226
空席にはじきに
誰かが座る
記録はいつか
誰かが塗り替える
でも
記憶は
誰かでは
だめなんだ
その人でなければ
だめなんだ
227
ずいぶん
思い出していなかった
歌のことを
誰かがSNSに
書いてくれていたりする
あゝこの人は
自分の人生の数分間を
僕にくれたのだと
実感する
そして
それ以上に
価値のあることが
あるだろうかと
ただ思う
228
松井一郎さんの
ニュースが流れると
SNSで
松井五郎と
間違えてる人が
意外といる
僕は大阪の知事でも
なかったし
維新の会でもない
くれぐれも
229
作品数で
僕のキャリアの
重要な階層を
埋めつつある
田村ゆかりさん
50曲を超えて
その存在感は
圧倒的で
平成終盤の
松井五郎を
作ってくれた
230
言葉が
かならず
真意とは
限らない
扱いを誤れば
怪我もする
弁の立つ悪人もいる
表現力のない善人もいる
足りずに届かず
過ぎても届かず
んー難しい
231
歌詞を理解して…
と言う歌手がいるが
頭で考える理解は
さほど役に立たない
むしろその言葉に
憑依する力が
必要ではないか
かつて玉置浩二と作った
歌のいくつかは
文法も含め意味性を排除した
それができたのも
彼の声があったからだが
どういう意味か?と
人に訊かれるたび
不思議な快感があった
232
どこかの国の
大量破壊兵器であろうと
憎悪が握る
一丁の銃であろうと
或いは
キッチンのナイフや
いま目の前を通り過ぎた
車であろうと
命を奪う可能性が
あるという意味で
凶器と言える
ただどれも
それ自体は
モノでしかない
人がそれを
凶器にするんだ
234
どんな仕事も
誰かに支えられて
成り立っている
特に芸能事で
ファンと
タレントとの間に
交わされているのは
契約ではない
「思い」という
形に見えにくい
それでも
確かに在る繋がり
その事を
双方が
自覚できなければ
そこに愛は
生まれない
235
作曲は誰との作品が多いのか
訊かれることがある
調べてみた
玉置浩二198曲
後藤次利103曲
都志見隆102曲
羽田一郎100曲
中崎英也93曲
氷室京介73曲
馬飼野康二54曲
なるほど。。。
236
狂気は
弱い
ところに
流れ込む
なぜ?
その答えを
加害者に
持って行かれたら
悲しみは永遠に
終わらない
237
チャンネルを変えたら
「Men and Woman」が
聞こえてきた
ASKAと作った歌
Made in ASKAのOn Air
2006年 深夜スタジオで
苦しみながら仕上げた
空気は心のどこかに残る
人生でたとえ
どんなことがあっても
軌道を疑わない力が
歌にあるなら
未来はまた見えてくる
238
CHAGEが
ひとりで歌う
YAH YAH YAHを
何度か聴いた
ASKAも
YAH YAH YAHを
歌っていると聴いた
友人としてと言うより
ただファンとして
二人の歌う
YAH YAH YAHが
いつかまた聴きたい
239
叶う夢
叶わない夢
叶えられる夢
叶えられない夢
たくさんの出逢いがあって
歌が生まれた
もう逢えない人もいる
まだ頑張ってる人もいる
さぁこれからの人もいる
人を動かすのが
人だとすれば
聴いてくれる人が
いてくれれば
歌は命を
持ち続ける
240
1980年のPOPCONつま恋本選会。オメガトライブの前身きゅうていぱんちょすで出場した杉山清貴君の曲に歌詞を書かせてもらった。その時のゲストがデビューしたばかりのCHAGE and ASKA。4年前の同じステージには安全地帯で玉置浩二の名前もある。
その頃は
誰も知らない
未来があった
生きてみるものだ
241
田村ゆかりさん
ライブ100公演
積み重ねって凄い
はじめてのライブの日
どんな空でしたか?
そして今日の福岡は
どんな空ですか?
そこを目指してきた訳でもなく
そこは通過点でしかないだろうけど
Congratulations!!100!!
242
1998年Kinki Kidsのライブ用に書いた。
「冷たい雨がそうさせる」
好きな雨の歌。雨空を見ていたらふと思い出した。
当時Kinkiにずっと歌って欲しいと思ってた。
その歌はCDにはならなかったが、
2013年「まだ涙にならない悲しみが」で
夢が叶う。15年越しのラブレター。
243
うまくいかない事を
誰かのせいにしてないか
うまくいった事を
誰かのおかげだと思えるか
自分の弱さと
自分の強さに
向き合って
さぁ今日は
空が晴れた
245
頑張れば
かならず
夢は叶うとは
思わない
でも
頑張れば
叶う夢も
あれば
頑張らなければ
叶わない
夢もある
246
意見、感想、批判、批評
忠告、誹謗、中傷...
僕はちゃんと
違いがわかっているか
いつも迷う
そのつもりで
ない言葉も
誰かを
傷つける
切っ先を
持つ事がある
自戒…
247
ほんの一瞬
クリックするだけで
人生が変わるかもしれない
音楽と出逢う
自分が関わった歌も
そんな風に
聴いてくれる誰かが
いるかもしれないと
空想する
逢うこともない誰かの
人生の一瞬
その重さに
見合う言葉を
探そう
248
芸能事の波風
売れてる時は
自然に
人の気は
寄ってくる
でも
そうでない時こそ
その人の力になれる
そんな歌を書きたい
249
記憶の深さは
過ごした時間に
比例しない
例えば数回しか
逢ったことがなくても
忘れられない人もいる
パク・ヨンハの声は
いまも聴こえる
250
ただ声量ではなく
声が当たる力
田村芽実さんの
生歌を聴いていると
それを感じる
力任せに
張り上げては
いないのに
四方に声が届く
それでいて
ウイスパーも
距離を
測っているかのよう…
楽しみな人だな