午前の部が終了。3時間で30カ国が演説。 発言者リストでは、残り40カ国。米国やドイツ、中国やカナダなどが残る。今日中の採択は厳しそう。 ロシア寄りの対案を出し、各国を困惑させている南アはリストから名前が消えた。西側諸国とぎりぎりの交渉が続いている模様。 digital.asahi.com/articles/ASQ3N…
昼休憩中でも、南ア案をめぐってバトルが続く。 米大使「ロシアは安保理や総会で対案を出すことで国連の人道危機に対する行動をむしばもうとしている」 ロ次席「米国の同僚は陰謀論の促進がお気に入り。南アフリカは真実を知っている!」 「真実」という単語には気をつけるようにしています。
午後の部、開始。米国。 「目的も意味もなく、ウクライナ人、ロシア人の命がいくつ奪われるか、それを顧みることもなく、プーチン大統領によって引き起こされた暴力の1ヶ月。マリウポリでの行いは徹底的に調べられる。米政府はロシア軍がウクライナで戦争犯罪を犯したと評価。世界がその目撃者だ」
続・米国。 「ロシアの残虐行為を前に、決議案に棄権することは容認できない。この暴力を止めることができる唯一の人物、ウラジミール・プーチンに対して訴えるものだ。この決議案に賛成することは、戦争の終結に賛成することだ。安全な避難に賛成することだ。この人道危機は、人為的なものなのだ」
韓国。 「人口密集地での相次ぐ爆撃、砲撃は子どもたちの身体的、心理的な健康に、生涯にわたり苦痛を与えかねない。国際人道法の遵守、国際人権法、国際難民法の尊重を求める。ウクライナの平和を切実に求めているのは、ウクライナの人びとだけでなく、世界中の人びとだ」
スイス「スイスは中立国。ただ、中立は国際法の違反に直面してなお、沈黙を守ることを義務付けるものではない。ロシアの軍事侵攻を最も強い言葉で非難する」 アゼルバイジャン「民間人が犠牲を払い続けている。避難民も増加しており、人道状況は悪化している。安全な通行、民間人の保護、支援が重要」
グアテマラ「ウクライナとグアテマラは遠く離れているが、いかなる差別もなく保護する必要性があるという価値観で結ばれている。これ以上、子を失って悲しむ母親を出さないで」 パラグアイ「曖昧さのない呼びかけに支持を表明。賛成票が今日の関心事であり、いかなる検討事項もよりも優先されるべき」
スロバキア。 「ホロコーストを生き延びた紳士がロシアの砲撃で自宅を壊され、命を落とした(bit.ly/3itqdW)。ロシアのウクライナ侵攻の口実は非ナチ化。これほど偽善的であることはない」 難民25万人受け入れ。ウクライナを「親しい友人、善き隣人」と呼び、ロシアは「シニカルで野蛮」。
ギリシャ「事態が正常になったら、マリウポリの産科病院を再建する。この街を以前の状態に戻したい」 ガボン「人道的な側面を道具にすることは、戦死者に二重の罰を与えるようなものだ」 ずっと原稿を見ていると、響きづらい。
サウジアラビア「当事者間の外交、和平交渉への立ち返りが必要。湾岸諸国はすべての当事者と友好関係」。微妙な言い回し。ロシア名指しせず マーシャル諸島「総会は沈黙することも、弱腰に見えることも許されない。一丸となり、信念を持って行動しなければならない」。良い。花飾りがウクライナ色
ハンガリー。 「前の会合で、加盟国の圧倒的多数が支持して決議が採択された。国際社会からの強いメッセージだった。ロシアが始めた戦争は、数え切れない民間人の犠牲とインフラの大規模な破壊という被害をもたらした。ハンガリーは史上最大規模の人道支援活動を展開」 難民受け入れは32万人。
ミクロネシア「住民の苦しみは続いている。人道回廊は不可欠だが、合意された条件がくり返し破られている。紛争の根本的な原因、責任を明確にする必要性」 ウルグアイ「ロシアによるウクライナへの侵略により引き起こされた重大な人道危機について、国際社会が行動しなければならないと理解している」
コロンビア「私は紛争のもたらす結果を知っている国の出身です。対話と交渉が、破壊ではなく、構築のための唯一の方法であることを理解している」 東ティモール「この紛争は、国際人道法に対する明白な違反があり、子どもや女性、一般市民に大きな影響を及ぼしている。外交と対話による緊張緩和を」
