1401
「本来一緒にすべきでない言説を同じ土俵の上にあげる行為は、歴史修正主義と言われても仕方ありません。人々の中に『歴史的事実だと思われてきたものが実は事実ではないのかもしれない』という認識の揺らぎを引き起こすことが、歴史修正主義の目的だからです」武井彩佳さん(歴史研究者)朝日新聞。
1402
《桜を見る会 中止にはだまされぬ》「あきれて開いた口が塞がらない。首相が国民より友を守ることを優先させ、裕福な人々に寄り添い、貧困にあえぐ人々を踏み台にしているようで、怒りが増すばかりである。……国民はもうだまされない」朝日新聞「声」欄。
1403
大日本帝国憲法は1889年2月11日にいきなり発布された。天皇が制定する欽定憲法だから条文をめぐって国民が議論する場面は一切なかった。
一方、現行憲法は数カ月の議会審議を経て制定された。それでも「押しつけ」と批判する戦前回帰派は、帝国憲法が「押しつけ憲法」だったことを無視する。
1404
特区制度の一般的な説明なら首相秘書官ほどの官僚が三度も加計学園と会う必要はない。首相案件だからこそ、三度も会って申請が通る方法を教えたのだろう。一方の京産大側には一度も会っていない。これが、加計ありき、でなくて何なのか。
1405
日本記者クラブで田中均・元外務審議官「安倍首相は北朝鮮への強い姿勢をかざし首相への階段を上ったが、国内に威勢のいいことを言うのが外交じゃない。拉致問題で結果が出ているか」「朝鮮半島問題で日本の戦略を示さないと米中からばかにされる」朝日新聞。
1406
花見に定年延長。「政権は適正な手続きをへて行われたことを裏打ちする確かな文書を示せずにいる。説明責任が果たされていないから、野党も同じことを重ねて追及せざるを得ない」
「この7年の安倍政権のもと、日本の統治の秩序は無残なまでに破壊されたと言わざるを得ない」
朝日社説。まさに。
1407
「偽りを述べる者が愛国者とたたえられ、真実を語る者が売国奴と罵られた世の中を、私は経験してきた。……それは過去のことだと安心してはおれない。……もうすでに、現実の問題として現れ始めているのではないか。紀元節復活論のごときは、その氷山の一角にすぎぬのではあるまいか」三笠宮崇仁
1408
「王様は立派な服を着ている」と家来たちはずっとほめそやしてきた。
「いや、王様は裸だ」
事実をそのまま語るものがやっと現れた。
ANAインターコンチネンタルホテル。
「王様だって例外扱いはしない」
王様が困り果てている。
「おい、話をつけておかなかったのか」
1409
2012年12月の第2次安倍内閣発足以降、首相は花見の開催要領などを決裁していなかったと内閣府は言う。しかし、これだって怪しい。決裁していなかったというのは首相の直接関与を糊塗するためのウソではないのか。政府の言うことはもはや何一つ信用できない。
1410
あいちトリエンナーレへの補助金不交付。決定に至る記録がないということは、それが手続き抜きの恣意的な検閲であることを示している。政府が「記録がない」と言うのは、「到底公表できない不正義に手をそめています」と自供しているようなものだ。
1411
甘利氏の幹事長登用が岸田内閣の支持率を10%下げた、という見方があるらしい。「菅じゃ衆院選を戦えない」といって菅氏をおろしたのに、今度は「甘利じゃ戦えない」と言い出しかねない。カネの問題を抱えた甘利氏をしれっと幹事長にすえるなんて、そもそも有権者をなめ切っている。
1412
受診や相談は「37・5度以上の発熱が4日以上」「強いだるさや息苦しさがある」人……。
加藤厚労相「両方(を満たす必要がある)との誤解があった」と国会答弁。読売新聞。
国民が勝手に誤解していた、と言い出した。
こっちに責任を押っつけるのか。
1413
どうせ税金でやる花見だ、この際、支持者、支援者いっぱい呼んでやれ。主催者の首相がそんなふうに考えなかったら、800人もの後援会員も、首相のオトモダチの右派人脈も招かれることはなかっただろう。前夜祭の問題をひとまずおいても、首相が桜を見る会という公の行事を私物化した事実は動かない。
1414
昭和天皇「拝聴記」にかぎらず、NHKの現代史ドキュメンタリーは、既知の事実を「新発見」であるかのように強調することが時々ある。これはいかがなものか。どこまでが既知で、どこからが新たにわかった事実かはっきり示すべきだ。せっかくの力作なのだから。
1415
「幅広く募っているという認識だった。募集しているという認識ではなかった」と首相答弁。朝日新聞デジタル。
次は「公金を横取りしているという認識だった。横領という認識ではなかった」とか言い出すんじゃないの。
1416
水際対策は見直しを余儀なくされ、職域のワクチン接種も新規受け付けが止まってしまった。今日の読売社説のタイトルは「五輪の感染対策 これで安全に開催できるのか」。さすがに不安になってきたらしい。「無観客を含めた対応も検討すべき」だと主張しているが、さて、これで安全に開催できるの?
