NYで外来をやっていると、ワクチン接種をまだ受けていないという人を見つける方が難しくなってきました。ワクチンを受けた理由について伺ってみると、「当然」という返答に加えて、「一番は大切な家族を守るため」と家族のことを話す方がたくさんいるのが印象的。
【コロナワクチンと卵巣機能や妊娠に関する論文①】 少数例ですが、体外受精を試みているカップルでワクチン接種前とワクチン接種後で採取した卵母細胞や成熟卵母細胞の数、受精率などを比較。ワクチン接種後の低下なし。ワクチン接種前に妊娠のなかったカップルで、接種後3件の妊娠が確認された。
【コロナワクチンと妊娠】 米国では、すでに12万人を超える妊婦さんがワクチン接種を受けました。うち、800人以上の妊娠完了が論文として報告されていますが、流産、先天異常、胎児の成長、早産、死産、または新生児の死亡などのアウトカムに現時点までで明らかな影響は認められていません。
NY市のある警察官が、生まれてくる子供への影響を心配してコロナの予防接種を受けないことを決めた話です。その後、彼女はコロナに感染し、死の淵に立たされました。しかし、医療チームが母子の命を救いました。予防接種を受けておけばと後悔し、彼女は今、妊娠中の他の人にも予防接種を勧めています。
ニューヨーク市内に4000近い病床を抱える私の所属医療機関グループの話ですが、COVIDの入院患者は7病院合計で17名、重症者は3名を残すのみとなったことが報告されました。病院内は、すでに完全に「正常化」しました。昨冬と比べると夢を見ているようです。コロナワクチンの力は、本当にすごい。
イギリスより、ワクチン1回接種21日後で、すでに家庭内感染伝播のリスクを4-5割減少するとの報告。 ワクチンは自分だけでなく、家族を守ることにつながるというデータです。これは、家族だけでなく、大切な友達や同僚しかりです。 nejm.org/doi/full/10.10…
最近NYの外来で出会ったワクチンを受けていない人の理由は、いずれも「過去にCOVIDになったから不要」でした。デルタの説明をし、過去の感染による免疫では十分防げないこと、ワクチンの高い有効性が示されていることをお話ししたら、皆納得して接種を受けられました。丁寧な話し合いが重要です。
ワクチンを皆が打つメリットを、NYで一足お先に楽しませてもらっています。昨日の夜は歓迎会で、2019年以来の皆で円卓を囲んでのパーティー。過去には「当たり前」だったことですが、身に染みて幸せを感じられる時間でした。これもワクチンのおかげです。日本もあと少し。
【mRNAワクチンによる免疫は何年も続くかもしれない】 ・Natureに報告された研究 ・通常1ヶ月程度で消失してしまうメモリーB細胞が、mRNAワクチン接種後数ヶ月しても衰えずに存続していることを示した。 ・この結果から、既存の変異ウイルスに対して長期の免疫が維持される可能性が示唆された。
【ファイザーとアストラゼネカを交互に接種するのもアリな可能性】 ・初回ファイザー、2回目アストラゼネカ→アストラゼネカ2回接種の5倍の抗体価 ・逆の順番→アストラゼネカ2回接種の10倍の抗体価(ファイザー2回と同等) ・ただし、混合パターンでは悪寒や頭痛の頻度が高かった。
Lancet誌に掲載されたスコットランドからの報告によれば、不確定要素もまだ大きいながら、デルタに感染した人はアルファと比較して入院するリスクが高い。 しかし、とても素晴らしいことに、mRNAワクチンが極めて有効な可能性が高いので、デルタ対策としてもワクチン接種が重要です。
デルタに対するワクチンの有効性に関しては、未査読の論文ですが、ファイザーのワクチンで有効性が約9割、アストラゼネカでは約6割と報告されています。ただし、1回接種だとこれがともに約3割まで低下することも併せて報告されています。2回接種をしっかり完了することが大切です。
【ノババックスのワクチンの有効性】 ・「遺伝子が操作される」というあらぬ心配をされる方向けのmRNAやDNAなどを用いないタンパク質ベースのワクチンです ・約15000人の試験で89.7%と高い有効性を示した ・αに対しても86.3%と高い有効性 ・ワクチン接種群にCOVIDによる入院や死亡なし
