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あれっ,ここまでお読みになってなにか思い浮かべませんか? いつもおなじことを繰りかえしますね.福島県民甲状腺調査もそう.新型コロナのPCR全員検査もそうです.科学的にまったく根拠はないのに,国民やメディアはパニックになって安全ではなく安心を求め,「全員検査」をはじめようとするのです.
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全員PCR、反専門家会議、空気感染、アビガンイベルメクチンなどのひとつひとつは科学的議論の対象となるが(わたしはいずれも反対)、なぜか親和性のあって、主張者はだいぶかさなっている。それが一丸となっていまは反ワクチンに傾斜するのをみると、どうも土台にイデオロギーみたいなものがありそうだ
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この資格は明治維新で職を失った柔術家を救済するためにできたといわれています.敗戦後GHQは,鍼灸師や整骨師といった医師以外の資格を廃そうとしたのですが,外地からの引揚者の職を保証するめに一代限りの資格として残しました.だから戦後は柔道整骨師要請の学校の認可をきびしく制限していました.
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お産は病気でないという意見をよく聞きますが、以下の事実は知ってほしい。明治初年は妊産婦の十人に1人が死んでいました。それが百人に1人になったのは明治末年、それ以降は記録がしっかりしていて、1963年に千人に1人、1989年に1万人に1人、いまは3万人に1人です。医学介入のないお産は命がけです。
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認可をめぐる訴訟で1998年に国が敗訴したため,その後整復師養成校が乱立し,多数の有資格者が誕生することになります.この10年は巷で多くの整骨院が誕生してはつぶれをくりかえしています.はげしい競争のなかでサプリメントを売ったり,エビデンスのない療法を勧めたりということをよくみかけます.
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救急体制が危機的で、コロナ以外でも熱中症など救える命が救えなくなる可能性。わたしたちひとりひとりにできることは、マスク手洗い三密回避などの基本的な努力、そして今後2週間のスケジュールの中でさきのばしにできるものはさきにして、とにかく接触機会を減らすことです
buzzfeed.com/jp/naokoiwanag…
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「安全よりも安心を」はいくつかの面で危険です。ひとつは、安全は科学的なリスク評価によりコストベネフィットが計算できますが、安心を得るための費用は上限がないことです。もうひとつは、不必要な不安を与えて安心感を損ねないようにと、政府や企業が真実をかくすようになるおそれがあることです。
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しかし1990年前後に前立腺がんのPSAスクリーニングが登場してから,そういった見かたはかわらざるをえなくなりました.前立腺がんは検査すればするほどみつかるようになり,がんにも過剰診断があることがあきらかになったのです.スクリーニングとは何の症状もないひとにがんを系統的にさがすことです.
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反マスク運動に参加したある女性
> 反マスク運動の催しで新型コロナ肺炎に感染して、療養後も重い倦怠感と味覚嗅覚障害が後遺症となって尾をひいている。彼女が反マスク運動に参加するようになってから夫と社会人の娘とは関係が悪化し、感染後も反ワクチン運動をしているとあって二人は家を出ていった. twitter.com/mostsouthguita…
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常位胎盤早期剥離(早剝)について話題になりましたので,ちょっとだけ解説いたします.胎児に酸素や栄養を供給する胎盤が分娩の前に先に剥離するもので,進行すれば児には致命的です.また組織成分が母体血中にはいり,DICとよばれる大出血をおこし,しばしば母体の命すらも奪う本当にこわい病気です.
