戦力というのは「予備」「余力」を残すのが大事であり、そしてそれは平時から準備しておかなくてはなりません。平時には「予備は無駄」「無駄だから削減すべき」という人がいますが、緊急事態に予備が無いとすぐに滅びるので、批判をかわして如何に予備を用意しておくかが、生き残る秘訣となります。
中国の諺に「賊喊捉賊」(ぞくかんそくぞく)というのがあります。 泥棒が、「泥棒を捕まえろ!」と叫びながら逃げる様を言い、あたかも自分が盗賊を追いかけている被害者や第三者の様に見せかけ、自分への罪責追及を逃れる事を言います。 兵法は騙し合いであり注意が必要です news.yahoo.co.jp/articles/940e4…
隣国のトップが話題ですが、韓非子にはトップがダメになる、あるいはトップをダメにするための謀略のやり方として、8つの方法が書かれています。いつの世も、トップがダメだと戦いには致命傷となります。
日本人は戦いに不向きと言われますが、最大の要因は「汗を流さない人を嫌う」ことにあります。つまり戦いとは、汗を流さないのが善であり、究極的にはこちらが何もしてないのに、相手が滅んでいるというのが理想です。
軍隊では死傷者が出ると、その面倒を見るための兵員が必要となります。現代では全員死亡ではなく、部隊の約3割が死傷すると、部隊としては前線で戦闘できる兵員がいなくなるので全滅扱いとなります。
相手のスキを衝いて短時間で一気にカタを付ける事を」「奇襲」と言い、反対に十分な時間をかけて準備してから攻撃する事を「強襲」と言います。そして、準備をしつつ何らかの手段で奇襲性を得る、両者の中間的な攻撃を「急襲」と言います。
テロのやり方マニュアル。小が大に挑むときと同じようにゲリラ的に行われます。
ゴーストオブサツマ
学校の授業中に眠たくなる原因の一つとして、講師の喋るテンポが常に一定というのがあります。これは催眠と同じであり、兵士を鼓舞する演説や、議論や口げんかの際は、これとは逆に突然大きな声で話したり、声のトーンや大きさを、意図的に変化させ、相手の心を揺さぶるのが効果的となります。
”みんな仲良くするのが大事”という思想は、逆に激しい争いを巻き起こす恐れがあります。なぜなら「自分は仲良くしたいから、相手も多少の食い違いがあっても自分と仲良くすべきだ」と思い、そして相手が仲良くしなかったら裏切られたと感じ、少しの違いでもやたらと怒り、最後は争いになってしまいます
騙しうち、謀略は効果的ですが、君主がこれをやる人間だと分かれば、部下は”やがてはわが身にも向けられる”と恐怖し、不信を抱きます。 騙しうち、謀略はもろ刃の剣でもあります。
「行け、やれ」等の具体的な任務を示したものを「号令」、「何々のためにこれをやれ」といった、具体的な任務と意図を示したものを「命令」といいます。そして「目的は何々で、後はまかせた」という意図だけを示し実行方法を部下に任せるのが「訓令」であり、大組織であるほど、訓令が必要となります
戦いには守るべき原則があります。この原則を最初にまとめたのは、第一次大戦時の英国のフラー少将でした。 「戦いの原則」は9つあり、戦争だけでなく、人間社会のさまざまな局面に通用します。
戦いは数が重要ですが、具体的な数の場合の戦いは、孫子に書いてあります。 ・10倍の兵力→包囲し殲滅する ・5倍の兵力→攻めて攻めて攻めまくる ・2倍の兵力→正面と背後の2方向から攻撃する ・互角の兵力→敵を騙し不意をつく ・劣った兵力→守りを固め、決戦を避ける ・大きく劣った兵力→退却
人は弱いほうが強いほうを打ち負かす物語が好きです。従って世に残る戦いの記録は、少数の兵で大軍と戦ったという例が功績として残りやすく、大軍で圧勝した事例はみんな興味を示さないので、「小でも大を倒せる」と思った人が、時々無謀な戦いを挑んでしまいます。
実際の戦いを知らない人ほど、勇敢で勇ましい言動をします。これはちょうど現場に無茶振りをする上層部や、フリーランスに過度な要求をするクライアントと似た構造であり、戦いの痛みによる恐怖を、実際に体験していない事が理由となります。
学者肌や研究者出身の人にありがちですが「全部の情報が揃わなければ戦う事は出来ない」と考える人がよくいます。しかし戦争の情報の4分の3は不明であると言われるように、全部の状況が明らかになるまで待っていれば時期を失うので、戦いは条件が揃わないままで判断し、決心する必要があります。
戦いでは「自分はこうしたい」ではなく「相手がどうしたいのか?」を徹底的に検討する必要があります。 愚将と呼ばれる人は、大抵自分がやりたい事にこだわり、結果的に敗北します。
イチロー選手「監督は絶対無理、人望がない」 これを聞いて真っ先にこれを思い出しました。 黒白優劣の戦いの世界は厳しいです。
軍隊でリーダーが善人だと最悪となります。善人はみんなの意見を聞くため決断に時間がかかり、しかも必要な事柄でも、反対者がいたらその人に気を使って、結果的に何もできないという事態になりがちです。
戦いで負ける原因は相手にやられる事よりも、味方の裏切りや、サボタージュの要素が多く、それらは突き詰めれば、部隊の雰囲気が悪かったり、上司が暴言、叱責ばかりしてたりといった人間関係に起因するものが多いです。強い部隊は団結しているかどうかなので、部隊の雰囲気は非常に重要となります。
リーダーシップの基本は相手に”与える”ことだと言えます。目標を与え、仕事を与え、報酬を与える。そして、もし与えるモノが無い場合は、とにかく笑顔でも何でもよいので、部下に楽しい気分を与える事が大事です。これが嫌み無く自然に出来る人は、強いリーダーであるといえます。
大げんかした直後の相手から出されたお茶を、飲んではいけません。 #麒麟がくる
戦史では「こうすれば勝てた」とか、現代の人々は口を揃えて言いますが、当時の人々も大抵はその事を分かっており、それでも条件が揃わず、そうする事が出来ずに負けてきました。戦史を読むときは「なぜ出来なかったのか?」「出来ない時に自分ならどうするか?」という視点が重要となります。