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自分と相手の関係は正式なものではないんだと、勘違いしてしまっている人がいじらしいです。これはいずれ醒める夢で、与えられる甘い言葉もあたたかな熱も失う時がくるのだと諦める準備を口にはせずにひっそりとしていて。相手が自分のことを「恋人」として大切にしていると気付くのは先になったら良い
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「相手のどこが好きなの?」と尋ねられた時、具体的な答え方をすると妙な生々しさが色っぽく映えますね。「しっとりした柔らかな肌が好き」と言われて相手が黙って俯いたり、「酔っ払うと普段と変わって甘えてくっついてくるとこが可愛い」と答えて聞き手に「惚気てくるね」と呆れられる瞬間は素敵です
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引っかき傷を、肌に残してしまう人が、罪深いですね。肌を重ねている時に思考をデロデロに溶かされて、普段は押さえつけている「この人のすべてを自分のものにしたい」の欲を自覚してしまったら、手にふっと力がこもってしまって。肌に刻まれた独占欲を、熱が冷めた後にたまらない気持ちで見たら良い
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嫉妬深い人は、自身に自信がないから嫉妬するタイプの方が、多いそうですね。自分は取るに足らない人間で、相手に釣り合っていないと思っているから、どうしても失う瞬間を予想してしまって周囲に炎を燃やして。なにも心配する必要がない相手に、「もっと自惚れなよ」と優しく叱られてしまったなら良い
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優しくされなれない人が、優しさに慣らされていく姿が、美しいですね。ひとから愛を受け取ったことがなかったから、目が合うだけで微笑んだり「可愛い」と囁いてきたりする相手を受け止めきれなくて、「…優しくしないで」と口にして。「ダメ?」と尋ねてくるズルさを知りつつ、拒否できなかったら良い
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素直じゃないところが可愛いと、思ってしまう恋の形が魅力的。「好き?」と尋ねると聞こえないフリをしてそっぽを向いて、重ねると「悪趣味」と拗ねてきて、最後に尋ねると「嫌い、ではない」としぼりだしてくる相手を見て。この、懐いているのに近寄ってきてはくれないとこが好きだなと思い知れば良い
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恋人になるきっかけが掴めない2人こそ、満員電車で密着して欲しいですね。人に押されて思わず相手の服を掴む形になって慌てて「ごめんなさい!」と謝ったら「ごめんね」と言われるなり抱き寄せられる形になるから「…いいえ」の声が掠れるほど平常心を失ってまるで2人きりでいるように錯覚したら素敵
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「浮気したらどうする?」と恋人に聞かれた時、あの人はどんな反応を見せるのか、考えるのが楽しいですね。聞かれた瞬間、「なんでそんなこと聞くの?」と震え声で言って顔を伏せて。慌てた相手が急いで謝ると、「とでも言って泣いてほしかったの?悪趣味」と余裕たっぷりに笑う、強気な人が可愛いです
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膝枕される姿には禁忌の色がありますよね。甘えるのが苦手な人が、相手に膝を指されて「おいで」と言われたら逃げようがなくて、フラフラと身を寄せてそのまま倒れ込んで。「カッコつけなくていいんだよ」と言われながら降ってくる手のひらの柔らかさに、この甘さに依存してしまうことを予期したら良い
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処刑人の家に生まれた黒髪美少年が、花畑で出会った金髪美少年に初恋を捧げ、キスを交わすも、実は彼は貴族の父と娼婦の母の間に生まれた存在で父親に性的虐待を受けていて、ついには無実の罪を着せられ、黒髪美少年が苦しみながらも金髪美少年の命を奪う。そんな世界観の物語です、漫画『イノサン』
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初めて人を好きになったから気の惹き方を悪戯ぐらいしか知らなくて、意中の人に悪戯ばかり繰り返す幼児性の塊のような人はいじらしいです。「なんで私にばかり意地悪してくるんですか?」と潤んだ瞳で告げられたら胸が痛みながらも「君が悪いんだよ」と、こじらせた「愛してる」を隠して答えて欲しい
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年齢差のある恋人達の年上が、相手のことを「子供」としてからかってしまう姿に、惹かれてしまいますね。出会った頃はグッと幼かったから、恋人の名前がついても当時の面影が消えなくて、面倒を見ては「お前はまだまだ子供だね」と笑って。本当は対等な存在として扱われたい相手に、拗ねられたなら良い
