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自分に自信がない人を言葉で態度で甘やかして依存させていく柔らかな束縛に惹かれます。毎日毎日「君は正しい」「優しいんだね」「一番可愛い」と甘い言葉を囁いて、もたれかかってくる身体を抱きとめて撫でて、「君がいないと生きていけない」と呟かれてひそかに笑っているような愛が仄暗くて好きです
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「ものを食べる時の姿は、ベッドでの振る舞いと共通している」という俗説があるそうですね。いつも品よく取り澄ましている人が、食べ物を前にした途端に目を輝かせて、口いっぱいに頬張っては次々に飲み込んでいくものだから、俗説が頭によぎって。「意外と欲深いのかな」と熱が上がってしまったら良い
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相手の声を好きになる展開は、艶めいていて素敵です。従いたくないのにその声には抵抗が出来なくて、囁かれたら耳から全身に熱が回って、1人でいる時も声が蘇って恋心を実感する人は可愛らしいです。相手に「名前を呼んで」と頼んで、望み通りに名前を呼ばれたら幸せそうに笑って欲しいです
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「ホクロは、前世で愛する人につけられたキスの名残り」という伝承があるそうですね。ホクロの多い相手の肌に、知らない人の影を感じて嫉妬して、「上書きさせて」と口にして。身体中に散らばるホクロひとつひとつに、じっとり口付けて。「前世でも君がつけたのかもしれないのに」と笑われたなら良い
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「ついつい名前を呼んでしまう人には、潜在的な好意を抱いている」との説があるそうですね。名前を呼んだなら応えてくれることに喜びを感じるから、不必要な時でも繰り返してしまって。「いつもいっぱい名前呼んでくるよね」と笑われて初めて、自分がどれだけ相手を必要としているかを実感したなら良い
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ハグには脳内麻薬の効果があって、ハグをするとストレスが減るって素敵な説ですよね。落ち込んでふさいでいる相手をふわり抱きしめて、耳に「ハグをするとね、嫌なこと忘れちゃうんだって。こうしててあげるからもう平気だよ」と囁けば、相手は「うん」と言うなりほたほた涙を溢れさせてしまえば優しい
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相手の声に惹かれてやまないため、その声に弱くなってしまう人が、いじらしいです。「ダメ」と突き放せば突き放すほど距離を縮められて、耳に口付けられて、「ダメ?」と問いかけられて。もう一度跳ねのけようとしたのに「いいって言って」と囁かれたら鼓膜から毒が回って、気付けば流されていれば良い
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相手を興奮させるためのキスも良いですが、相手を落ち着かせるためにするキスも素敵ですよね。「怖い」とぐずる唇にあやすようなキスをして「大丈夫だから…ね?」と頭を軽く撫でて。大人しくなった相手に「もう大丈夫?怖くなくなった?」と尋ねて頷かれたら、「良かった」ともう一度、キスしてほしい
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愛し合う2人がいたとして、相手に「君がいないと生きていけない」と軽々しく言ってしまえる側は生命力が案外強くて、相手がいなくても生きていける人間だけれど、「君がいなくても平気」と笑う側は実は脆くて、相手がいなくなったら日に日にやせ衰えていく人間だという組み合わせが、仄暗くて好きです
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片方が喫煙者のCPのなにがいいかって、もし2人が別れたり離れたり死別したりした時、残された非喫煙者がその煙草の匂いを嗅ぐ度に喫煙者を思い出し、胸を締め付けられるところです。思わず感傷に流され買って一本口にすれば苦さに顔を顰めた後「キスするとこんな味がしたな」と思い出して欲しいです
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褒め言葉でぐずぐずに甘やかす姿に胸を掴まれます。「可愛いね」と言われて目をそらして「別に…全然可愛くなんてないから」と逃げようとしたら、手を掴まれて目を合わせられて「可愛いよ。凄く可愛い。なんで言わせてくれないの?」と言われてしまうので、真っ赤になって言葉を失ってしまう人が可愛い
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相手に好き好き大好きと日々人前で告白する人と、告白を「やめろ」と日々切り捨てる人がいて、周囲は切ない片思いだとからかったりしているが、実は告白している側は恋愛感情は抱いていないのに対し告白されている側は恋愛感情を抱いていて、切ない片思いの矢印の真相が違うという関係性に惹かれます
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背の高い人こそ、相手に頭を撫でられてほしいです。自分はいつも周囲を見下ろす側だったから、「かがんで」と言われて頭頂部をさらしただけで弱味を見せているような気分になって。上から降ってきた柔らかい指の感覚が不思議に思えて、撫でられるうちに「ダメにされそう」と本能的に感じてしまえば良い
