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独占欲が強い人が、相手の身体に歯形をつけるのが危うくて甘美です。普段は抑え込んでいるのに、熱に支配された瞬間に目の前の肌が輝いて見えて気付いたら歯を立てていて。柔らかな弾力の後に刻まれた跡にゾクゾクした幸福を覚えて。「この跡が消えなければいいのに」と、歪な願いを持ってしまえば良い
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他の人とは違う呼び方をする、その些細な独占欲の示し方に恋を見てしまいます。相手が呼ばれたことのないあだ名をつけて人前でも牽制するように何度も呼び、最初は嫌がっていた相手が反射的に反応するようになったらふわり笑って「このまま僕のものになってくれればいいのに」と内心思っていたら愛しい
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潜在的に自分が嫌いだから自虐的な行動ばかり繰り返して、「自分を大切にして」と諭される度に自嘲的に笑っていた人が、馬鹿がつくほど真っ直ぐな相手に「君が自分を大切にできないなら僕が君を大切にする」と生涯かけた大告白されて、罵りたいのに思わず泣く場面が嫌いな人はこの世にいないでしょうね
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「弱っている姿を見せる」ことが、愛情表現になっている人が、愛おしいですね。弱い人間だと思われることを嫌って、どんなことがあっても歯を食いしばって表に出さない人が、相手の前でだけ「つかれた」と素直に口にして。問いただすでもなく「そっか」と受け止めてくれることに、泣きたくなれば良い
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「おいで」と相手を呼び寄せる姿には包容力を見てしまいます。疲れた様子の大切な人を自分の身体でくるんで、愛をたっぷりと注いで、またいつもの笑顔を見せて欲しくて、柔らかな声で名前を呼んで「おいで」と腕を広げて。倒れこむように腕の中に現れた身体に「お疲れ様」とキスを落としてあげれば良い
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相手に無理に好きなとこを挙げさせられることになり、逃げるつもりで「顔」と答えたら「いつも眺めてくるもんね」と笑われ、「声」と答えたら「囁かれると弱いよね」と囁かれ、「手」と答えたら「そんなに君と違う…?」と手を重ねられて。もう逃げ道も何もなく混乱する、素直になれない人が見たいです
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生まれつき策士の人間が、恋人の前ではいつも以上にだらしなく見せかけて世話焼いてもらって「あなたがいないとなんにも出来ない」と繰り返すので、恋人もだんだん「この人は自分がいないとなんにも出来ないんだ」と刷り込まれて、相手を案じるばかりに離れられなくなる依存関係が、薄暗くて好きです
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耳の裏は、その人の匂いが一番する場所だと言いますよね。相手の匂いが好きな人が、いつも耳の裏に鼻を寄せてから唇を落として。最初は「や、なんでそんなとこ…」と恥ずかしがっていた相手も次第に受け入れるようになるも、どんどん耳が弱くなって、キスされると赤い顔でか弱く震えるようになれば良い
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相互救済関係は世の真理。相手のおかげで救われたと、恩にも近い愛を感じている人が、実は自分の存在で相手を救ってもいたという関係は、強く気高く美しいです。この世の2人組の片割れは、相手に出会って運命を好転させて欲しいし、相手の人生に光を射し込ませていて欲しい
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相手との時間が幸せであればあるほど、「もしこの人を失ったら」と考えてしまう人の寂しさに惹かれます。感情が溢れてしまった夜は不器用に抱きついて、「ずっと好きでいてくれる?」と小さく尋ねて。「ずっと好きでいるよ」と返されただけで涙がこぼれて、「失ったら生きていけない」と実感すれば良い
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両思いなはずなのに、片想いな気分になってしまう人が、切なくも可愛らしいですね。「恋人」の名前がついたのに、好きと口にするのは自分ばかりでへんに嫉妬するのも自分ばかりでフッとした時に「ほんとに好きでいてもらえるのかな」とよぎって。片想いの時よりもねじれた感情を、抱いてしまえば良い
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尾崎紅葉と泉鏡花は「稀有の師弟」と呼ばれるほど結びつきが強く、鏡花は他の弟子に引かれるほど従順で可愛がられ、芸者とできたことが露見した際に「俺を捨てるか女を捨てるか。さあ、どっちだ」と紅葉に迫られて「女を捨てます先生」と答えて実際に捨て、その罪のため紅葉から「折檻」されたから凄い
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壁ドンをされた時に身が竦んで目を潤ませてしまう人も良いけれど、壁ドンをされた時に相手の震える腕をちらりと見た後に強張る相手の顔をうっとり引き寄せ「こんなことしなくっても君のものになってあげるよ」と囁いて、怯んだ相手の腕から素早く抜け出す策士が好きなので積極的に推していきたいです