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不器用な年上と器用な年下がいて、年下はいつも年上を「大人のくせになんにも知らない」や「いい年してこれで情けなくないの?」と馬鹿にしているけれど、内心は馬鹿にされても突き放してはこない部分に大人の余裕を感じていて「やっぱりガキの自分は一生敵わない」と悔しく仰ぎ見ている関係が好きです
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暗闇の中での触れ合いは、明かりの下での触れ合いより艶めかしさが際立ちますね。視覚を奪われた分、他の五感が自然と鋭敏になって。触れる指先の繊細さや、ぶつかる肌の匂いの生々しさや、聞こえる呼吸の荒さや、絡める舌の甘さのひとつひとつを意識して、意識する度に自らの余裕が失われていけば良い
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もう忘れたと思っていた相手のことが、ふとした時に蘇ってしまう姿に惹かれてしまいます。1人で食事をしながら「一緒に食べたよな」と記憶の箱が開いてしまったなら止まらなくて。「美味しいって笑ってくれたから美味しく感じられてたんだ」と今さらながらに知って、スプーンを持つ手が重くなれば良い
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大切にしたいと思うがあまりに、相手に手を出すことが出来ない人が愛おしいです。無防備な姿を見るたびにざわめく心はあるのに、自分自身で「この人にはそうは思ってはいけないから」と抑え込んで、手に触れることすら躊躇って。相手から「どうして少しも触ってくれないの?」と尋ねさせてしまえば良い
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「バーカ!ふざけんな」と子供のようにわめきながら相手が泣いた時、気だるい調子で「はいはい、バカだよ」と言いつつ相手を抱き込む人が大人っぽくて好きですね。「そのバカ好きなんだからお前もバカすぎてシャレになんないよね~」と言って殴られても笑っているような、割れ鍋に綴じ蓋な2人が愛しい
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2人きりになった途端に、相手に甘える人がいじらしいですね。人前では距離を保って、相手が気安く近づいてこようものなら睨みを効かせているのに、2人となれば規則から解放されて、反動でピッタリ肌をくっつけて。少しでも離れようとされたなら、「ダメ」と苛立ちを見せて、ますます密着したなら良い
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「お前に才能無かったら悲惨だよな」と呆れたように言ってくる相手に向かって「良かった。俺は才能に恵まれているから、悲惨じゃないし君にも愛されてる」と笑うようなふてぶてしい天才が好きです。正しく自分の才能を理解して、周囲を無邪気に振り回す天才は世界の宝ですよね
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禁じられた2人が、唇以外への場所へと落とすキスが危うくも美しい。そっと顔を近づけてみれば「ダメ」と指先を当てられるから、苛立ち紛れにその指に口付けて。手の甲から腕、腕から二の腕と少しずつ箇所を増やして、慌てる身体をとどめて、「唇以外は許してくれるでしょう?」と止まらずにいれば良い
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表情に乏しくて口数も少ないために相手に誤解されてしまう人がいじらしい。スキンシップを取られても反応に困っていつもただ受け入れるだけ受け入れていたら、「やっぱり僕ばっかり好きなんだね」と言われてしまって。「違う!」と初めての大声をあげて、「大好きだよ!」と秘めていた愛を語ったら良い
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相手を完全に拘束せず、「逃げてもいいよ」と口にする人のズルさに惹かれます。素っ気ない対応はしてくる相手がそれでも拒んでいないことが分かるから、柔らかく抱きしめて耳元で「逃げたいなら逃げてもいいよ」と囁いて。逃げずに触れられるのは、結局自分の意思であることを浮き彫りにさせたなら良い
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色々な愛の告白がありますが「あなたを私に愛させてください」という告白は、相手の心を一瞬で射抜く熱烈さを持っているから素敵ですね。震えて首を振る相手にゆっくり近づいて腕を引き寄せ、手の甲に口付けて「許して」と懇願めいて呟いて上目遣いに見上げたら、誰もが陥落して許しかねない耽美さです
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相手には穏やかな姿を見せて好印象を抱いてもらいたいのに、つい出会うと胸の騒めきから動揺して余計なことを言ったり素っ気ない態度を取ったりして後々頭を抱える、不器用に恋する人に惹かれます。恋されている相手は「嫌われてるのかな」と落ち込んでも、「不器用だな」と見透かして笑っていても良い
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相手の優しい振る舞いに惹かれた人が、次第に与えられる優しさを喜べなくなってしまう葛藤に、ときめきますね。「これからは優しくしないで」と突っぱねれば、「どうして」と問いかけてくる声の穏やかさにまた苛立って、「だって誰にでも優しくするんだから」と、特別になれない苦悩をのぞかせたら良い