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「君の初恋の相手でありたい」「君に初めて”愛してる”と告げた相手でありたい」「君に初めてキスを教えた相手でありたい」と、醜い思考だと分かりながらも相手の全ての初めての存在でありたい、そうすればきっと相手は自分を永遠に忘れられないと欲望する、独占欲に縛られた恋する人は愚かで愛おしい
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「一目惚れなんてまやかしだ、相手を知らずに落ちる恋は偽物だ」とせせら笑っていた人が、ある人に出会った瞬間全身が固まって血が沸騰して目が離せなくなって瞬きすら忘れて「これこそ恋だ」と天啓を受けたように思い知るのがロマンティックで好きです。相手を知らない上での恋は奇跡の力を感じますね
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相手の顔だけが好きという関係は素敵。言動は論外なのに「顔だけなの?」と縋られると否定も忘れて見惚れたり、相手の顔を眺めてため息ついて「顔だけは完璧なのに」と呟くと「褒めてる?」とじゃれつかれてまたため息ついたり、中身が伴えば…と呆れながらも次第に相手の魅力に引きずり込まれれば良い
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恥ずかしいし悔しいから絶対口にはしないのだけれど、相手の顔が好みでたまらない人は可愛らしい。相手が見ていない時だけ焦がれる瞳を向けてこちらを向かれたら目をそらして、相手が寝ている場面に遭遇したらこっそり写真を撮って宝物のようになにかにつけて見返したりしている不器用な人は良いですね
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お互いにただの幼馴染としか思っていなかった間柄に、ある日突然恋が芽生えるのはロマンチック。よく知った相手の恋する顔は見るのが初めてで思わずときめいたり、昔は簡単に触れられた肌が隣にあるのに今は身体が動かなくて悔しくなったり、近かったはずの距離をまたじれったく縮めていく過程が愛しい
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普段は相手のことを積極的に馬鹿にしている人が、相手が他人から馬鹿にされているのを見た瞬間、猛然と怒る姿に夢を見ています。「お前を馬鹿にしていいのは俺だけだ」という傲慢な思考の裏に自覚なくして宿る「お前のことが分かるのは俺だけ」「お前は俺のものだ」というギラギラとした独占欲は美しい
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「お前は俺のものだ」と人前でも告げるから、傲慢な人だと周囲には見られているけれど実際は、相手が自分のもので自分が相手のものと思いつつも不安でつい口にする弱い人で、告げられるたび「そう」とだけ返す相手こそ自分たちのねじれた繋がりの永遠性を疑わない強さを持つ、倒錯した関係に惹かれます
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1人の孤独を感じたことはなかったのに、相手に出会って一度、2人でいることの甘さと優しさを教えられてから1人の孤独に耐えられなくなって常に2人でいたいと渇望するようになり「君は本当寂しがり屋だね」と自覚なく微笑まれて「あなたがそうしたんだ」と胸中で呟いている、寂しがり屋がいじらしい
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ものを食べさせる行為には耽美な空気が付きまといますよね。スプーンでスープを掬って飲ませてあげたら相手が口からこぼすから「悪い子」と指でぬぐって舐めさせたり、お互い赤い舌を出し合ってその上にお菓子を置き合って「甘いんだね」と笑い合ったり、生の行為なのに性に繋がって見えて危ういです
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血の味がするキスは過激さこそが眩くて素敵。無理に唇を重ねられたから舌を噛んだのに血生温いキスを続けられて味覚が記憶に焼き付いたり、怪我の手当の最中にキスをされて仄かな血の味に陶酔を覚えたり、唇の荒れている時にキスをされて「血の味がした」と笑われて恥ずかしくなったり、どれも甘美です
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恋愛に不慣れだから相手が恋の悩みを深くさせるためにわざと素っ気ない態度を取ってみたり待たせて焦らしていることが分からず「あの人は自分が嫌いなんだ」と思い込んでけれどますます想いを募らせていく人と、計画通りとばかりに笑みを深くする恋愛に慣れた人の組み合わせには浪漫がつまっていますね
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相手に恋愛に慣れた”大人”だと思ってほしいから、恋の駆け引きをして惑わせてみたいと頭では思うのに、実際相手を前にすると好きという気持ちが抑えきれるはずもなくて真っ赤に染まって声も震えてしまい、言葉なくして全身で「愛してる」を告げてしまう”子供”のように可愛らしい恋する人が愛おしい
