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素直じゃないところこそ可愛らしいと思っている関係が好きです。素直になれない相手が、触れると「馬鹿」や「鬱陶しい」と騒いできても怒らず思わず笑みが浮かんで「なにニヤニヤしてんだよ」と言われると「君は素直じゃないな~と思って」と返しながら「そういうとこ可愛いよね」と心中で呟いてほしい
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罪深いことだと2人に未来はないんだと知りながら、記憶喪失になった片思いの相手の空っぽの脳に「君は忘れてしまったけど、僕たちは恋人同士だったんだ」と偽りの記憶を注ぎ込んで、相手が「そう…なんだ」と微笑みかけてくれる今に泣きたいほど嬉しくなって嘘を重ねてしまう人は哀れで美しいですよね
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相手は自分にとってなにに近いか考えた時、お酒や煙草やお菓子など嗜好品が浮かんでしまう関係が好きです。なくても死んでしまうわけではないけれど、刺激的で魅力的で、一度知ってしまったら手放せなくなるような存在という考えが可愛い。中毒という言葉が浮かんで苦笑して欲しい
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誰にでも優しい相手だからこそ、「優しくされたい」ではなく「ひどくされたい」と感じてしまう人の、繊細な歪みに惹かれます。優しくされても喜べなくて、ふくれっ面になってしまって。「どうしたの?」と顔を覗き込まれたら「別に」と誤魔化して。「君の特別になりたいんだ」の本心を、飲み下せば良い
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まだ相手に触れるのも躊躇ってしまっているような初々しい2人が、「触っても…いいでしょうか」といちいち口で確認を取ってから触れる姿が好きです。「…いいよ。ギュッとして」と答えられたらおずおず手を回して、「もっと強く」とねだられたら力を込めて、「落ち着く」の声に心臓を高鳴らせてほしい
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肌が赤くなりやすい人は、甘美に映えますよね。軽い口付けを繰り返されただけで真っ赤に肌を上気させ、潤んだ唇で見つめてくる人に相手も我慢できなくなって。「今日はキスだけじゃ帰してあげるつもりないんだけど、キスだけでこんなに赤くなっていてどうするの?」と囁いて、ますます色付かせたら良い
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プライドが高い人が、「頑張ったね」の一言でグズグズに絆されていく姿が色めきます。自分に自信があるから、誰からの褒め言葉も必要としないし、他人に無遠慮に褒められると、失礼だと感じていた人が、気軽な「頑張ったね」の言葉に思考を奪い去られて。「もっと褒められたい」と浮かんでしまえば良い
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余裕があった人が、恋に狂って豊かさを失っていく様に惹かれます。なんでも自分自身で出来て、だから他人の手助けはいらないと突っぱねて生きてきた人が、相手の手の温かさを知ってしまって。今まではどうしていたか分からないほどにのめり込んで、「君がいないと生きていけない」としぼりだしたら良い
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しっかり者で隙を見せない相手だからこそ、「甘やかしたい」との欲を湧かせてしまう人が罪深いですね。つらいはずなのに、「大丈夫なの?」と聞いたら「大丈夫」とすぐに返して前を向くから、そのピンと張りつめた背を撫でて蕩かして、「大丈夫じゃなくていいよ」と言いたいと夢想してしまったなら良い
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肌を重ねる時に相手が見せてくる姿に、惹かれてしまう人がいじらしいですね。普段は落ち着いていて、声も視線も揺らぎない相手なのに、組み敷かれて見る瞳は欲にギラついていて、聞こえる声は熱に掠れていて。「こんな一面もあるんだ」と思えば、そんな姿を知れたことへの喜びが溢れてしまったなら良い
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人間は、世話を焼けば焼くほどに相手に愛着が生まれるものですよね。なにかれとなく面倒を見て、割りに合わないなとたまに思いながらも「ありがとう」の顔を見ると心が揺れてしまって。「一生こうして振り回されるんだろうな」と想像したら、なぜか「それも悪くない人生かもな」の感想が出たならば良い
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「私が世界で一番憎んでいるあなたは、私の世界で一番美しい」と考えている憎み愛には、心惹かれてしまいます。憎くて仕方ないのに美しさに惹かれる心は止められず、相手に屈服したいとも密かに願ってしまう、そんな屈折は甘美。憎み合っている2人にこそ、相手の美しさを感じ取っていて欲しいです
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常日頃は隠している内面が臆病で、相手が自分のことを大切に想っていると信じられない人がいじらしい。どれだけ笑顔を向けられてもどれほど言葉で褒められようとも、「この人はただ愛情深い人なだけなんだ」と言い聞かせてしまっていて。「愛してるよ」と口にされる度、泣き出したくなってしまえば良い
