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しかし、もし一幡さまが生きていれば、たとえ仏門に入れようがどう生き延びようが決して父母の仇を忘れはしないし、笑顔で”師匠”から学んだ術を復讐のため使うだろうと、図らずも一幡を殺したがらなかった善児をトウが仇として討つことで、小四郎の”正しさ”を証明してしまう皮肉よ…
#鎌倉殿の13人
402
時房は「兄上にとって太郎は望み」と言ったけど、時房もまた違う意味で望みで希望なんじゃないかなあ。
頼家に才を見出されたと感謝し、比企時員らと行動しつつも、いざ敵対するとなればきっぱり思い切り、かつ感情的落とし所を見出だせるバランス感覚はきっと小四郎にとって得難い弟。
#鎌倉殿の13人
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頼家が北条追討の院宣を願ってると分かり、時政が「決まりだな」と言う。でも、まず大江殿が、そして時房が、重忠まで小四郎を見て、そして小四郎が観念したように頼家様追討を言葉にする。覚悟の上で負う責任を実は誰が担っているか、それを周りも理解してるか、決定的な場面で震えた…
#鎌倉殿の13人
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特に大江殿、頼朝生前から小四郎に目はかけていましたけど、特に時政パパと比企能員の対立がひどくなって以降は、北条の父上と引き離した上で、江間義時という存在を今の鎌倉になくてはならない重しとして見ている感がある。
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第27回で実衣と全成が話してたシーン、放送画面では見えにくかったですが、公式あらすじ写真を見ると、全成が読んでたのは古今集なんですよね。その序文に「猛き武人の心をも慰むるは、歌なり」とあるのを、歌は政に欠かせないから習わせようとウキウキしてる実衣は、知ってるのかな…
#鎌倉殿の13人
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>三谷さんからは、手塚治虫さんの『火の鳥』を読んだことはありますか?と質問を頂いた
非情な暗殺者に初めて人の心が芽生えたがため刃が鈍ったまさにその時、恩讐を超えて親の仇を討つ”愛弟子”役を演じる人に、『火の鳥』読書歴を聞く三谷さん……!(声にならない叫び)
sponichi.co.jp/entertainment/…
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頼家と泰時、いとこ兼幼馴染だけでなく、そこに千鶴丸を挟めば、それぞれ千鶴丸の異母弟、異父弟でもあるのを思うと、全ての始まりだった千鶴丸を殺めた男・善児が最期を迎える場に2人の生と死が交錯するの、ほんとこの作品らしいなと思いますね…
(さらに、千鶴丸と重ねて命を救われた鶴丸もいる)
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そうですよねえ、まさか菊地凛子さんを配役して、はにかみながら相手の肩に乗った枯れ葉を取り、小四郎のトンチキ贈物(きのこ)に大好きなんですぅ!と素直に喜び、子供たちとも仲良くしてくれる、そんな都合のよい女にするわけないと思ってた。不穏すぎて逆にワクワクしてきたぞ!
#鎌倉殿の13人
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考えてみれば小四郎、幼い日の初恋からずーーーっと八重さんだけを思い続け、めでたく結ばれ、そんな亡き八重さんへの思いごと受け止めてくれた比奈さんという人にも恵まれ、女性関係はある意味ものすごく甘やかされてきた圧倒的経験不足なわけで。のえさんに勝てるのか。がんばれ。
#鎌倉殿の13人
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頼朝葬儀の後、坂東は坂東武者の手に戻ったと素直に言う義盛に、重忠が「そうでしょうか」と顔を曇らせてたのが、ここに繋がってきたんだなあ。
頼朝という絶対的存在が亡くなっても、坂東そして我が武蔵を脅かすものは現れる。それが北条だと、どこかで予想してたのかもしれない。
#鎌倉殿の13人
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あそこで八田殿ではなく、鎌倉殿への女子講座も受け持つ平六に見せたらどんな意見を吐いたかは知りたいですが、平六のことなので、この女きっと裏表ありやがるなと気づきつつも、三浦(とついでに小四郎)に致命的害が及ばぬ限り、ニヤニヤしながらお勧めしそうな気もする。信用ならん。
#鎌倉殿の13人
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公式サイトのほうの次週予告、政範の死から広がっていく恐ろしい流れをうっすら匂わせた上で、なぜ忠義一徹の男が謂れなき罪に問われるのか?の問いに、ここまで見てきた視聴者には納得しかない「ここは、鎌倉」一言でストーンと落とす構成がほんと巧いな…
