先日のNHKによる日本学術会議法改正案報道の内容について、学術会議が11/28付で実質上批判する声明を発表 「仮に今回報道されたような法改正がなされた場合には、わが国の科学者の内外に対する代表機関としての日本学術会議の独立性の根幹に関わりかねないと懸念されます」 scj.go.jp/ja/head/pdf/20…
その後、類似の報道は自分の把握している限りNHK以外見かけない。8月の報道の時はそうではなかったのでやはり奇妙 twitter.com/okisayaka/stat…
言うまでもないが、報道にあったアカデミーに第三者機関をつけて見張るというやり方はacademic freedom の理念からすると無理解の極みなので、報道にあった法案改革が実施されたら日本の国際的な評判に傷がつく。 twitter.com/okisayaka/stat…
「「軍事」と「研究」の壁が今、危機を迎えている 軍事研究進めたい政府、反対する日本学術会議に介入」 tokyo-np.co.jp/article/217599… 政府がアカデミーの人事に介入という、先進国では普通やらない変なことをしているとの自覚を持って欲しい。
学術会議の件、報道が出揃ってきた。結局この案なのか…このままだとacademic freedom を捨てたとScience あたりに書かれる路線まっしぐらだ
民主主義的統制が自律的な学術機関に及ぶという見かけは一見、正義に見えるのだが、実は独裁者にフリーハンドを与える道。フランス革命以降繰り返されてる話だけど、その最中にいる人たちは熱狂すればするほど気づかない。まずいな、ほんと
ちなみに学術会議の件は、内閣法制局で現行法の解釈を変えた上で任命拒否を起こし、そこから過去の約束を無視して変な時期に改革論議を強行してるので、民主主義の見かけもとっていない。
ドイツの件、BBC の英語記事に詳しく出てたけど、ハインリヒ王子13世が本物の貴族(代々名前はハインリヒ)で、軍の精鋭部隊出身者も巻き込んだクーデター計画で、一部閣僚の誘拐や殺害も視野に入れてたとか書いてあって本気度に震えてる
防衛費や統一教会の件であまり話題になっていないですが、日本学術会議の状況はどう考えてもまずいです。現在提案されている内容が通ったら、「学問の自由」としては獲得したものが何十年も後退する。
学問の自由って、個人が自由に学び研究する権利の話だけでなく、憲法が国に命じるルールの側面があるのです。で、実は大学の自治がそれなんですが、それが脅かされてきた上に、根拠法まである学術会議(アカデミー)が切り崩されようとしている。築いてきたシステムが崩れつつあるわけです。
あの米国で中絶の権利が揺らいだのを目の当たりにした今ならわかるはずです。トランプが当選したとき、最初に攻撃されたのはトランスジェンダーや移民などの少数派だと考えて楽観していた人もいた。しかし、それが始まったら半端なところでは止まらないわけです。獲得した権利が崩されていく。
これを書きながらも、私は自分の直感が間違うことを祈っています。
普通に軍のある国でも、民事と軍事は敢えて線を引いて、後者が前者に侵犯しすぎないように常に警戒するのが自由な社会。フランスでは地域研究の博士課程にも軍からカネが落ちてるが(駐軍地域研究は特に)、もらってる当時者達が「軍からばかり資金がくるとどのように研究結果が歪むか」を分析してる
外交努力(コミュニケーション)がまるで不十分なのに「俺たちは舐められてるから脅さなきゃ」みたいになるやつ、あれは何なんだろう。噛み合わないメンズトークのようでハラハラさせられる。
日本、情報の出し方がズレてる気がしてならない。国民が参加すべき議論は密室で行われ、逆に安全保障環境を鑑みて国際的に大々的に発信すべきなのかよくわからない情報が大手を振って出ていく。
すっかり学術会議ウォッチャーみたいになってしまってるけど、自分が生きてるうちにこんな気持ちの悪い事件が起こると思わなかったのです。私は18世紀欧州のアカデミー史を選考してました。誰が会員を選べたか、王のいる時代にどういう認可プロセスだったかは大事な話で、各組織の特徴を成していた
フランス、英国、プロイセン、スウェーデン、ロシア、北米の話を知っているだけですが、貧しい国の組織ほど官僚機構的で政治的干渉が強まる傾向にあった。フランス、プロイセン、ロシアなど大陸のは王立(帝立)で、英国、北米は民営、スウェーデンは確か折衷型。研究能力はフランスと英国が高かった
近代のアカデミーはロシア系を除き研究機能を失っていきましたが、王政でもないのにアカデミー的な組織が会員を選ぶ権利が政府からあれこれ言われるとは、2000年代に自分が研究を始めた頃は想像していなかったです。
ロシア科学アカデミー改革に私が戦慄するのは、それが特に特殊な独裁者の思考の帰結というより、むしろどの国にあるポピュリズム的な科学技術観が純化され表れたものに見えるからです。つまりそれはポスト冷戦後の「ごく普通の感覚」が怪物化したものであり、ロシアにはそれが起きやすい状況があった
つまり、ロシアの改革の方向は、日本の科学・技術イノベーション政策で意識されているのとおおよそ同じものです。そしてロシアの場合、科学アカデミーは役に立たない非効率な研究を優遇する透明性に欠けた年寄り集団という非難がメディアで流布されました。日本は踏みとどまれるでしょうか?
木簡を読むことと子供を産み育てることが両立しないという発想に縛られてるから国が貧しくなるんだと思いますよ twitter.com/kasumi_girl/st…
学術会議巡る政府方針「任命拒否上回る介入」 守る会が撤回要望 | 毎日新聞 こちらの記事では私のコメントもご採用いただきました mainichi.jp/articles/20221…
学術会議側が一番驚いたのは、今進めている会員選考を一回止めて、学術会議法を改正して第三者推薦できるようになるまで待ってほしい、そのために会員任期延長するからと言われた事でしょう。これは異様な要求です。
学術会議の件、ご存知ない方も多いかもしれないので補足すると、二年間、梶田会長及び執行部はずっと大臣、官房長官含め与党と会談し、協議を続けてきました。しかし、そこでの話合いでは伝えられていなかった内容が十二月にいきなり色々出てきたのです。
しかし、いずれにせよ大きな制度改変になる学術会議法改正をここまで急ぐのは異様です。つまり、二年後くらいには「第三者」の推薦した会員がいる組織になってほしいと強く自民党(の一部)が望んでいるということになるわけですが、さてその時期に何が起きると推測されているのか?