2051
長年憧れて眺めることしか出来なかった人に、初めて触れる瞬間が愛おしい。躊躇いながら指を伸ばせば、何度も夢に見た肌が待っているから、触れた瞬間に電気が通ったような気がして固まって。「ちょっと触っただけでいいの?」と誘う言葉を相手に言わせてしまって、ますます理性を失ってしまえば良い
2052
ねじれた人生を送ってきたからこそ辛いことがあっても怒ることができない人に惹かれます。侮辱されても困ったように笑っているだけだから、代わりに怒ってあげた人が、「なんでお前怒らないんだよ!」と声を張り上げたはずが次第に虚しさを覚えて。「君は怒ったり泣いたり凄いね」とまた笑われてほしい
2053
秘密の恋人達が一緒にいる場では、ぜひ第三者は恋人に関する質問をして欲しい。「どんな人なの?」と尋ねられた恋人が誉め殺すので次第に顔が赤くなってきて周囲に心配されたり、聞かせるつもりで悪いところばかり並び立てたら「でも別れられないんだ」とにやけた恋人に言われて腹が立ったりしたら良い
2054
手に触れるって、単純ながら細やかな愛情表現ですよね。季節が深まったことを理由に、2人組みには相手の手に触れて欲しいです。「手冷たいですね」と触れて言えば「君があったかいんだよ」と相手がドギマギと返すので、「じゃあ、ずっとこうしてたら温度移りますかね」と言って自然に指を絡めて欲しい
2055
暗闇の中でのキスという、物語に惹かれてしまいます。「おやすみ」と背を向けあった2人がお互い意識してしまって眠れずに、どちらからともなく「しようよ」と言い出して、手探りで唇を重ねてゆっくり舌を絡め合って。「いま真っ暗だから、君がどんな顔してるのか見れないのが残念だな」と笑ってほしい
2056
素直になることが出来ない人が、アルコールのせいにして甘えてしまう姿が魅惑的です。普段はお堅いのに、お酒を飲んだならしなだれかかって、正直に愛の言葉を口にして、「いつもこれぐらい甘えてくれたら可愛いのに」と笑われながら甘やかされて。本当は理由にしただけで、全く酔っていなければ良い
2057
別れを予感してしまっているからこれ以上絆されてしまうのが怖くてどうしようもなくて「優しくしないで」と相手を突き放す人の葛藤に惹かれます。本当は壊れ物を扱うように触れられたいけれど、そんなことをされたら相手なしでは生きていけなくなると知っているが故の強がりじみた拒絶が狂おしいですね
2058
酔っ払うと誰にでも甘えてしまうようになる人って罪深いですね。「すき〜」と舌ったらずに伝えてくる相手に「誰にでもそう言うんでしょ?」と尋ねて、「君だけだよ」と返されて。「明日になったら忘れるんでしょ?」と尋ねて、「忘れないよ」と返されて。嘘だと知っているから、胸締め付けられてほしい
2059
撫でるという行為に、上下関係がひそんでいるのが甘美ですよね。頭を撫でられることが躾けられているようで最初は嫌がっていた人間が、次第にその歪さに惹かれていって、相手に撫でられる度に恍惚を感じるようになって。最後には自ら頭を差し出して「撫でてください」とお願いするようになったなら良い
2060
幸せのあまりに泣いてしまう一瞬に、惹かれてしまいます。ずっと無味乾燥に生きてきた人が、相手と出会って惜しみなく与えられることを学んで。「幸せだな」と思ったらグッと迫り上がってくるものがあって。ボタボタと大粒の涙を溢れさせて相手を心配させて、「大丈夫、幸せだから」と泣き続けたら良い
2061
相手のことをベタベタに可愛がり続けてしまう人が愛おしいですね。何をしても可愛らしく見えて、可愛いと連呼していたなら頬を膨らませられて。「可愛いばっかり言ってこないでよ」と睨んでくる眼差しすらやはりたまらなく見えて頬が緩むばかりで。バシバシとゆるく叩かれても幸せでしかなかったら良い
2062
自分に自信がない人が「自分を好きになってくれる人はいない」と嘆くからさりげなく「もし僕が”好きだよ”と言ったらどう?」と尋ねれば「優しい嘘は結構です…」と潰れられるので「やっぱりダメか」と嘆息する人と、「優しい本心だったらいいのに」と嘆息する人の、もどかしい両思いを見守りたいです
2063
