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前も書いたけど、大学生へのアドバイスは「夜は寝て、昼は起きていた方がいい」しかない。
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村上春樹の小説の良いところ、「他人と自分は常に断絶していて、他人の言葉や行動についてその理由や気持ちを教えてもらえることは基本的になく、ましてや確信できるときは永遠にこない」という諦念が徹底していることに尽きるなと思う。
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公園で、子どもが他の子どもに「おはよう、ぼくは○○ちゃん。この子は、パパ」と言ってぼくを紹介したので「よろしく」と挨拶した。
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思い返すと、小学生くらいのとき、妹に「飼い猫が誘拐されて、身代金を一千万円要求されたらどうする?」と聞かれて、子どもながらに「正直、そんなお金は用意できないと思う」と答えたら、「冷たーい、私はお母さんに頼んで払ってもらう!」と言われて、そのときにも同じようにゾッとした覚えがある。
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当時、ミツバチの形成する社会は人間社会が模範とすべき理想のひとつとして特別視されていたという事情があったり、宗教的背景から"メスはオスよりも小さく作られている"と信じられていたことなども相まって、「女王バチがメスである」という事実はいかにも受け入れがたいものだったようである。
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ある話題やニュースに対する「正解の反応」が高速で作られて、みんながキョロキョロしながらそれに従うみたいな、インターネットのそういうところはあんまり好きじゃないと思っている。
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あすけんをプレイして3日目ですが、「タンパク質は低脂肪牛乳や無脂肪ヨーグルトなどで稼ぐ」「食事で大雑把に栄養をカバーしたあと、余ったカロリーを使ってアーモンドフィッシュや干し芋などの間食で栄養素を補う」などの攻略知識が既に貯まってきている。
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妹は確か小学3年生くらいだったと思うのだけど、たとえばお父さんが働いていてその給料で自分たちがごはんを食べており、その給料は確実に有限であることや、お父さんが何らかの理由で働けなくなったら家にお金がなくなることとか、何も知らないんだと思って、本当に恐ろしい気持ちになったのだった。
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なんというか、「ワンメーターでタクシー乗る女」とか「サイゼリヤで喜ぶ彼女」みたいな話もそうだけど、「着飾らないこと・素直であること」と「金や手間がかからないこと」がかなり密接に結びついて理解されている世界観というものが存在している気がする。
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赤ちゃんに『ぐりとぐら』を読んであげたら、森を歩いているのに裸足であることに衝撃を受けたらしく「クツ! クツ!」と言いながら2匹の足を指差していた。
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「子どもはそれでいいだろ」みたいな引用RTがいくつも届いていて、まるでぼくが子どもを責めているかのように捉えられて驚いているのだが、無知から来る無邪気で愚かな発想を目の当たりにしたときに、ちょっとした恐怖を感じることがあるのってあまり共有される感覚じゃないんだろうか?
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「自分で思っていたよりも傷ついている」ということを悪夢で知る朝。
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Twitterで軽く検索するだけで同級生の盗撮画像とかを売っているアカウントは大量に出てくるんだけど(Twitterは彼らを規制すべき)、彼らは自分の盗撮写真について「作品の無断転載禁止!」などと怒っていたりして、その無神経さに唖然とするというか、同じ倫理に立つことがかなり難しい感じを受ける。
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子どもの呑気さやある種の「信頼」にびっくりして二の句が継げないときは確かにあり、『ムーミン谷の彗星』で、ムーミンが「家へ帰ろう。彗星はパパが何とかしてくれるに決まってる」みたいなことを言って、スナフキンが驚いて何かを言おうとするも、思い直して何も言わないというシーンを思い出す。
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ぼくは中3のときに「I am a student.」も書けないくらい勉強が出来ず、さすがに高校受験がまずいだろうと冬に3ヶ月だけ塾に通ったら成績がめちゃ伸びて、その後は予備校にも通わず東大にも入ったのに、母親は成績とか興味ないので「塾代結構かかった」とか文句言われて結構びっくりした記憶がある。
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オリンピックって、「本当は誰も開催するつもりがないのに、さも開催する気があるかのように準備していてみんな大変だな」と思っていて、本当にやる可能性があるなんて少しも考えていなかったな。
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泣いている幼児がお巡りさんに話しかけられているイラストを見た子どもが、ぼくに「ねえパパ、パトカーに乗りたくて泣いちゃってるの?」と聞いてきて、まだ世の中で経験する嫌な出来事のパターンを全然知らないんだなと思った。
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出かけるときに「気をつけてね」と声をかけられると、実際に事故に遭う確率が減るという話を聞いたことがあり、それを踏まえて金曜の夕方の会議は「よい週末をお過ごしください」と言って終わるようにしている。
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公園のブランコに乗って「見て、すごいでしょ!」と周囲の大人に声をかけていた子どもが、「見ててね、次は、パパです!」と言うので、僭越ながらぼくもブランコを漕いだ。
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電車に乗ったら、早速「てか、俺たちの代って本当に変なやつ揃ったよね?」と話している若者たちに会えて良かった。
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「人はたくさんいるのに人材不足だ」みたいな話を聞くと、そもそも一般的な人間の能力に比して仕事の方が高度になりすぎているのではと感じる部分もある。
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子どもが「なんで、"は"に点々をつけると"ば"になるの?」と質問をしてきて、咄嗟に「まさかこの子ども、濁点をつけると無声音が有声音になるというルールから考えると、ハ行とバ行が対応関係になるのはおかしいということに気づいた?」と妙な深読みをしてしまって、言葉に詰まった。
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ミッキーマウスマーチ以外で「元気者(げんきもの)」って聞いたことがない。
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新卒で入った会社で、一個上の女性の先輩に「○○さん、育休中に勉強して社労士の資格取ったらしいですよ。難関なのにすごいですね」という話をしたら、「そんな資格とる暇あるなら復帰すべきでしょ。みんなが働いているのに休んで勉強するなんておかしいじゃん」と言われてかなり戸惑った記憶がある。
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昔はローソンでからあげクンを買ったあと、爪楊枝のビニールを剥がす気力がなくてビニールがついたままの爪楊枝をからあげクンに刺して食べてたのを思い出して、爪楊枝のビニールを剥がしながら「いまは本当に気力が充実しているな」と思った。