2401
相手と出会ったことを後悔はしているのに、出会わなかった人生は思い描けない人が、美しいです。グチャグチャな現状を顧みるに、「出会わなかったら違っただろうな」とは思いはするのに、出会わない人生を選べたとしてもきっと今を選んでしまって。「馬鹿だな」と自嘲したなら、目蓋が震えたなら良い
2402
2403
普段は強気でいる人が、体調を悪くして弱っている時に、相手に絆されるのがいじらしいですね。いつもなら「大丈夫?」と尋ねられたら「大丈夫だけど」とキツく返しているのに、頭が浮かされたならその声の持ち主が欲しくなって。「大丈夫じゃない」と素直に口にして、与えられる優しさに浸ったなら良い
2404
「消えない証を刻まれたい」と、歪んだ愛を抱えてしまう人がいじらしいです。キスマークをつけられても爪痕をつけられても香りを移されても、結局はすぐ消え去ってしまうから狂おしいばかりで。「どうしたら、あの人のモノだという跡を残してもらえるだろう」と、滑らかな身体を恨めしく思ったなら良い
2405
血の婚礼
百年の孤独
悪徳の栄え
美徳のよろめき
薔薇の血を流して
肩甲骨は翼のなごり
君の膵臓をたべたい
永遠も半ばを過ぎて
ここは退屈迎えに来て
恋なんて贅沢が私に落ちてくるのだろうか?
#本のときめきタイトル10選
2406
相手の言葉を封じるためにキスをする展開は、生々しいのに美しくて素敵です。「本当に私が好きなの?」や「どうして?」や「君なんて嫌いだよ」と、自分に不利なことを紡ぐ恋人の唇を封じて、続く言葉を閉じ込めて。相手はその行動をずるいと思いながらも、潤んだ瞳を向けることしか出来なかったら良い
2407
弱っている時に、相手の大切さを実感する人が、いじらしいですね。普段は付かず離れずの距離感でいるけれども、心身ともに弱ってしまった時は相手に隣にいてほしいと深く感じて。黙ってかたわらで髪を撫でてくれる姿に胸が締め付けられて、「この人のことが好きなんだな」と、改めて思い知ったなら良い
2408
許してはいけないと思いながら拒めないという流れに惹かれます。「やだ。お前なんて…」まで言ったのに「嫌いだ」とは言えなくて。そこにつけ込まれて、「俺のこと、もう嫌いになったの?」と抱き寄せられて小さな声で、「最初から好きなんかじゃない」と言いながら、腕の中からは逃げ出せないでほしい
2409
寝ている人にかすめるキスが、秘密めいた美しさを持ちますね。起きている時には見せない無防備さを、相手が見せているから、美しい寝顔を眺めているうちに「一度だけ」の夢が生まれて。震えながら顔を寄せて、一瞬だけ頬に唇を重ねて。「誰にも言えないな」と、自分だけの秘め事を持ってしまえば良い
2410
首の裏にするキスが、色めいていて魅惑的。熱い唇を首筋に当てられて、普段は自分で触ることが少ない場所だからこそ落ち着かなさが刺激に思えて、なんだか変だと身体が震えてしまって。唇を離された後も感触が生々しく残っていて、そっと自分の指で触っては、「またしてもらいたいかも」と考えたら良い
2411
友達から恋人になった2人が、距離を掴みかねる瞬間に惹かれます。友達の名前でいた時は気にせずに、ピッタリと距離を詰めていられたのに、恋人の名前になったならばいちいち意識してしまって、距離が近付くだけで顔が赤くなるのが分かって。「なんで今さら恥ずかしくなるんだよ」と混乱したならば良い
2412
今まで人に愛されたことが無かったから、初めて自分に「愛してる」と告げた人が見せる「愛」の歪さに気がつかない愛に無知な人は良い。「君がいないと死ぬ」と縋られることや、「君は僕を愛してるんだからなんでもしてくれるね?」と命令されることに怯えるどころか幸せを感じてしまう閉鎖感が甘美です
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「煙草の煙を顔に吹きかけるのは、ベッドへのお誘い」になる世界があるそうですね。相手の顔を見ているうちに見惚れて、この顔がどんな乱れ方をするのだろうと想像すれば落ち着きがなくなって煙草に手を伸ばして。顔を背けずに優しく吹きかけて、この意味が伝わることを心中で願ってしまったならば良い
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本日12月31日はシンデレラデー。0時になる時間を人々が最も気にする日ですね。謂れを知って、0時に近づく時計を見ながら恋人に「魔法は今夜も解けないよね」と囁けば恋人も「解けないからずっとここにいる」と笑うので目の前のやわい身体に触れて、長い夜を楽しもうとする2人組が愛おしい日です
