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実家に戻り少し本格的に音楽の勉強をし始めると、瞬く間にその才能が音楽界をざわめかせました。中学在学中、合唱部と吹奏楽部にコンクール用のオリジナル楽曲を提供し、両部とも入賞させた立役者。早くも両親の仕事を手伝ったり、細々とではありますが、個人で楽曲制作の依頼を受けたりすることも?
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誰に対しても気さくで歌うことや踊ることが大好きな陽気な島の人たちに育てられ、入夏少年の日常には常に楽しい音が、楽しいリズムが。島に根付く古の旋律、海の向こうからやってきた異国のビート、若者が運んできた新しいサウンド。そんな音楽の坩堝という海で、四六時中泳ぎ回っていたのでしょうか。
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残りの15%は努力――ではなく”吸収”かなと思っています。
入夏が子供の頃、両親ともに多忙で、365日24時間作業をしたりあちこち行って家を空けたりすることが多かったのでしょう、入夏は小学校まで南の離島で暮らすばあちゃんの家に預けられていました。
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冷静と情熱の間でダンシングする男――と去年は書きました、入夏将志の誕生日。作品に登場してまだ年が浅いので、改めて入夏情報をざっくりまとめてみようかと。
両親は著名な音楽家。殊更スパルタな英才教育を受けたわけではなく、彼の音楽的才能の85%は遺伝と天性によるものと言えるでしょう。
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2年MS組が揺れた第3期。間違いなく、あの、あの揚羽が、カンパニーに欠けていた最後のピースを拾いあげてくれました。あの揚羽が……感慨深いです。大好きな人も大嫌いな人も入り混じったたくさんの友達に囲まれて、賑やかな誕生日を迎えてくれていたなら、それが何より嬉しいです。おめでとう。
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お月様は偉大。でも揚羽の感性を豊かにしたのは瞬くまだ小さな星たち。そっと寄り添った温かな星、チカチカ元気な星屑、そして、いつもは傍にいないけれどすれ違うといつも「元気してる~?」と声をかけてくる彗星? フラフラしている尻尾引っ掴んで、フラフラすんな!と喝をいれた揚羽、痺れました。
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それが世紀の大裏目に出て、些細なことから(?)南條は揚羽の天敵となってしまったのでしたが――揚羽は機会があって観劇した高等部の卒業記念公演をきっかけに、ミュージカル俳優を目指すようになり、中等部1年の2学期から、さっさと音楽コースに編入をしていきました。
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独りぼっちにしておきたいわけではないけれど、かといって気軽に声をかけるのにも勇気がいる、いわゆる浮いた存在だったのだと思います。人格者で生徒たちから慕われていた定年間近のおじいちゃん先生も、そんな揚羽を気にかけて、クラス委員長の南條に折に触れて揚羽のことを頼んでいたようです。
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7月7日は、ゆるやかに、しかし確実に成長中。揚羽陸の誕生日でした。入らないで汚さないで、と言っていた揚羽に、入らないよ汚さないよ、と寄り添った蜂矢。揚羽の家行っちゃダメなの? じゃあうちおいでよ汚してもいいし! と部屋から連れ出した星谷。きっと彼らにとっても嬉しい日でしょう。
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別件やっているうちに、
『スタミュ』FC星箱、書き下ろしSS更新されてました。『五つの花』編これにて完結です。回数はアニメと同じ12回、隔週でゆっくりやらせて頂いたので、結局半年お付き合い頂いてしまいました。読んで下さったいた皆様、有難うございました☆
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行ききった先にどんな景色が待っていたか――それが今、四季のいる場所。卒業を目前にして華桜会の5人が手にしたものです。みんなで高枝切りバサミを持ち込んで森に光を入れ、次の王がやって来るまで、明るい場所で焼き芋やトランプをしてその時を待っている。随分にぎやかになりました。おめでとう。
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最強のカードがジョーカーにだけは敵わないように、冬沢にとって四季だけが――逆に、四季にとっては冬沢だけが、自分の最大の武器が通用しない相手。そんな2人が同じ時代に、同等の力を持って、同じ場所にやってきた。出会ったからには行くところまで――ある意味ドラマチックですね。
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2人がめぐり合ったことは運命の悪戯のようです。もし冬沢と千秋のように幼い頃に出会っていたら今のようにはなっていなかったのでは。例えば同じ国の王子ではなく西の国と東の国の王子であれば、3期のような血で血を洗う争いは起きなかったろう、と思います。
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そして、冬沢は勿論、四季も一問一答で答えているように根っこにとてつもなく頑固な部分を持っており、自分の考えはなかなか変えない。そうして意見が違えた時、「なぜ分からない、俺の考えを理解せよ」とプレゼンするのが冬沢。「そうか、お前はこうか。俺はこう」おしまい、なのが四季なのでしょう。
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言葉を添えることが誠実か、添えない潔さが誠実かと考えた結果、いつも『悪い、遅れた』としか言わない人が四季」と話したことがあります。四季と冬沢は互いのコアの部分に決定的に相容れない感覚を持っているように思います。
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そして冬沢にとっては――未知で、不可解で、到底理解不可能な存在。といった感じでしょうか。以前、知人と四季の話をしていた際、「例えば待ち合わせに遅刻した時、原因が自分にあったとしても、或いは不可抗力だったとしても、『こういう理由で遅れた』と説明することが誠実だと思う人が冬沢ならば、
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星谷ら後輩にとっては少し意地悪な先輩であり、春日野にとっては優しく誠実な、入夏にとっては取っつきやすい等身大な友人であり、千秋にとっては悪い奴に捕まりはしないか車に轢かれはしないかと気に掛かってはいるものの、保護して檻に閉じ込めてしまうのは憚られる、自由を謳歌する野良動物のよう。
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こんなにもキャラクター性を明確な言葉で言い表しづらいキャラクターも結構まれです。少女漫画に出てくるような爽やかな男の子みたいでありながら、時に少年漫画の敵か味方か分からない登場の仕方をするアウトローのようでもあります。
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遥斗のカリスマ性、魚住の男らしさ、早乙女の浮世離れした雰囲気、双葉の気さくさ。彼らの良い部分を全て兼ね備えた非の打ち所のないニューリーダー! を生み出そうと思ったら――全部足したら不思議なことに妙なところに足りないパーツがあるかのような……リーダーらしくないリーダーが生まれました。
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過ぎ去りし6月28日は、現職華桜会首席、四季斗真の誕生日、でした。第3期の仕込み中、今期のキーパーソンである四季をどのようなキャラクターにしていくかと話し合う中で、当初、指針に据えたコンセプトは『アンシエントの4人を足して割ったような人物』。
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薄暗い、深い深い森の奥。灰色の石の玉座があり、美しい人が座っている。目を閉じて、運命を受け入れて終わりの時を待っている。どんなに高い地位があっても、どんなに容姿や心が美しくても、不自由な、冷たい玉座に蝕まれている――生贄の王。
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「“ムーン”ストーンだってさ~」
「黙れ💢」
してそうです。 twitter.com/ren_AokitA/sta…
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綾薙で、team漣として、2年MS組として、得たものが、きっと彼の最大の利益になります。おめでとうでした。
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そんな双葉の影響とは言いませんが、何だか南條は役者を目指しつつ潰しのきく教員免許を取ったりだとか、経営学を学んで演者兼芸能事務所社長になっていたりだとかしそうです(笑)。例えば元チームメイト達がどんな苦難に立たされても「お前ら優秀なんだからしゃんとしな」と引き上げてくれそうです。