1417
「説明責任は私にあります」と言いつつ、何の説明もしない首相が辞めたと思ったら、今度は「真摯に説明を尽くしていく姿勢が大事だ」と言いつつ、真摯に説明しない人が首相をやっている。
説明しろよ。
1418
「(感染を抑えて)国民の命と健康を守っていくのが開催の前提条件。これが崩れれば行わない」と国会答弁した菅首相。感染急拡大で一転「五輪と感染拡大は関係ない」と究極のちゃぶ台返し。
感染拡大(命と健康の危機)と五輪を関係づけて語ったのは首相自身だ。「関係ない」は論理のすり替えでしょう。
1419
「赤木さんが改ざんを指示したと明記した元国税庁長官を国会で再度、証人喚問する必要がある。土地の大幅値引きに関わったと赤木さんが記した近畿財務局の幹部も国会に招致してはどうか。いずれもコロナ対策と並行して進めるのは可能だ」毎日新聞社説。
タイトル「コロナは言い訳にならぬ」
1420
花見前夜祭をめぐり前首相が「事務所は関与していない」「明細書は無い」「差額は補塡していない」と答弁した回数は少なくとも118回。衆院調査局調べ。各紙(除読売)。ずいぶん「丁寧に」何度もうそをついたものだ。その釈明を非公開、テレビ中継なし、議事録なしですまそうとする自民党も同罪だ。
1421
「ファシズムは『歩いてこない』、かといって走ってくるわけではない。デモクラシーの背中に張り付いていて、デモクラシーが息切れしてくると、さりげなく前に出て、それからゆっくりと歩きだす」保阪正康氏、毎日新聞
1422
明細書は発行している。例外はない。「営業の秘密」と言ったことはない……。
これで首相は明細書を提示しない理由を失った。首相に知恵(悪知恵)をつけている側近官僚は今度はどんな屁理屈をひねり出すか。そんな仕事に人生を浪費してないで、次の就職先を探した方がいいんじゃないの。
1423
19日発表の産経・FNN世論調査〈安倍元首相の葬儀を政府が「国葬」(国葬儀)として行うことに「反対」62・3%(前回調査比11・2ポイント増)、「賛成」31・5%(同9・3ポイント減)。国葬について、首相の説明に「納得できない」72・6%、「納得できる」18・9%〉
1424
「日本は今回の事件で、大事な指導者と、安全な国と言うイメージの双方を失った。二重の国家的損失だ」読売社説。
この表現は、権力と距離がつきすぎではないか。もう少しで「偉大なる指導者」とか書きそう。
1425
「岸首相は、果たして、民主主義の何であるかに心をくばり、さらに国民大衆の深い憂慮に思いを及ぼしたであろうか」
1960年5月20日、日米安保条約改定を衆院で強行採決した翌日の朝日新聞社説から。
以来、60年。「岸」を「安倍」にかえればそのまま使える。#検察庁法改正の強行採決に反対します