、疲労困憊して結局は目的を果たせずに終わってしまいます。
『韓非子』曰く、君主を惑わし組織を滅ぼすモノとして、八つの注意すべき点があります。この八つは自分にとっては注意しなくてはならない点ですが、逆に、相手の組織に対してこれを利用すると、武力を使わずに、戦わずして相手を制するコツとなります。
攻撃はスピードと勢いが命なので、攻撃する時はひたすら前進と打撃のみを考えなくてはなりません。落ちてる敵の戦利品や首を獲ろうとして、その場にとどまって作業したり、損害を恐れて前進が中途半端に終わると、結果的に撃破出来る敵が少なくなり、全体の攻撃の威力が低下します。
兵糧攻めをされたら、対策は2つです。 1.食糧のあるうちに包囲を突破する。 2.味方の援軍が来る可能性にかけて、我慢をする。 最も最悪なのは、我慢して飢えて弱ってから、進退きわまって無理やり撃って出る事ですが、希望的観測や見通しの甘さ等の理由により、歴史上この選択をした城主は大勢います
海軍にとって艦船を運航し戦闘を行うには、非常に多くの資金、知識、技術が必要となります。そのため、もし海軍が壊滅し、艦船や技術者、海軍士官たちが失われると、数十年単位の時間をかけても元に戻すのは困難であり、歴史上、滅びた海軍の再建に成功したのは、日本の海上自衛隊だけとも言われます。
戦いは騙し合いであり、相手を騙せた方が有利となります。騙す手法にはいろいろあり、弱い存在が強者に取り入ったり、借金漬けの者があと少しで成功するぞと謳ってさらに資金を集めたりするように、例え資金も力も何もなくマイナスだろうが、どんな状態、どんな相手でも騙せる可能性はあります。
軍隊でも会社においても、”命令”や”カリスマ”といったものは、実は実体の無い共通幻想でしかありません。命令とは上司のものではなく、受け手側が判断するものであり、部下が命令を聞く必要が無いと決断したら、何をどうやってもその人間を従わせるのは不可能となり、その時点で権力は消滅します。
情報戦は相手の情報を集めるのも重要ですが、もっと大事なのは相手にワザと情報を与える事です。よほど愚かでない限り、相手は情報を徹底的に隠すものであり、情報が得にくく相手の行動が読みにくい場合は、取るよりむしろこちらからニセ情報を与えて、相手が行動するように仕向けるのが得策となります
リーダーシップの基本は相手に”与える”ことだと言えます。目標を与え、仕事を与え、報酬を与える。そして、もし与えるモノが無い場合は、とにかく笑顔でも何でもよいので、部下に楽しい気分を与える事が大事です。これが嫌み無く自然に出来る人は、強いリーダーであるといえます。
軍では、実行不能なこと、先の事を計画するのは厳禁となります。戦場では、状況は常に変化するので、とりあえず当面の一つの作戦に焦点を当てるのが大事であり、先のことを細かく隅々まで計画しても、すぐに状況が変わって意味がなくなる事が多くなります。先のことは、大ワクと方向性があれば十分です
戦いは自らの意思で自由に行動できなくなった時に勝負がつきます。つまり、自分の意思が行動に反映されるかが重要であり、意思の弱い者や意思が無い者、他人の言う事や法律、マナー、礼儀などの、他者の価値観を過度に重視する者は戦いに向いてない性格だといえます。最も平和時はその方がよいですが。
スポーツでは汗水流して、自分のスタミナを消耗して相手の体力を削っていくのが良しとされますが、これが戦いとなると真逆で、戦いではなるべく、自分の体力を使用せずに相手を倒すのが理想となり、究極的には何もせずに相手が勝手に自滅か、もしくは戦う以前に戦意を無くしてくれる事が良しとされます
戦いにはそれぞれの段階があり、おおむねこの7つの順番通りに推移し、この順序を飛ばしたりすると、たいていうまくいかない事が多くなります。
戦いで最もやってはいけない事は「同じ戦法を繰り返す」事です。同じ戦法ばかりだと、相手に必ず対策されてしまうので、相手の対策を見越して変化をしなくてはなりません。しかし実際は皆、変化する気力が無くなる、保守的な上官、時間が無い等の様々な要因により、同じ戦法を繰り返してしまいます。
「行け」とか「やれ」等の、意図ではなく任務を示したものを「号令」、「何々のためにこれをやれ」といった、意図と任務を示したものを「命令」といいます。これに対して大人数を動かす場合は、上の意思が末端に届きにくいので、意図だけを示し任務のやり方は部下に任せる「訓令」が適しています。
日清戦争で日本は清国を破って弱くしすぎたため、ロシアの侵略を誘い日露戦争を戦うこととなり、米国は太平洋戦争において日本を攻めすぎたため、ソ連を極東に誘い込み中共を育て、手を焼くこととなりました。攻めすぎ、勝利しすぎは思わぬ誤算を招くことがあり、常に勢力均衡を考えなくてはなりません
戦闘の際は相手に対して少しでも身をさらさないように、地形や物を利用して隠れることが重要となります。自分では隠れたつもりであっても、案外できてないことも多くあり、そこまでやるかといったレベルまで徹底することが大事です。
中立という言葉は何となく人を引き付ける言葉ですが、本来は力がある者がやれることであり、力がない者が中立をしても、よその国から「あいつは戦わないやつだ」と白い目で見られ、恨みと攻撃の対象となってしまいます。
どこの国の軍でも、陸軍は元気と根性がウリで、海軍はスマートさが特徴だといわれます。なぜなら、海の上では風向きや、波の状態、天候などに陸以上に左右されるものであり、お天気という最強にわけわかんない存在を相手にするには、元気だけでは駄目であるというのがその理由となります。