#鎌倉殿の13人
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しかし、先週あれほどの決断をし、実際頼朝の形見を息子に譲るほど自責で傷ついてはいる小四郎が、今週は割と表情が出て、猪鍋パーティにも交じり、再婚まで考えるの、前に中の人インタビューであった「壊れないため感情に蓋をし、機械的に判断するようになる」が強まってる感もある。
#鎌倉殿の13人
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子供の時のショックで一時期は感情を閉ざしてた大姫が、成長したら笑顔で一見普通に生活し、でもふとしたとき心の傷穴がぱっくり口を開ける描写がやけにリアルだったように、小四郎が今回やけにあっさり再婚を決めたのも、喪失や痛みに慣れきって感情の振れ幅が狭くなってるからできた判断にも見えて。
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>三谷(幸喜)さんはこの作品に夢や希望を感じられるような最終回を用意していないんじゃないか
>僕自身もここまで来たらそうであって欲しいなと
小栗さんインタビュー、なかなか不穏なことをさらっとおっしゃってるな…
www2.nhk.or.jp/archives/jinbu…
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十兵衛と信長のあんなにも激重な感情の大嵐を描きながら「夢を持って生きることの大切さを描けた」と清々しいコメントを出されてた池端先生といい、満面のキラキラした笑みで「日本中を絶望的な思いに」させてる自覚を語ってくる三谷さんといい、ほんと大河脚本家という方々は……(好き)
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何というか凄まじいな…
祖父三浦義明を討ち、その敵だと散々憎まれつつも頼朝に下って以降は忠義を尽くしてきた重忠が、自らもまた「鎌倉のため」身内を泣く泣く討ってきた小四郎に、その恐らく最後に残された”小四郎”らしい部分である父時政の存在を「鎌倉のため」問うてくるんだ…
#鎌倉殿の13人
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#鎌倉殿の13人 今週演出の保坂監督、上総介誅殺の足固め回とか、義経最期回とか、頼朝の最期から葬儀回とか、比企能員騙し討ち回とか、辛い闇に突き落とされるほど冴えわたる小四郎を撮るのに定評(独断)がありますけど、今週はその緊張感が重忠殿にも発揮されていて、胃が痛いほどの美しさ。
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時政パパが、気のいい地方豪族な時政パパのままあかんことになっていくのと同様、政子たち子供らもまだ父に対し、帰ってと軽くあしらう仕方に、体臭をからかってた伊豆時代の感覚が残ってるのかもなあと。重忠の小四郎への問いは、いよいよかつてのあなた方でないと突きつけるようで。
#鎌倉殿の13人
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今日唯一の癒やしだった実朝様の義盛邸訪問ですが、義盛の子が皆「俺に寄り付かねえ」も何気に不穏だな…もしそれが例の兎みたいに大人しく物足りねえと言われた正妻の子なら、本当に寄り付かない理由は「でかくなって」だけなのか、巴の存在もあるのか、それが今後に繋がりやしないか。
#鎌倉殿の13人
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兄上の遺言から始まり、景時の念押しといい、恐らく時政追放につながる重忠の問いといい、小四郎が血の涙を流しながら見送る人々の言葉が、小四郎を「二代執権北条義時」にしていくのは、人々の思いを受け止め源次郎が「幸村」になっていく『真田丸』の、更に苛酷なバージョンでもあるんですよね…
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歩き巫女の占い、泰時の中に双六トラウマ上総介の魂が入ってること、実朝に雪の日は危ないとも的中してるだけに、オリジナルキャラゆえ先を読めない鶴丸の占いが義盛に邪魔された展開、逆に怖い。
今後の北条父子のためにも、明るい幼馴染従者の鶴丸にはずっと太郎の傍にいてほしい…
#鎌倉殿の13人
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壇ノ浦で、不本意でも義経に従い漕手を射殺すしかなかった重忠が、戦後の呑みで義経のその非道が話題に出たとき、自分より離れた船にいた梶原の名を挙げ、なぜ九郎殿を止めなかったのかと言うのを平六がじっと見てたのを思うと、平六の重忠評「必要なら立場を変える覚悟を持ってる」がなかなか重い。