ハンガリー。難民が多く入ってきています。 「侵略の間、援助や避難所を必要とする難民を受け入れる準備ができており、完全にそれらを動員している。戦争から逃れてきたすべての人々を、いかなる制限もなく、人種、民族、宗教、国籍による差別もなく、入国を許可してきた。差別は徹底的に調査する」
マルタ。 「国連の基盤は、我々全員が合意、依存している国家の主権と独立の原則にある。拒否権を行使したのが、まさに侵略者であるという事実は穏やかではない。力が正しいのだと、我々はそんな状況は決して受け入れない」 怒りがうかがえる。
マレーシア。 「全ての当事者の安全保障状の懸念を理解している。全ての当事者に自制を求め、緊張が高まらないよう具体的な措置を講じ、対話を追い求めるよう求める」 ロシア名指しせず。中国にかなり近い色合いの演説。ただ、国連憲章の尊重と国際平和のために、投票では賛成を投じるという。
クウェート。 「痛ましい経験を持つ小国として武力による威嚇、その行使による国家間関係を断固として拒否する。ウクライナの領土保全、独立の主権に対する支持をあらためて表明したい」 イラク・フセイン政権による侵攻を受け、湾岸戦争につながっていきます。
マラウィ。 「平和的解決への支持を表明する。コロナ危機の中ではなおさらだ。気候変動もあった。世界的な紛争による仁宗的、社会的、経済的、政治的な被害の甚大さをわかっているはずです。それが、さらに最大限まで大きくなってはいけません」
マーシャル諸島。 「小さくても、大きくても、私たちは基本的人権と法の支配を守るために、連帯しなければならない。人口は少なくても、声を大きくすることができる。国連は私たちの主要なプラットフォームだ」 "Ukraine, You have a friend in Marshall Islands. You're not alone. Remain strong."
イスラエル。 「イスラエルは、ロシアともウクライナとも、長い間良好な関係を保っている。必要があれば、外交努力に貢献する用意がある」 さらに、預言者イザヤを引用。 「国は国に向かいて剣をあげず、もはや戦いのことを学ばざるべし」
午前中のセッションが終わりました。 これまで77人。ロシア擁護はシリア、キューバのみ。 会合の間にも、いろんな動きがありました。世界の特派員、東京が、24時間体制で速報更新に当たっています。 私も国連総会を見ながら、ジャマイカ大使の話を書きました。 digital.asahi.com/articles/ASQ2X…
午後セッション。ここから主要国のみ。韓国。 「私の国が存在しているのは、設立当時の国連の人びとが、理由もなく苦しんでいる無辜の人びとの命の危機に、すぐさま立ち上がったからだ。私たちが声を一つに団結すれば、この組織に何ができるかの証左だ。ウクライナの状況は、遠い国の悲劇ではない」
ベネズエラ。 「NATOへの東欧への拡大は、ウクライナの国家的危機に脅威を加えることになった。ロシアの安全保障を破壊するものだった。NATOのような軍事ブロックが無制限に拡大し、他地域の安全保障を脅かしてはならない」 ロシア支持はシリア、キューバに続き3カ国目。
ドイツは外相が演説。 「投票は、ミアについてです」 爆弾やミサイルから身を守るため、シェルターで生まれた女の子の名前。 「私たちの子どもの未来、私たちが選択する未来についての投票なんです」(続
続・ドイツ外相。 あまりにも良いので原文を。 "Now, we all have to choose between peace and aggression, between justice and the will of the strongest, between taking action and turning a blind eye" 会場からも拍手が漏れる。
なんと北朝鮮も演説。当初リストには入っておらず。 「ウクライナの状況の根源にあるのは、米国と西側の覇権的な政策にある。イラクやアフガニスタン、リビアで、米国と西側が過去に、主権と領土保全を侵害したことを覚えている」 米国憎しが前面に。ロシア支持は4カ国目。