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触りたがりで恋人の身体をいつも触ってしまう人が可愛らしいです。無意識のうちに手を伸ばしてしまって、意識して「ハグして」「膝枕して」とねだって、与えられた肌に甘えて。「いつもこうしてくるんだから」と言われたならば「こうしてないとダメなんだよ」と気軽に口にして、惑わせたならば良い
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幼馴染といえば、距離感の近い幼馴染の2人が、相手を意識していなかった時には「もう結婚しろよ」と周囲にからかわれると「そのうちね」と言った風に笑って返していたのに、ある日を境に互いを意識するようになり、「もう結婚しろよ」とからかわれた時に沈黙して視線を交わし合ってしまう姿に萌えます
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早蒸し暑い7月、恋人にひっつかれて「暑いからどけ」と威勢良く不平の声をあげていた人が、意思を持った指に触れられて熱を帯びた唇に素肌を這われるにいたって顔を腕で覆い隠し「だから暑いって言ってんのに…バカ」と熱っぽく掠れた声で抗議して、恋人に嬉しそうに笑われる季節ですね
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「私を愛さないあの人には価値がない」と狂気をつのらせるヤンデレも好きですが、「あの人に愛されない僕には価値がない」と思い詰めるヤンデレにも惹かれます。自信がないから他人から承認の形の愛情を注がれたくて、愛されるために息をして全身全霊で縋るヤンデレの、歪な生き様には引力があります
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体温の低い相手をあたためるのが甘ったるいです。不意に触れた指先があまりに冷たくて「冷え性なだけだから気にしないで」と説明されてもなぜだか心配になってしまって。自分があたためてあげようと格闘して、微笑んだ相手に「君は、身体も心もあたたかい人なんだね」と言われて、たまらなくなれば良い
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本当はしっかりしているのに、相手に面倒見てもらいたいがために子供っぽく振る舞う人の意地悪さは可愛らしいですね。「どうして何度教えても覚えない」と甘いため息相手につかれたら、食えない笑顔で「どうしてですかね?」と返しながら、内心「あなたが甘やかしてくれるからです」と答えていて欲しい
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しっかりとした相手だからこそ、「甘えられたい」と思ってしまう人がいじらしいです。人前では頼れる人間として振る舞っている人だから自分の前では、弱い姿を曝け出して、ありのままに「優しくして」とねだってほしいとの願望がふくらんで。「甘えてほしい」と自分こそが、おねだりをしてしまえば良い
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辛くても苦しくても、笑うことしか出来ない相手が狂おしい。悲しい話をしているのに淡々と言葉を紡いで、泣きごとも愚痴も言わずにただ笑って。相手が顔を歪めて「悲しい話をする時ぐらい悲しそうな顔をしろ」と怒ってくるから、「無理だよ」とまた笑って。代わりに泣く身体をそっと抱きしめたら良い
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上下関係のある2人がいて、目下は目上に敬語を使っているが、従順なのは言葉遣いだけで言葉の内容はからかったり虐めたりと容赦ない関係は良いですよね。目下が目上を構いたくてしょうがないのは勿論、目下が目上を特別扱いしていることも見て取れるから素敵です、敬語で軽口叩ける関係
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眠りと覚醒の淵でとろとろとしていたら相手がやって来た気配があって、どうやら何かすべきかを迷って何もしないことを決めたようだったので物足りなくて苛立って、手を伸ばして服の裾を掴み「…なにかしなよ」と小さく告げる話が好きですね。相手はちょっと黙ってから「起きてる時に言え」と返せば良い