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自分は相手の悪口を散々言うが、他人が悪口を言おうものなら怒って「あいつのなにを知ってる」と言い出す、その理不尽な言動に隠された、「あいつの悪口を言っていいのはあいつのことを知っている俺だけ」というむき出しの独占欲とぎらついた優越感はたまらないですよね。不恰好な愛情表現が愛しいです
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食事の好みが違った2人が、何度も食卓を囲む内に影響を受け、舌が相手好みへ近づいていくというのも、相手によって身体が作り変えられてしまったことに他ならなず、色っぽくて好きです。「これ食べられなかったよね」と尋ねたら「あいつが好きだから慣れた」と返された人は、2人の関係を察して欲しい
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媚薬ネタならば、媚薬を入れた飲み物を置いて、相手に「これ媚薬が入ってるんだ」と笑いかけてから「飲んで欲しい?」と尋ねるのが好きですね。相手がごくりと唾を飲み込んでおそるおそる頷いたら「素直ないい子」と褒めてから一気に飲み干して「付き合ってくれるよね」と目の前の手に指を絡めたら良い
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「つらい時に大粒の涙を流せる人は、愛された過去を持つ人」という説がありますよね。ポロポロと真珠のような涙を流して「側にいて、慰めて」と素直に口にする相手を見て、助けてあげたいという慈悲の心と同時に「自分とこの人は違うんだな」という認識が生まれてしまって苦しくなる、歪んだ人が愛しい
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誰にも彼にも「好き」と愛を振りまく人間が、たった一人の人間に対して笑顔で言い放つ「嫌い」には、他の「好き」よりよっぽど、重くてねじれて暗くて激しい愛が詰まっていそうで、深読みしたくなってしまいます。「あの人をどう思う?」と聞かれて、残酷な愉悦を感じながら「嫌い」と口にして欲しい
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1月27日は求婚の日ですね。幼い頃「大きくなったら結婚しよう」「うん」と恥ずかしげに笑いあった2人がいて、けれど1人はもう忘れたかのように普通に接しているから、もう1人ばかり遠い日を思い出しては「時効になったのかな」と軽い左手薬指を見つめている、切なくこじれたプロポーズが好きです
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夏祭りの季節ですね。浴衣を着つけながら素肌の白さに固まる関係や、花火が上がって周囲が空を見上げた瞬間キスをする関係や、カキ氷のシロップで染まった舌に目を奪われてしまう関係が眩しい季節です。記憶に焼きつくような夜を過ごして、翌日夢のようだったと胸ざわめかせながら思い返して欲しいです
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恋人になっても、まだ片思いの時の熱っぽい気持ちが抜けず、ふとした時にじーっと見つめてしまって「こんなに可愛い人が俺の恋人でいいのかな」や「世界一かっこいいと思うけど僕の恋人なんだ」と考えて喜びが込み上げてしまうのが可愛いです。「なに?」と聞かれたら「なんにも」としらを切ってほしい
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褒められない人生を送ってきた人が、相手の褒め言葉に少しずつ依存していくようになる過程が愛おしいです。初めは「いいこだね」と言われると眉を顰めていたのに、そのうち黙って撫でられるに任すようになって。ついには自分から、「頑張ったのに、今日は褒めてくれないの?」とねだるようになれば良い
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酔うと大胆になってしまう人は良い。付かず離れずの距離でいた相手とお酒を飲んだら、相手が杯を重ねて気付けば酔っ払っていて。「飲みすぎだ」と手からグラスを奪おうとしたら胸の中に飛び込まれて。「なぁ」と甘えた声で名前を呼ばれて。「お前いつ俺に”好き”って言ってくれるの」と言われてほしい
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「相手の容姿がどうしようもなくタイプ」な惚れ方は、弱味にもなってしまうから胸掴まれますね。怒りたいのに怒っていいはずなのに、大好きな顔に至近距離で見つめられると口が渇いて責める言葉が出なくなって「いいよ…」と許してしまい、後々「あの顔はずるい」と真っ赤な顔で自問自答すれば愛らしい
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初めて抱きしめた時に、相手の華奢さに気が付いてしまう姿に惹かれます。「こんなに細いなんて。こんなに細くて1人で生きてきたなんて。今にも折れてしまいそうなのに、1人でどれだけ」と思考はどんどん膨らんで、回した腕は震えて、何も知らない相手に「強く抱きしめてくれないの?」と笑われれば良い