これは日本の方にもしっかり認識していただきたいことですね。 「ワクチンの歴史上、ワクチンの副反応は常に2ヶ月以内に見られてきた。」 新しいワクチンであれ、ワクチンの働くメカニズムを考えれば、何かの時限爆弾のように、急に遅れて変わった副反応が出てくるとはとても考えにくいのです。 twitter.com/erictopol/stat…
新型コロナがエンデミックになることを考えると、ワクチンの判断は単に「ワクチン接種を受けるか受けないか」ではなく「ワクチン接種を受けるか、いずれ新型コロナウイルスに感染するか」の判断になる可能性が高いです。後者ではすでに後遺症の存在が知られ「長期のデータはまだ分からない」です。
米国ではCDCからデルタの占める割合が過半数となったことが報告されました。 良いニュースは、ワクチンがデルタにも有効であるという点です。英国からから88%、スコットランドから79%、カナダから87%と有効性がそれぞれ報告されています。
これに対し、米国ではFDAとCDCが合同で緊急の声明を出し、2回接種が完了している人はまだ追加接種は不要であると待ったをかけています。最終判断はファイザー側にあるわけではないため、ファイザーのリリースのみで物事を判断するのは避けた方がいいでしょう。 twitter.com/yahoonewstopic…
コロナに感染した患者さんの中には、一年半経過した今でも嗅覚や味覚が回復せず、ご飯が喉を通らない方がいます。後遺症が思った以上に長く続いているのです。 やはり予防に優る治療なし。ワクチンを広げていく大切さを改めて強く感じています。
感染の広がるインドネシアで1週間に150人を超えるCOVID関連の子どもの死亡者が報告されています。十分な医療が提供できていないこと、背景の健康状態の違いなど様々な点が説明されていますが、インドネシア国内では同時に「子どものリスクは低い」とする考え方への警鐘も出始めています。
NYTが速報を打ちました。ファイザーのワクチンが約1ヶ月後の9月6日までに正式承認される見込みで評価作業が進められているとのこと。反ワクチン活動家の言動に惑わされ、不安を感じている層に対しては、FDA正式承認が響くかもしれません。 nytimes.com/2021/08/03/us/…
これは私もリツイートして日本の皆さんにシェアしなければと思いました。すでにTweetは消されていますが、日本のコンビニの卵サンドを賞賛する投稿に対し、米国の記者が”it looks slightly radioactive!”と、日本を侮辱したような許容しがたい投稿。 twitter.com/_rrrrray_/stat…
モデルナからのプレスリリースで、コロナワクチン2回目接種6ヶ月後の有効性が93%で維持されていたとの報告。 また、新型コロナ、インフルエンザ、RSウイルスの3種混合ワクチンも計画中とのこと。 investors.modernatx.com/news-releases/…
若者へのワクチン接種について、Q&A形式で講談社ミモレにも寄稿しました。少しでも多くの方に正しい知識が広がればと思います。 子ども(12歳女子)にワクチン接種券が届いた。親としてどうする? mi-mollet.com/articles/-/309… via @mimollet2015
(少し時間はかかりましたがチクリ)厚生労働省のウェブサイトが更新され、「妊娠12週」の言葉が外れ、「妊娠中のいつの時期でも接種可能」と変更されました。誤解がまた一つとれるきっかけになればと思います。 cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0027.html
今週からCOVID患者さんを数名担当しています。見事なまでに皆さん未接種の方です。未接種の理由は様々ですが、皆さん一律未接種だったことを後悔されています。交通事故後のシートベルトをしていなかった後悔に似ています。「自分はそもそも事故に遭わない」と思っているのです。