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わたしは原発事故後に不安を覚えた多くの妊婦さんに遺伝カウンセリングをおこないました。奇形とか流産と騒いだあのときの放射能デマはいまは嘘のように静かです。今回のコロナでも反ワクチンが根拠のないデマを煽り、不安をもった多くの妊婦さんから相談をうけていますが、おなじ姿勢で対応しています
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ほんとうにそう思います。尾身先生には感謝してもしきれません。政府も財界からはくだらないプレッシャーをかけられ、メディアや野党からは心ない中傷を受け、なにもわからないネット民から罵声を浴びて、それでも最後まで真実を曲げませんでした。あなたのおかげでたくさんの国民の命が救われました。 twitter.com/ray_fyk/status…
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検査はすればするほどいいわけではありません。コロナの症状消失した患者でもしばしば数週間はPCR陽性です。いまでも職場復帰に陰性証明診断書を求めるところがありますが、陰性となるまで職場復帰させないのは無意味な排除による人権侵害です。このときPCRはしなくていいのではなく、してはいけません
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村中璃子「新型コロナから見えた日本の弱点」より。1892年のハンブルクでのコレラ流行時、当時コレラ菌を発見したコッホ自らが感染対策の指揮をとったが、ブルジョワジーの市議会は上下水道整備の予算をしぶり、検疫や消毒の徹底により貿易が滞ることをおそれ、いっさいの公衆衛生施策を拒否しました。
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より深刻となのはオステオパシー・カイロ系です.両者とも19世紀後半に米国で生まれた民間療法で,日本では整体術の名で大正年間にはすでに流入しています.柔道整復術の手技に一見似ていて,最初から相互に影響あるいは混同されて広まっています.多くの団体が乱立しそれぞれ独自の資格があります.
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頷くしかありません.原発事故後に南相馬で放射線カウンセリング外来を開いてから,県民健康調査で妊娠影響がゼロだったことを証明するまで10年,そして頸がんワクチンには9年かかっています.いまはコロナワクチンのデマ,それも稚拙なのがさかんで,それを医学的に丹念に検証していくことになります. twitter.com/HIDETO_RX/stat…
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それもマスクつけてない,みなで飲みにいった,ワクチン3回受けてないとか,いま陽性者はそんなのばっかり......... twitter.com/80lightyear/st…
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社会のワクチンアレルギーによって、国内での新規開発はおろか海外からの調達にすら、厚労省が及び腰になっていました。もちろん悪いのは被害者ではなく、それに乗っかったメディアと、サッサと逃げだす当局者です。こういった不幸な歴史が、今回はへたをすると国の存続自体すらあやうくしかねません。 twitter.com/s_kajita/statu…
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HPVワクチンの失われた10年のおかげで「日本の過去10年間の子宮頸がん罹患率は,大半の国がマイナスであるのに,31ヵ国最も高く死亡率も2番めに高かった」「今後15年間の予測でも,多くの国で減少にもかかわらず日本はいずれも上昇」.頸がん死するひとにだれが責任をとるのか.carenet.com/news/general/c…
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服部美咲「復興する福島の科学と倫理」-「私は彼女の涙の理由をずっと考えてきた.....多くの住民が不安との闘いを強いられた.国内外の専門家によって「あなたの子供は大丈夫です」と力強く支えられた安堵を共に喜び,孤独な闘いを労う.それこそが今.....福島県の住民に必要な支援ではないだろうか」
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ラテント癌とは死後の解剖ではじめてみつかるがんを指し,進行がおそく生前はそれとわからずにふつうに生活されています.前立腺がんや甲状腺がんが有名で,解剖で前者は20%,後者は37%にみつかるとされています.PSA検査や超音波検診によってそういったがんを積極的にみつけると過剰診断になります.
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その後,神経芽細胞腫は悪性腫瘍のなかでも自然消退がもっとも多いことがあきらかにされました.このように一度開始された検診事業は,その後エビデンスで無効ないし有害が示されても,なかなか中止させることが政治的にできないことがわかります.これは福島での甲状腺スクリーニングを彷彿させます.
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@asahi_apital 「医療者側の理解が進んでいるようです」といういいかたはさすがにないでしょう.そんなことは最初からわれわれがいっていたことです.それにもかかわらず,それをワクチンの副作用とさわいで,接種の中断をまねいたのはメディアではないですか?