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9月3日はベッドの日ですね。朝目覚ましどおりに目を明けたのに、相手が背後から自分を抱きしめたまま眠っていてすり抜けようと身動ぎしても離してくれる気配がないから、動いて起こしてしまうのも忍びなく「…しょうがないな」と甘い溜息吐いて、また幸せにまどろんでしまうダメな人がいじらしいです
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頭を撫でる行為は一見穏やかですが、危うい上下関係と見ることも可能ですね。撫でる側は、自分より弱く見える相手がいじらしいと庇護欲そそられて「偉いね」と撫でて、撫でられる側は、自分より強く見える相手に認めてもらえたと承認欲求満たされて頬を染める。共依存の2人にこそ頭を撫でて欲しいです
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キスマークや爪痕は、残す過程も素敵ですが、残された後の話も浪漫がありますね。跡を残した人が謝ると残された人が笑って「いいよ。君に縛られてる気がするから」と答える話や、残された人が一人で消えかかった跡をなぞり「一生消えなければいいのに」と呟く話は、重苦しい愛が見え隠れして惹かれます
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「名前を呼ばれると快楽物質が分泌される」との説があるそうですね。相手がいつも気軽に名前を呼んでくる人だから、最初は馴れ馴れしくて嫌だなと思ったはずなのに、次第に呼ばれると喜びを隠せず返事をしている自分がいて。「もっと呼んでほしい」と思った時にはもう、無我夢中になっていたならば良い
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人間は甘いものを食べると多幸感を得るため、「甘い食べ物を共有しあうと相手との距離を縮めることができる」という説があるそうですね。甘さを舌に感じるとそれだけで幸せだけれどさらに幸せになりたいと本能的に感じてしまって、「一緒に食べようよ」と愛する人をいつも誘ってしまっていたなら良い
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独占欲の表れであるキスマークや噛み跡を付けられて、うっとりとしてしまう病んだ人に惹かれます。毎日つけられた跡をそっとなぞって、「あの人のものだって実感できて嬉しいな」と笑って、触るだけで付けられた瞬間のピリピリした痛みが蘇る気がして、次第に跡が薄くなっていくことを残念に思えば良い
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文句を言いつつ、だらしない人の面倒を見る世話焼きな人も好きです。面倒見つつ「こんなんじゃ1人で生きていけませんよ」と嫌味を言ったら「1人で生きていくつもりないもの」としれっと返され、抱き寄せられて「君がずっといてくれるでしょ?」と微笑まれるので、文句の一つも出てこなくなったら素敵
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「君の好きにしていいよ」と言葉にされた時に、噛み付くように口付けるでもなく荒々しく組み敷くのでもなく、優しく抱きしめて甘い愛の言葉を囁く人が素敵です。無茶苦茶にされずに焦った相手に「な、なにしてるの」と咎められても平然と、「好きにしてるんだよ。大人しく受け入れて」と受け流せば良い
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花火大会に出かける2人も良いですが、花火大会に出かけて知り合いに囃されるのも嫌だから、お酒飲みつつベランダから小さな花火を見上げる2人も良いですね。人目がないのを良いことに遠慮なく触れてくる手を拒まずに、「来年は屋台だけ行こうよ」「面倒じゃない?」とかくだらない会話していて欲しい
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色素が薄いために興奮したり高揚したりすると瞳の色まで変化してしまう人には耽美さがありますよね。相手に触れられて血の巡りが早くなったと思ったら顔を覗きこまれて「瞳の色の変わったあなたを見てると興奮します」と微笑まれるから恥ずかしくて、目を覆って「見ないで」と小さく呟けば悩ましいです
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背後から抱きしめられ首筋に顔を埋められて「君の匂いがして落ち着く」と深呼吸される場面は官能に見えますね。された側は弱い抵抗をする内にどんどん密着する形になり首が赤く染まっていくのをさらしても、好きにさせておきつつボソッと「あなたの匂いがするからこっちは落ち着かない」と呟いても素敵
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体格差のある恋人達は、艶めいた空気を放ちますよね。体格の優れた側が体格の劣る側を抱きしめた際、劣る側は笑って「君に包み込まれてるみたいで安心する」と甘い言葉をこぼすけれど、優れた側は自分が力を込めたならこの身体は折れてしまうのではと心配して柔らかに腕を回すことしかできなければ良い