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「匂いの記憶は強くて、一瞬で記憶を呼び覚ませるもの」と言われていますよね。あやまちの一夜を過ごしてから「なかったことにしよう」と約束をして、自分としては割り切れているつもりだったのに、不意に近付かれた時に相手の匂いを吸い込んで。どんな風に触れられたかが肌に蘇って、硬直したなら良い
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肌を重ねている瞬間だけは、素直な一面を出してしまう人がいじらしいです。いつもは「好き」の一言も恥ずかしくて相手には言えないのに、熱が膨れ上がったなら頭が真っ白になってしまっていて。「好き?」と尋ねられたなら、「すき、だいすき」と繰り返してキツく身体を抱き寄せてしまったならば良い
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「バカ」という言葉は罵倒語のようでいて、どこか甘ったるい空気を持っていますね。いつもはペラペラうるさい人間が相手に追い詰められたら舌も頭も回らなくなって、掠れた声で精一杯「バカ」とだけ言い、嬉しそうな相手に「君も可愛いこと言うんだね」とキスの雨を降らされるのが可愛らしくて好きです
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自分より細い相手を、華奢なように思って慎重に触れてしまう人が、美しいですね。自らと比較すると細いだけで、一般的に華奢なわけではないのに、脆い細工のように思い込んでしまって、抱きしめるとなれば緊張して。「もっと強く抱きしめてよ」と率直にねだられても、力をこめるのは難しかったなら良い
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片思いの相手が優しいからこそ、その優しさに辛くなるジレンマを愛しています。「お前が好き」なんて軽く言ってくるものだから、「あなたの好きと僕の好きは全然違うんだ」と胸が苦しくなって、「なんであなたは優しいんだろう。もっと冷たくしてくれれば、あなたを諦められるのに」と唇を噛んでほしい
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海の日ですね。海に行った時、砂浜ではしゃいで遊ぶ2人も、パラソルの下で口喧嘩する2人も、夕焼け色の相手をカメラに収める2人も、波打ち際で未来の話をする2人も、水中で戯れにキスをする2人も、死ぬつもりで海中に足を進める2人もどれも等しく美しい。海は2人組のために存在する楽園です
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恋に淡白と思っていた人が、相手に恋をしておかくしくなっていく様が美しい。目を合わせるだけで胸が高鳴って、話をするだけで舌がもつれて、離れている間も頭を占めるのは相手ばかりで。「こんなになるつもりはなかったのになぁ」と自分自身に呆れつつも、出会わなければ良かったとは思えなければ良い
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自分の魅力を十二分に知りながら、相手にワガママを言う人は、抗いがたい魅力がありますよね。「お願い!」と笑ってみせて、「そうやって笑って頼めばなんでもきいてもらえると思ってない?」と呆れられても「うん、思ってるけど、違うの?」と返し、「…違わないのが悔しい」と屈服させてしまえば良い
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素直じゃない恋人への意地悪で、言葉にされるまで決定的な刺激を与えずいたぶるのが生々しくて好きです。熱い唇を首筋に押し当てて、耳朶をやわく噛んで、ボタンを1つ2つ外しながらのぞいた肌に指を這わせて。けれど熱を引きずり出された相手が「もう…」と呟いたら「もう、なに?」ととぼけたら良い
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「僕と幸せになりませんか?」という言葉は可愛くて素敵ですが、「僕と不幸になりませんか?」という言葉に惹かれます。幸福な人を自らの不幸まで引き摺り下ろそうとしているのか、同程度に幸福な人にする堕落への約束なのかで意味は変わりますが、どちらにせよ、待ち受ける運命の暗さが垣間見えて良い
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「君の前でだけ素でいられる」という一言は、普段は完全無欠と仰ぎ見られているような人にこそ、こっそりこぼして欲しい甘え文句です。こぼされた相手は、怠惰だったり弱気だったり、本当だったら知りたくなかったはずの相手の真の姿を知っているのは自分だけだとうっとり陶酔に浸って甘やかして欲しい
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好きで好きでしょうがなくて相手に構ってしまうという関係にも勿論愛を感じますが、嫌いで嫌いで仕方ないから相手のことを四六時中考えて顔を見るとなにか言わずにいられないという関係にも艶なるものを感じますし、その異質な執着を愛と呼びたくなります。好きの反対は無関心とはよく言ったものですね