国連総会の緊急特別会合は、日本時間午前8時半まで。 発言者は2日間で100人を超えました。 私は国連で手一杯ですが、各地の特派員、日本国内の記者、編集者らが、戦況や各地の動きを更新しています。 こういう状況なので、正確な情報を早く、届けることを心がけています。 asahi.com/articles/ASQ32…
EU、ジュネーブ代表部による「その後」。ラブロフ外相の発言時に離席したのは「連帯のしるし」。数えると、100人以上いる。 「ロシアが積極的に虚偽情報や虚偽を広めている間、黙って見ているわけにはいかない」 目に見える形で、厳しい姿勢を示そうとする試み。 twitter.com/EU_UNGeneva/st…
国連総会の緊急特別会合、まもなく最終日を迎えます。 可能な限り、ここでも伝えようと思います。 2日目に印象深かったのは、ドイツ外相のスピーチ。 「数日前、キエフの地下鉄駅で、女の子の赤ちゃんが生まれました」。そんな始まりです。 戦争とは。国連とは。 asahi.com/articles/ASQ32…
ロシア非難決議案は数時間後の採択。今回は、 ・共同提案国=強い賛意 ・賛成 ・棄権 ・反対 ・無投票 という五つの選択肢があります。各国代表部によると、すでに94カ国が共同提案国に名を連ねています。これに通常の「賛成」をとれだけ積み重ねられるかが勝負です。 twitter.com/EUatUN/status/…
採決にかけられる予定の決議案は、ロシアを非難し、軍の撤退を迫るもの(bit.ly/3K9nJsa)。 2014年、クリミア併合を「無効」とする決議案は、賛成が100票でした。ロシアが切り崩しにかかり、以下の58カ国が棄権に回りました。 今回、賛成が100票を上回ることは間違いありません。
こちらが決議案の全文です。 現段階ではまだ「案」です。ドラフトです。しかし、これが「決議」になります。国際社会の一つの声になります。 読みづらい文章ですが、みなさんもぜひ、一読してみてください。ロシアへの怒りが、少しでも伝わるかと思います。
NY時間10時10分、国連総会緊急特別会合、3日目開始。 残るスピーカーは11人。まずはソロモン諸島。 「国連は世界大戦から生まれたことを決して忘れてはならない。ソロモン諸島の市民は、大戦がもたらした帰結の中で生きてきた。新たな戦争が起きてはならない。人類が無残な帰結に苦しんではならない」
ミャンマー、チョーモートゥン国連大使。 「ミャンマーは、ウクライナの人びとの苦しみがわかります。ミャンマーでも軍部により、人類に対する犯罪が行われています。恐ろしい攻撃を受けています」 新潟に留学していました。母国はクーデターに揺れ、暗殺を企図され、それでも声を上げ続けます。
ミャンマー国連大使の最後のセリフがグッときた。 Just, freedom and peace must prevail all over the world. 正義、自由、平和は世界中で勝つ。 声が震えていた。自分の声が母国にも届いてほしいと、きっとそう思っているのだろう。
パキスタン。 「外交の失敗となった事態を深く憂慮している。新たな交渉、継続的な対話、外交の必要性を我々はくり返し強調してきた。紛争によって大きな打撃を受けるのは発展途上国だ。ウクライナにいるパキスタン国民、学生の安全を最も懸念している。人道支援を支持する」
ジブチ。 「危機にしっかりと対応できない安保理が嘆かわしい。大多数の国連加盟国は、不作為を拒否する。それは、安全保障状の課題に直面しても、国連の存在意義を保とうという、加盟国の決意を示している」 安保理へのいらだち、やはりかなり強いです。
ブータン。 「安保理の行き詰まりにより、平和のための結集決議が活用されるのは40年ぶりになる。ヒマラヤ山脈の頂上も、ゴツゴツとした山々に滝も、何千マイルも離れた場所で起きる出来事から、我々を守ってくれるわけではないのです」 危機感が伝わってくる。