2201
相手と離れて初めて、自分がどれだけ想っているかを突きつけられる人がいじらしい。普段は強気で1人で生きていけると自信を持っていた人が、離れた瞬間に心に空白を感じてしまって。顔が浮かんでは離れなくて何をする気も起きなくて、「知りたくなかったな」と自分の弱さを嫌と言うほど実感したら良い
2202
独占欲が強い人が、相手の身体に歯形をつけるのが危うくて甘美です。普段は抑え込んでいるのに、熱に支配された瞬間に目の前の肌が輝いて見えて気付いたら歯を立てていて。柔らかな弾力の後に刻まれた跡にゾクゾクした幸福を覚えて。「この跡が消えなければいいのに」と、歪な願いを持ってしまえば良い
2203
相手から刻まれた所有の証を、ひそかに嬉しいと思ってしまう人が美しいです。1人きりで肌を見たら、赤や黒の跡が散らばっているから脳裏に、刻まれた瞬間がじんわり蘇って。「本当に独占欲が強いんだから」と撫でているうち愛おしく思えてきて、自分だって歪んでいて似た者同士だと実感したなら良い
2204
相手を好きになって、相手の美しさを実感する瞬間が甘美です。それまでは特別、容姿をどうとは思っていなかったのに、惹かれていくにしたがって「美しいな」と目を向けるようになって。気付けば「どうして、この人の美しさを知らずにいれたのだろう」と悩む自分がいて、その理由は分からずにいれば良い
2205
胸に耳を当てて、心音を聞く姿が耽美です。相手が抱きついてきて心臓の上に重なるように耳を置いて「ドキドキしてるね」とからかってくるものだから、ますます心拍数が跳ね上がるのが分かって。「そんなことされたら誰でもそうなりますよ」と返しながら、相手へ直情的な自らの身体に呆れてしまえば良い
2206
相手と離れる想像をふとした人が、自分がどれほど侵食されているのかを知るのが甘美。「この人と別れたら」と思えば、それだけで胸が痛んで、二度と恋なんて出来なくてただ面影を追っては嘆くだけになるだろうなと分かって。「最後の恋にするつもりはなかったんだけどなぁ」とひっそり自嘲したなら良い
2207
過去のトラウマから他人を好きになることを恐れている人が、ゆっくりと溶かされていくのが美しい。自分の状況を口にしても、相手が微笑んで「大丈夫だよ。無理に好きになる必要なんてないよ」と言われるから一瞬揺らいでしまうのが分かって。「待っててくれる?」とずるいと知りながら尋ねたなら良い
2208
「いい子だね」と相手を褒める姿は甘美です。相手が言うことを聞いた時に、名前を呼んで柔らかな声で口にして差し出された頭を撫でて。「これからもちゃんといい子でいるんだよ」と重ねて。従順な「はい」のお返事に、もう相手は自分の褒め言葉なしでは生きていけないことを実感して微笑んだなら良い
2209
「悪い子だね」と相手を叱る姿は耽美です。相手が言いつけに背いた時に、罪状を並びあげて反抗的な目を見つめて溜息を吐いて。「悪い子、君は本当に悪い子だよ」と重ねて。そんな相手でも突き放すことは出来ず許してしまう自分の弱さを感じて、本当に悪いのは甘やかしてる自分だと実感したなら良い
2210
仕方ない事と頭では理解していても、「もっと早くに出会えていたら」と想像してしまう人がいじらしいです。今が幸せなのに、幸せだからこそ、相手を知らずにいた時間が無駄に思えてやるせなくて。「君と一緒に過ごすのには、人生は短すぎる」と溢して、「すごい口説き文句だね」と笑われてしまえば良い
2211
相手が自分以外を愛した瞬間があるのだと想像すると、胸がグツグツ煮えてしまう人が愛おしいです。過去は変えられないと知っているし、未来はともにあるのだから心配する必要はないと考えても、不満は消えなくて。「あなたの人生丸ごと欲しかったな」と甘えて「欲張りだね」とあやされてしまえば良い
2212
素直じゃないところが可愛いと、思ってしまう恋の形が魅力的。「好き?」と尋ねると聞こえないフリをしてそっぽを向いて、重ねると「悪趣味」と拗ねてきて、最後に尋ねると「嫌い、ではない」としぼりだしてくる相手を見て。この、懐いているのに近寄ってきてはくれないとこが好きだなと思い知れば良い
2213