決議案の主要な起草国・メキシコ「遺憾だが、人道状況の悪化は指数関数的にエスカレートしていく。決議案はウクライナの人々が受けるに値する最低限のもの」 アイルランド「世界のあらゆる紛争と同様に、罪のない一般市民が大きな代償を払っている。団結し、国連総会が一つの声を上げねばならない」
ドイツ。 「すでにウクライナ人口の4分の1が避難民になった。マリウポリは瓦礫と化し、墓地になるのだろうか。これがウクライナの未来なのだろうか。我々は弱い立場にある人びとを脅かす人道的大惨事に対応する義務がある。賛成票を投じるよう求める。子どもたちが友人や家族のもとに戻れるように」
ポルトガル。 「学校や病院、インフラ施設、一般市民への無差別攻撃はやめなければいけない。ロシアに対し、国際人道法を完全に遵守するよう求める。ウクライナと連隊。国内避難民、難民の急増を憂慮。隣国には感謝。ポルトガルは紛争開始以来、すでに2万人超のウクライナ難民を受け入れた」
物議をかもす決議案を出した南アフリカ。 「ウクライナの人道状況に深い憂慮。南アは対話や交渉が最も困難な分断を乗り越える最も持続可能な方法だと信じている。政治的、戦略的問題は議論されるべきだが、人道状況に焦点を当てた決議案という文脈では議論されるべきではない」 よくわからない。
場所は移って安保理。ロシア提出の「人道」決議案について投票。ロシアの責任には当然触れていません。 賛成-ロシア、中国 反対-なし 棄権-ほか13カ国 結果、廃案に。ロシアにとっては「私たちは配慮している」という口実づくりなので、これで問題ありません。安保理を再び悪用した、とも言えます。
戻って国連総会に。 ベトナム「多くの人が昨日までのような普通の生活が戻ってくることを予見できなくなった」 ロシア名指しせず モルドバ「難民37万人のうち、10万人が我々の保護下にある。絶対多数は女性、高齢者、子ども」 人口あたりでは最大の難民受け入れ国。周辺国に感謝
アルゼンチン「まず停戦から始めなければいけない。国際関係における法の優位性、国連憲章の遵守を守らなければ、平和な世界はありえない」 ペルー「停戦とは、暴力の停止を意味する。当面の措置として、紛争を終わらせるための外交交渉の継続を求める。国際人道法は、紛争に至る動機は関係ない」
キリバス「この4週間、ウクライナで行われている戦争の映像を見て、とても悲しい。とても苦しい。ふつうの暮らしを楽しむことが難しいと感じる」。その通り ルーマニア「モルドバの難民受け入れは限界に達している。来月、独仏とモルドバ支援のための国際会議を開く」。支援する国の支援、大事です
スリランカ「周りを見渡せば、そこには混沌が広がっている。人類の存在を脅かすような問題の解決に、緊急性を持っていないように見える」 キプロス「この無分別な戦争、そして恐ろしい人道的結果に反対の声をあげ、避難民が故郷に戻れるよう、即時停戦を希望する」
アンドラ「この1ヶ月、我々は戦争の恐ろしさ、数百万人の苦しみ、そして未来の破壊を目の当たりにした。世界経済や食料にも影響が出ている」 ジャマイカ「グローバルなルールに基づく多国間システムの維持は、ジャマイカのような小さな発展途上国にとって必要不可欠。深刻な脅威にさらされている」
マルタ。 「泣きながら安全な場所に向かうひとり旅の子ども、冬の寒さと闘いながら逃げる高齢者、担架に乗せられる妊婦。そうした姿が、記憶に残っている。マリウポリは絶望的な状況だ。街が灰になった。ウクライナはすでに究極の代償を支払っている。国連憲章、国際人道法に賛成票を投じよう」
国連総会の緊急特別会合、中断。6時間で62カ国。 決議案は明日、採決される予定です。 「ウクライナ危機で国連は何をやってんだ」と思う方がいるかもしれません。ぜひ、小国であるアルバニア大使のインタビューを読んでみてください。それぞれの立場で踏ん張っています。 asahi.com/articles/ASQ3Q…