女子校では多くチョコレートを持ってきて友人に配り歩く少女がいると出身者から聞きました。渡されたチョコが他の人への贈り物と違ったので「間違えてない?」と尋ねれば耳にこっそり「本命は他の人のとは違うものにしたいでしょう?」と囁かれたことから始まる恋があるのではないかと夢見てしまいます
2064
喋り続ける相手に「もう黙って」と告げる話が好きです。告げる際は、唇に人差し指を当てても、耳元に口を寄せても、口に手を当てても、額にデコピンしても良い。相手はそれを聞いて素直に黙っても、反抗しようともがいてさらに追い詰められても良い。雰囲気は柔らかいのに命令じみているから惹かれます
2065
スキンシップが過剰で、他人の身体にすぐ触る人が、本当に好きな相手の身体には、恥ずかしがって手を伸ばせないのが可愛らしいですね。「なんで僕のことだけ触ってくれないの?」と尋ねられたら「…君は特別だから」と小さく返して。「手、触られただけでも全身熱くなっちゃうからダメ」と呟いたら良い
2066
体調が悪いことを隠そうとする人を、気が付いた相手が甘やかしてあげる姿が愛おしい。本当は身体が重くて頭も働かなくて、つらいのにつらいと言えないでいつも通りに笑ってしまうから、不機嫌な相手に引っ張られてベッドに放り込まれて。「どうして君はいつも甘やかそうとするのかな」とこぼしたら良い
2067
自分の趣味の服を相手に着せる人間からは、支配の香りがして耽美です。服に興味がないと言われるから、自分の趣味で上から下まで揃えて「着てみて」とプレゼントして。あらわれた相手が恥ずかしそうに「似合う?」と尋ねてくるから「とても似合うよ」と褒めて。内側から染めゆく喜びに浸ったなら良い
2068
顔が好きすぎるあまりに、しばしば見惚れてしまう人が素敵です。見慣れてはいるはずなのに慣れることはなくて、ふとした瞬間に「本当に美しい顔をしてるな」と息を忘れて眺めてしまって。「あれ?今見惚れてなかった?」とからかわれても、余韻からいつものようには突っぱねることが出来なければ良い
2069
「どういう人なの?」と相手について他人に尋ねられた時、言葉少なに褒める人からは穏やかな愛を感じ取れて素敵だけれど、相手について尋ねられたら馬鹿や意地悪と勢いづいて悪く言うのに表情はどこまでも楽しげで、他人に「本当に好きなんだ」と悟られてしまう人からは激しい愛を感じ取れて良い
2070
自分の人生はくだらない紛い物だけれど、相手の存在だけは本物で美しくて、2人でいる瞬間だけは確かに輝いているという思いつめ方は、危ういからこそロマンチックですよね。「あなたがいない世界は無価値」と告げて、わけも分からず笑った相手を見て「この瞬間が永遠に続けばいいのに」と願って欲しい
2071
「誰か来るかもしれない」と怯えを抱きながら、ささやかに触れ合う恋人達に夢を見てしまいます。手が伸びてきてそっと顎を捕らえられるから、この後どうされるのか分かって肌が熱を帯びて。「人が来たらどうするの」と弱々しく声にしても「来ないよ」の一言で封じられて、諦めて目を閉じてしまえば良い
2072
人前では強気に振る舞ってしまう人が、相手の前でだけ弱った瞬間を見せるのが愛おしいです。いつもはそびやかしている肩を、2人きりになった途端に落として相手の膝に子猫のようにすがりついて、「疲れたの?」と髪を撫でられて。「ちょっとだけ」と素直になって、たっぷりと甘やかされてしまえば良い
2073
いつもは笑顔を常に絶やさず本心も見せない人が、酔っ払うと無表情でぶつかってくる姿が愛おしいです。普段だったら決して口にしないであろう、「好き」の二文字をクッキリと口にして。「君はどう思ってるの?分かんないから…いっつも不安だよ」とじいっと見つめながら迫って、相手を陥落させてほしい
2074
キスをする時、こっそりと目を開けて相手の顔を見てしまう人が艶めかしいですね。目を閉じたフリをして自分だけ開けてみて、ゼロ距離で飛び込んでくる身を任せきりの蕩けた姿を見て、ゾクゾクと熱をさらに煽られて。「この人は自分だけのものだ」と、常日頃は内に隠している独占欲を満たされたなら良い
2075
言葉では、何ひとつ素直に表明できないのに無自覚に、触ることで愛をしめしてしまう人がいじらしいです。ボンヤリと目を覚ましたなら目の前に、いつも焦がれている身体が無造作にあるから「ああ夢だな」と思って、夢だからこそ大胆に触って頬擦りして。覚醒している相手の悶絶には、気付かなければ良い