素直な相手だからこそ、ワガママを言ってほしいと葛藤してしまう人がいじらしい。時間の都合がつけられなくても「大丈夫だよ」と笑って、他の人と過ごす時間があっても「気にしてないよ」と言ってきて、自分から求めてこない相手だから。「もっとかき乱して」とこちらがワガママ言って困らせたなら良い
2214
「大丈夫だよ」の一言で、相手の心を解いてしまう人が愛おしいです。気分が落ち込んで前を見ることが出来なくて項垂れていた時、抱きしめられて背を撫でられて「大丈夫」と口にされて。言葉自体にはなんの効力もないと分かっているから「大丈夫ってなにが」と返しながらも、軽くなった心を感じれば良い
2215
相手の身体をなぞって戯れるのが魅力的。構ってくれないのが面白くなくて、そっぽを向かれている相手をこちらに向かせたくて、そっと近づいて輪郭に触れて。ぴくりと反応してくれたことが嬉しくて、スルスルと指でたどって、「痩せた?」とからかってみて。「悪趣味」とたまらなそうな声を聞けば良い
2216
初めて触れた時に、相手の身体つきを実感してしまうのが艶めかしい。それまでは見ているだけだった身体に抱きつかれて、瞬間にその華奢さを知って。「こんなに細かったっけ」と思えば焦りが生まれて、キツく腕を回したら壊してしまうような気がして。「どうしたの」と尋ねてくる顔を見つめたなら良い
2217
肌を重ねてから、相手を見ているふとした時にその瞬間が蘇ってしまう人が艶めかしい。気付いたら視線で追いかけていて、唇を捕らえてしまっていて。「あの唇が」と思えば脳裏に求めた瞬間がよぎって、柔らかさまで思い出してしまうから。「馬鹿め」と思いながらも脈が早くなるのを止められなければ良い
2218
肌を重ねた2人が、夜道に出かける姿がいじらしい。「お腹すいたね」と微笑む顔を見ていたら、胸の奥がカッと焦げ付くのが分かるから目をそらして。「手繋いでくれないの」の声は聞こえないフリをして足を早めて。「今さらなんでこんなことで恥ずかしいんだろう」とはやる心臓を抑えられなければ良い
2219
「僕でいいのに」の一言を胸の奥に封じ込めている片想いの形に惹かれます。相手から恋人の愚痴を聞かされるたびに、汗がじわりと湧いて頭が白く焼けて。「僕だったら君にそんな思いは絶対にさせないのに」と強く思って。「僕にしたら?」の言葉が今日もせり上がってきたのに、今日も飲み下したなら良い
2220
首にするキスは欲望の香りがして甘美。「口はダメ」と相手が嫌がるから「それ以外ならいいの?」と尋ねて、頷いたのを確認するなり引き寄せて。唇を首に落として、なぞるように繰り返して、肌がじんわりと熱を持っていくことが分かるから笑って。「さっきはいいって言ったよね」の一言で封じたなら良い
2221
足にするキスは背徳の香りがして耽美。足首を手で捕らえてくるぶしを指で撫でて、くすぐったそうに身をよじる身体に沈みこんで。骨の固さが残る部位から肉の柔らかさが残る部位まで口付けて。「汚いから」と躊躇う相手に「君は爪先まで綺麗だよ」と告げて、嘘はないことをさらに行動でしめしたなら良い
2222
傷跡や火傷跡など、本人が否定している跡を肯定する姿が美しい。「いいものじゃないから」と相手が見られることを躊躇った箇所に優しく触れて「なんで隠そうとするの?」と尋ねて。「汚いから」の声に「綺麗だよ」と真っ直ぐに返して。唇で触れて舌でなぞって「君は綺麗だ」と心の奥まで触れたなら良い
2223
大切にするあまりに触れることすら躊躇ってしまう人が愛おしい。自分を汚れた存在だと思っているから、美しい身体に触れたらそのまま穢してしまう気がして、目が合っても逃れてしまって。「許されるわけがない」と自分で自分に言い聞かせて。「どうして触れてくれないの?」の言葉を引き出したなら良い
2224
寝顔を眺める瞬間はロマンティックですね。いつもは焦がれるあまり視線を向けることすら躊躇ってしまう人が、相手が眠りについているためにそっと見つめて。無防備な寝顔に覚えたことのないときめきを知って、「綺麗だな」と無意識のうちにふと呟いて、この瞬間をとどめておきたいと感じてしまえば良い
2225
相手を眠りから起こす瞬間には夢が詰まっていますね。「起きて」と声をかけて、身体をゆさぶって、名前を呼んで、髪を梳いて。ようやく目を開けた相手が、意識が追いつかずじっと眺めてくるものだからいじらしさを覚えて。「そんなに可愛い顔するなら今度からキスで起こすよ」とからかってしまえば良い