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誰に対しても穏やかで常に笑っているような大人な人が、1人に対してだけは言葉も行動も常に乱暴ですぐ怒ったり拗ねたり子供じみた態度を露わにする”特別”さは良いですね。人前では固められた意識が、その人の前では知らず知らずの内にとかされて、無自覚に甘えてしまう裏表のある人は可愛らしいです
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「君の前でだけ素でいられる」という一言は、普段は完全無欠と仰ぎ見られているような人にこそ、こっそりこぼして欲しい甘え文句です。こぼされた相手は、怠惰だったり弱気だったり、本当だったら知りたくなかったはずの相手の真の姿を知っているのは自分だけだとうっとり陶酔に浸って甘やかして欲しい
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長男長女という、世話を焼くのが得意で甘えるのが下手な人と、末っ子という、甘えるのが得意で面倒見るのが下手な人達のカップルは様々な可能性がありますね。末っ子が長子に「僕を子供扱いしないでよ」と拗ねるように訴えても、長子が末っ子に甘えて「こんな姿兄弟には見せられないな」と呟いても素敵
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初恋に囚われ続けている人はいいですね。自分でも過去の記憶から早く解放されてしまいたいと思うのに「君が好き」と告げられたことのない愛を囁かれる夢を見続ける人や、過去と現在が倒錯して「君の顔は美しいね」とうっとり第三者に姿形を重ねて愛を告げる人は、初恋への憧れが歪みに繋がっていて素敵
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馬鹿な経験ばかり重ねてきた人が、初めて純粋な相手と真面目な恋をして「これが初恋だったら良かった。この人にすべての初めてを捧げたかった」と悔やむ姿が好きです。経験は多いのに、優しくされるのも優しくするのも慣れていなくて、何も知らない相手に「君はウブだね」と言われて泣きたくなれば良い
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「初恋はどんな人だった?」と相手が尋ねてくるのを無視すれば、相手の初恋の話を勝手にされその声がうっとり熱を帯びるのでますます悔しくなって「初恋は君だ」と言いそびれる、意地っ張りで愛の深い人に惹かれます。叶わぬ恋と呼ばれる初恋が叶い、相手に恋愛をいちから教えられる関係はロマンチック
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人にまともに優しくされた経験が無かったから、少し優しくされただけで焦がれる瞳を相手に向けるようになってしまい「この人は誰に対しても優しいんだ。勘違いするな」と自分に言い聞かせてはみても、優しくされるとその手を拒めなくて愛しさばかり募ってしまう悲しい人には抗いがたい魅力がありますね
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好きになりたくないから「優しくしないで」と相手が伸ばす手を拒絶する、不器用な人に惹かれます。「なんで?優しくさせて」と穏やかに問いかけられたら痛む胸を抱えて「そしたら君を好きになってしまう」とこっそり呟く素直になれない人が、素直に相手への恋心を認めるようになるまでを見守りたいです
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腕の中に相手を閉じ込めた時、あまりに相手の身体が小さくて細くて脆く感じられることに驚いて「このまま全身全霊で抱きしめたらこの身体は壊れてしまうかもしれない」と危うい考えが頭を過れば独占欲が満たされ満足して「もう…痛いよ」と声を上げられてしまう、体格差のある恋人達の仄暗さが好きです
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初めて一夜を共にした2人が一緒に朝食を囲むことになった際、互いに「あの手が…」と目の前の美しい指に苛まれたことを思い出して目が離せなくなったり「あの唇が…」と目の前のすました唇につけられた跡が熱く感じられてきたりして、ぐずぐず食べ物を口に運ぶようになってしまう姿が色めいて好きです
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相手を噛む行為には、獣じみた捕食本能や独占欲が垣間見えて惹かれます。肌を重ねる時以外でも、首の後ろを撫でるだけに見せながら「噛み付いたら綺麗な跡がつくかな」と囁いて相手を固まらせたり、相手の左手薬指に誓うように噛み付いて「痛い?なら忘れられなくなるね」と笑ったりするのが良いですね
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頭を撫でる行為は一見穏やかですが、危うい上下関係と見ることも可能ですね。撫でる側は、自分より弱く見える相手がいじらしいと庇護欲そそられて「偉いね」と撫でて、撫でられる側は、自分より強く見える相手に認めてもらえたと承認欲求満たされて頬を染める。共依存の2人にこそ頭を撫でて欲しいです
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2人でいる時は会話が少なくてポツポツとしか喋らないから周囲に恋人と知られることも少ないのだけれど、それは言葉で自分を相手に説明する時期はとうに過ぎて、もう何も口にしなくても相手の考えていること思っていることが分かるから会話が減っただけの、強い信頼と理解で結ばれた恋人達が気高いです